2005年04月28日15時19分のアサヒ・コム
		このサイトの使い方へ検索へジャンプメインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

»恐竜博2005:東京・国立科学博物館で7月3日まで 混雑情報・グッズはこちら


»古代エジプトから西洋近代絵画まで― ベルリンの至宝展、東京国立博物館で


メインメニューをとばして、本文エリアへ朝日新聞社からアスパラクラブクラブA&A携帯サービスWeb朝日新聞サイトマップWebUD障害

天気住まい就職・転職BOOK健康愛車教育サイエンスデジタルトラベル囲碁将棋社説コラムショッピングbe

ここから本文エリア現在位置asahi.comトップ > ドイツ年特集 > ドイツの上手な愛し方のトップ

「靴文化」と「素足文化」、どこが違うの

2005年04月25日

 「この写真、なんか変ですか? 彼女に送ったら、すごく怒った葉書がきたんですよ」 。

 ドイツのハイデルベルクから、2カ月の語学研修を終えて帰ってきたM君がぼやいています。見ると、中世の面影を残す町並みを背景に、にっこり笑った可愛らしいドイツ女性の写真。このほほ笑みを見るかぎり、結構、彼といい感じだったんだなと推測されます。

 でも、日本の男性諸君、くれぐれもご注意あれ。日本女性ならほとんど気にしませんが、いわゆる西洋的「靴文化」社会の女性を写真におさめる時は、絶対に足の先までちゃんと入るように写さないといけません。そうでないと、M君のように怒られてしまいます。

 欧米(もちろんドイツも)の「靴文化」、それに対して、仏教文化の影響でしょうか、日本はいわば「素足文化」?、室内では履物は脱ぐという習慣になってます。

 ドイツでは、室内でも靴をはいたままいるのが普通で、ベットに入るまで、まず靴は脱ぎません。外用の靴と室内用の靴を、両方用意している家もありますが、それでも外ばき用の靴のまま、トイレやお風呂場に入っている家庭も多くあります。日本人にとっては、かなり抵抗がありますよね。

 そこで、以前、ドイツで新しいマンションに越した際、室内を土足厳禁にしてみました。ところが、訪れるドイツの友人たちの評判は最悪。

 「なんで靴を脱ぎたくないの? 」。

 「だって今日のファッションは、靴まで入れてトータルに考えてきたんだもの」「靴を脱いだらズボンのすそを引きずってしまうわ」という女性たち。男性は、一度脱いだら、足がむくんで後で靴をはけなくなってしまう、足が臭いので恥ずかしい、靴下に穴が空いているという理由が多かったように思います。日本からせっかくスリッパを調達したのですが、いつのまにか妥協していくうちに、あえなく私の土足厳禁は消滅していったのです。

 足の臭さについては、ドイツ人はどう考えているのか。日本人からみると、靴をずっと履いているというだけで、相当に臭いだろうなと思ってしまうのですが、まあ靴を履いたままにしておくことで、あの特有の匂いが外に染み出ないということなのでしょうか。

 ドイツ人でも、知日派となると、日本の靴に対する習慣を心得ているようです。先日 、京都大学で開催した国際シンポジウムに訪れたベルリン自由大学のW教授は、京都訪問も4回目。あちこちのお寺の参観や料亭で靴を脱がなければならない場合に備えて、靴ひもを結ばなくてもいい、大きめの靴ばかりを持ってきたと聞いて、さすがと感心しました。

 その先生いわく、「ベルリン市内で見かける日本の人たちは、どうしてみんな、ぶかぶかの靴をはいているのだろうと、以前は不思議に思っていたけれど、あれは着脱が楽なように、あらかじめ大きいサイズのを選んでいたんですね」と、持前の探求心から比較文化論を披露してくれました。

 そうなのかな?。それは、ちょっと違うような気もしますが…。どうなんでしょうか。


プロフィールプロフィール

プロフィール

鈴木 晶子(すずき・しょうこ)

 京都大学大学院教育学研究科教授。上智大学文学部、同大学院文学研究科修了。1982年から1989年までドイツ・ケルン大学に留学。戸板女子短期大学助教授を経て、1997年から京都大学教育学部助教授、2003年から現職。専門は教育哲学、思想史、死生学。

関連情報

ベルリンの至宝展
ドイツ映画祭
シュツットガルト歌劇場
ここからドイツ年主要イベント一覧ですドイツ年主要イベント
▲このページのトップに戻る

asahi.comトップ社会スポーツビジネス暮らし政治国際文化・芸能ENGLISHマイタウン

ニュースの詳細は朝日新聞紙面で。» インターネットで購読申し込み
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 朝日新聞社から | サイトポリシー | 個人情報 | 著作権 | リンク| 広告掲載 | お問い合わせ・ヘルプ |
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.