青海、西寧、ラサ(中国・10)
中華人民共和国の南西部に広がる青蔵高原。その北東部に青海省があり、省都は西寧(人口約103万)で、漢族、回族、チベット族などが住む。青蔵高原のうち、西南部にあるチベット(西蔵)自治区の地域がチベット高原で、区都はラサ(人口約40万)。
4世紀から、遊牧騎馬民族鮮卑の吐谷渾が青海地方を支配し、青海湖畔を通る要地を使った中継交易で繁栄した。その後、7世紀はじめにチベットの諸民族を統一した吐蕃が、663年に吐谷渾を滅ぼし、9世紀中頃までチベット高原のほぼ全域を支配した。吐蕃時代にインドから導入された仏教文化は首都のラサを中心に栄えつづけ、17世紀から20世紀半ばまでチベット仏教の指導者ダライ・ラマの宮殿だったポタラ宮は、1994年に世界文化遺産に登録。2000年に仏教寺院ジョカン、01年には夏の離宮ノルブリンカが、追加登録された。
【青海、西寧(せいかい、せいねい)】蘭州から西寧、そして青海湖のほとりを通って西域ヘと抜ける、もう一つのシルクロード「青海の道」。青海省の省都、西寧(人口約103万)から西へ向かうと標高は次第に上がり、やがて道は、標高約3200メートルに位置する青い水をたたえた青海湖に出る。
青海湖
高原に広がる中国最大の塩水湖
西寧から西へ約150キロ離れた高原に広がる中国最大の塩水湖で、面積は琵琶湖の約6倍。モンゴル語で「ココ・ノール」、チベット語では「ツォ・ンゴンボ」といわれ、どちらも「青い湖」を意味する。標高約3200メートルと、厳しい自然環境にあることから、観光シーズンは6〜9月に限られている。
6〜7月には、湖畔の草原一面に菜の花が咲き誇る。また湖の西岸にある小高い砂州状の鳥島は、春から初夏の繁殖期にウ、カモ、カモメなど、五万羽以上の渡り鳥がやってくる。
●西寧市から青海湖の東端まで、車で約3時間。
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[ラサ]宮廷蔵餐
メニュー豊富なチベット料理店
ラサにはチベット、中華、西洋料理に、インドやネパールのカレー、四川の火鍋、山東の水餃子などのほか、マツタケや川魚料理、ベジタリアンの店もある。また、ヤキトリやテリヤキ、そして味噌汁など、少々怪しげな日本料理まであるが、せっかくならチベット料理を味わいたい。宮廷蔵餐では、ヤクのタン(舌)、ダイコンの漬け物とヤク肉の炒め、ダイコンと羊肉のスープ、腸詰め、ジャガイモのターメリック炒めなど定番料理から、チベット風コロッケ、チベット風チーズケーキなど、ユニークなメニューも揃う。
●住所:ラサ市宇拓路蔵区医院商品房2号附6号
●電話:0891−6333888
●料金:1人約250元
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2006年07月06日
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