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アート求めて里山をゆく まつだい芝峠温泉(新潟県)

2009年8月21日10時57分

写真:パスカル・マルティン・タイユーさんの野外彫刻パスカル・マルティン・タイユーさんの野外彫刻

写真:「雲海」の露天風呂=十日町市「雲海」の露天風呂=十日町市

地図:【所在地】十日町市蓬平【交通】関越道六日町インターから約40分。北越急行ほくほく線まつだい駅から車で約10分。【泉質】塩化物泉【所在地】十日町市蓬平【交通】関越道六日町インターから約40分。北越急行ほくほく線まつだい駅から車で約10分。【泉質】塩化物泉

 突如現れる黄色い看板。矢印に従って車を進めると、展示会場である廃校が見えた。廃屋やバス停、田んぼのかかしさえも作品になる。そんな現代美術の祭典「越後妻有(つまり)アートトリエンナーレ」が開かれている。

 6年前に廃校となった赤倉小学校では、作家の松澤有子さん(34)が展示中。「いらっしゃいませ」と元気な受付係の男の子の前を通り、体育館をのぞくと、約17万本のまち針を使った作品が床を埋め尽くしていた。

 「わら細工を作っていたからこういうのは得意なの」。60〜90歳の地元の女性たちが、一心にまち針をつなげていたのは7月の初め。現地に3カ月近く滞在し、手仕事の名人の力を借りながら制作した松澤さんは、「のべ人数で350人もの人が手伝ってくれた」と話す。

 農作業中の男性に道を尋ねると、「あっちにも作品あるから見るといい」。そんな言葉に助けられながら東京23区を超える広さに散らばる作品を巡り、車の走行距離は2日で300キロ近くになった。

 森を見下ろす露天風呂につかりながら、その展示会場の広さを改めて確認する。脱衣場で涼んでいると、「すぐそこでもドイツの人が作品を作っているの」と掃除中の池田敏枝さん(63)が教えてくれた。聞けば、池田さんの近所では日比野克彦さんが作品を制作しているという。「ここで日比野さんの宣伝係もしているの。朝顔が咲いていてね。よければ見に来て」(文・蒔苗沙都子 撮影・上田頴人)

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●まつだい芝峠温泉 一軒宿の「雲海」は、谷川岳や苗場山などを望む展望露天風呂が特長。早朝に雲海が見えることもある。1泊2食付きで1万1650円から。日帰り入浴は500円、小学生200円(午前10時〜午後8時、(水)休み)。問い合わせは025・597・3939。

●大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 9月13日(日)までの午前10時〜午後5時半(作品によって変動あり)。3年に一度の開催で、今回で4回目を迎える。世界40カ国の作家が参加し、新潟県十日町市と津南町に約370点を展示。3500円、大学生2500円、小中高生800円(全作品を1回ずつ鑑賞可)。問い合わせは025・595・6688。

●まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 雪と農業によって育まれた地域文化を伝える。地産地消を意識した食堂がある。「芸術祭」の情報も。午前9時〜午後6時(入館は30分前まで)。

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(2009年8月18日、朝日新聞マリオン欄掲載記事から。商品価格、営業時間など、すべての情報は掲載時点のものです。ご利用の際は改めてご確認ください)

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