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「北陸」「能登」 最後の雄姿にファン3000人

2010年3月13日

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写真鉄道ファンがつめかける中、JR上野駅に入線する寝台特急「北陸」=12日午後10時46分、鬼室黎撮影写真急行「能登」のラストランを見送りに集まった鉄道ファン=12日午後11時26分、JR上野駅、中田徹撮影写真鉄道ファンで込み合うJR金沢駅を出発する最終列車の「能登」(左)。右は「北陸」=12日夜、諫山卓弥撮影

 13日のJRダイヤ改定で廃止される寝台特急「北陸」と急行「能登」が12日夜、最終運転を迎えた。下り列車が発車した上野駅には最終運転としては過去最大規模の約3千人、上りが発車した金沢駅には約1500人が詰めかけ、半世紀以上も上野―金沢間を結んだ列車を見送った。

 北陸は1950年、能登は59年に誕生。高速バスや新幹線の登場で利用率はJRが発足した1987年の3割程度に落ち込み、廃止が決まった。上野駅ではこの日夜、13番線ホームから列車が相次いで出発すると、「ありがとう」の声が響きわたった。

 一方で、規制ロープから出て写真を撮る人が後を絶たず、北陸の出発時には、先頭の機関車付近で、後ろから押されて転倒する人や、もみ合いになって額から出血する人もいた。

 鉄道ファンの中で撮影目的の人たちは「撮(と)り鉄」と呼ばれるが、マナーを守らないのは一部だ。この日の上野駅でも大半は、譲り合って写真を撮っていた。だが、発車直前になると、先頭車付近に集中。週末の金曜とあって、カメラ付き携帯電話を突き出す酔客らも押し寄せ、混乱に拍車をかけた。

 東京都三鷹市に住む岩倉高校1年の星野佑さん(15)は、学校の試験休みを利用して、この日まで5夜連続で上野駅に足を運んだ。高校でも鉄道を学び、関連業界への就職を希望している。子どものころから「夜行列車は花形」とあこがれてきた。

 だが、「撮り鉄騒動」には眉をひそめる。「カメラのフラッシュをたくのは運転の際に危険。マナーを守れない人には来て欲しくない」。高校の同級生2人と一歩下がって車両をカメラに収めていた。

 今回の最終運転でJR西日本は車掌を倍以上に増やし、車内でも警戒に当たった。JR東は、警視庁に異例の警備要請。数十人の警察官が警備に当たった。JR各社は「今後も同様に続けていくためにも、マナーは守って欲しい」としている。

    ◇

 上野駅を定刻の2分遅れの午後11時35分に出発した急行「能登」は、ドア付近に立つ人も出る満席状態。乗客の多くは鉄道ファンで、見送りのためホームに詰めかけたファンが手を振るのに応えた後は、車窓からビデオカメラで夜景を撮ったり、スピーカーにマイクをかざして車内放送を録音したりとあわただしい様子だった。

 ソファが置かれた「ラウンジカー」では、携帯ストラップやタオルなどのグッズ販売に長い列ができた。カップルで金沢まで乗るという中川隆広さん(38)=東京都江戸川区=は「夜行列車の旅行が、彼女とつきあいを深めるいいきっかけだった。今日は2人で寝ずに過ごします」と話した。(河原田慎一)

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