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ホテルの窓から見えた、緑豊かな麗江の町並み |
麗江古城でジョギング |
麗江の市街地から北へ15キロ、玉龍雪山という標高5596メートルの山がある。標高2400メートルの街から山麓に向かう高原の道を、野口さんは何度も走ったという。車で走ってみると、行き交う車も少なく、整備された道路の脇では馬や牛がのんびりと草を食べている。まさに大自然に抱かれた中で険しい山へと向かう道。振り返れば市の中心部には世界文化遺産“麗江古城”が黒い瓦屋根を光らせている。「麗江古城は京都みたいで落ち着きます」と以前、野口さんから聞いていた。石畳の道に沿って、赤茶色のレンガ造りの建物や土壁の家々が並ぶ。悠久の時の流れに思い巡らせる風景の中、涼風を送るように青々とした柳の木がしなやかな枝を揺らしていた。麗江での合宿中、野口さんはきっと軽い練習の日にこの麗江古城の風景に心を和ませたのだろう。彼女は絵を描くのが得意なので、この風景をスケッチしたかもしれないなーと想いながら、私は軽いジョギングで息を切らした。
麗江から帰国。7月7日(札幌国際ハーフマラソン前日)に札幌で野口さんに会った。「麗江に行ってきたよ」と私が言うと、「ワァー、いいですね。私が練習中、犬にお尻をカプリと咬まれた場所です。また行きたいけれど、東京(国際女子マラソン)の前はサンモリッツになりそうです」と野口さん。アテネ五輪前にもアテネのコースとよく似ている坂(上りも下りも)の練習をするためにサンモリッツで過ごした。北京五輪の選考レースである11月の東京国際女子マラソンも、終盤36キロからダラダラと続く四谷の坂を上る。“坂”の練習を考えるとやはり麗江よりサンモリッツのほうが条件に合っているようだ。
札幌国際ハーフマラソンも最後は急な上り坂。東京国際の凝縮版のようだ。札幌ではスタート後、パナソニックのキムウエイさんの下り坂でのハイペースに影響され、野口さんは最初の5キロをトラックの5000メートルの自己ベストとほとんど変わらないスピードで飛ばした。それにもかかわらず、後半あまり失速せず、15〜20キロは上り坂があったが16分台でカバー。自身が昨年マークした大会記録に近いタイムで優勝。圧倒的な強さを見せつけた。「飛ばした割にはガクンとこなくて良かったです」と本人も東京への手応えを感じているようだった。北京への扉を開ける、東京が楽しみだ。
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