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建設中 |
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北京の朝 ジョギング |
事前番組の収録のため、市内北部のオリンピック公園へ向かった。ひときわ目立つのは「鳥の巣」と呼ばれているオリンピックスタジアム。十万人近くを収容する巨大なオブジェで、そのデザインは、先日第19回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した建築家のジャック・ヘルツォーク氏(スイス)によるものだ。その横の水泳競技場はきれいな直方体で、水の泡のような壁に囲まれたようなデザイン。まだ建設真っ最中で、強い風に砂埃が舞い上がり、見学に来た観光客は口元をハンカチで覆いながら歩いていた。
大会当日はスタート・ゴールがこのオリンピック公園の中。快晴に恵まれたが、問題となっている排気ガスのせいか、砂埃のせいか分からないが、空はぼんやりと霞がかかったようで、梅原龍三郎さんの「北京秋天」の絵のようにはいかなかった。でも、エンジュやポプラの青々とした街路樹やカンナやバラの花々が広く真新しい道路を明るくしてくれた。緑を絶やさないように、大切にしようとする市民の心がみえる。
参加した2万5000人は、片側4車線を埋め尽くし、一足早いオリンピック会場見学を楽しむように走っていた。
私はCCTV(中国中央テレビ)のスタジオで映像を見ながら中継。日本のマラソン中継との違いはヘリコプターを飛ばせないことだ。北京市の上空は軍のヘリコプターしか飛べない。ただ来年は軍のヘリコプターに中継機材を積んで五輪の映像を世界に発信するらしい。
女子の先頭争いにカメラが切り替わると、中国の陳さん(19歳)、張さん(19歳)、白さん(18歳)らがレースを作っていた。今回は日本選手が参加しておらず、私の注目は中国の若手選手たち。中国は大阪世界陸上でも周春秀さんが銀メダル、朱暁琳さんが4位に入るなど、来年の北京五輪に向けて着々と強化が進んでいる。今回の出場メンバーはナショナルチームに所属するトップ選手ではないものの、8月15日に、来年の五輪を見据えて開かれた国内選手権の上位陣ばかり。18歳、19歳の顔にはあどけなさが残る。でも、脚の筋肉のつき方はベテラン選手並みで地道な練習の積み重ねを物語っていた。3人は競うようにハイペースを維持し、結局みな2時間27分台でゴールインした。強かった。28年前から始まった中国の“一人っ子政策”の中で育った若者たち。中国のスポーツ関係者の中には「甘えっ子が多いので、昔のスパルタ的な教育は通用しない」という意見もあったが、とんでもない。
日本はまだマラソンは野口みずきさん、高橋尚子さん、土佐礼子さん、渋井陽子さんといった実績のある選手たちに続く次世代の選手層が薄い。でも中国は北京五輪というよりも、次のロンドンマラソンを目指せるような10代が伸びてきている。裾野が広がればそれだけ頂点も高くなるので、これから日本にとって、手強い存在になるだろうと実感した。
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