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若田さん、帰還会見「地球の草の香りを感じた」

2009年8月1日

写真帰還後の記者会見をする若田光一さん=31日午後3時4分、米フロリダ州・ケネディ宇宙センター、飯塚悟撮影

写真宇宙長期滞在から帰還後、記者会見する若田光一さん=AP

 【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=東山正宜】米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル・エンデバーで帰還した宇宙飛行士の若田光一さん(46)は、米東部時間31日午後(日本時間1日未明)、ケネディ宇宙センターで記者会見に臨んだ。「ハッチが開いて草の香りがシャトルに入ってきたとき、地球に迎え入れられた気がした」と笑顔で語った。

 バスに乗って記者会見室までやってきた若田さんは、しっかりした足取りで自力で会見室まで歩いていった。

 宇宙長期滞在者は無重量状態に長くいるため、筋肉が衰えたり骨量が減ったりするなど体調を崩しやすいが、「体調はどうですか?」と声をかけられた若田さんは、右手の親指を立てて「バッチリです」と笑顔を見せた。

 いくぶん青白い顔だったが会見中は終始笑顔。日本語の質問は、自ら英訳して他の乗組員に説明した。

 会見で若田さんは「日本実験棟『きぼう』を完成させられたことが一番の喜び。一緒に仕事をしてくれた乗組員のみんなと、ジョンソン宇宙センターや筑波宇宙センターの管制のチームワークにお礼を言いたい」と支援してくれた人たちに感謝の気持ちを口にした。

 日本人として初めての長期滞在について「4カ月半いたが、『きぼう』組み立てなど挑戦的な任務が多く、とても忙しかったので1週間くらいに感じる。浦島太郎になったような感覚だ」と語った。

 会見では「8月1日が46回目の誕生日ですね」といった質問も出た。「パーティーで、おすしと誕生ケーキをたくさん食べることを楽しみにしている」と冗談のように語ると、エンデバーのポランスキー船長から「私たちも呼んでくれるんだろうね?」と言われた。若田さんは「生魚、食べられるの?」と逆質問して会場を笑いに包んだ。

 子どもたちへのメッセージについては「宇宙のすばらしいところは、一つ一つの国じゃなくてすべての国の人たちに夢を与えてくれるところ。子どもたちには、どんな夢でもいいから、目標を持って欲しい」と語った。

 エンデバーで帰還したのは若田さんを含めて7人。若田さんだけが、国際宇宙ステーション(ISS)に約4カ月半の長期滞在をしていた。宇宙にいた期間は「137日と15時間」だった。

 若田さんは着陸から約1時間後、医師の健康チェックを受けるため、エンデバーに横付けされた救急車並みの設備をもつ乗組員輸送車に、NASAの支援要員に肩を借りつつも自力で乗り移ったという。

 宇宙航空研究開発機構の専属医である嶋田和人・宇宙飛行士健康管理グループ医長らが若田さんの血圧や脈拍のほか全身状態を観察、問診もした上で、会見出席の許可を出した。記者会見への出席は、若田さんが強く望んでいた。

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