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ヨーロッパ唯一の絵本美術館、トロースドルフ美術館が誇る「赤ずきん」コレクションとドイツの名作絵本の原画を紹介する展覧会が東京都の板橋区立美術館で開かれています。200年にわたる約350点の「赤ずきん」コレクションが、原画をはじめ、赤ずきんをあしらったケーキ台やクッキーの型など小物にいたるまで大集合。 同時に、世界で活躍する絵本作家11人の原画、約200点も展示されます。 温かみがあり懐かしい絵本たちに囲まれて、童話の世界に引き込まれるような展覧会です。 本展に読者の方、10組20名様をご招待します。締め切りは05年12月20日。 [アンケートはこちらから]
展覧会をもっと楽しむ… |
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知っているようで意外とわからない「赤ずきん」のお話
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シャルル・ペロー「おとぎ話集」の表紙(左)とカニュの挿絵(右) |
実はこの展覧会の前に「赤ずきん」のあらすじを思い出そうとしてんけど、どうやって終わるんか、はっきり思い出せへんかってん。展覧会で確認したら、絵本が生まれた時代や国によって結末が違うねんなあ。
そうだね。今回の展覧会で最も古いシャルル・ペローの「赤ずきん」では狼に食べられたまま終わってしまうんだよ。「狼が待ち構えてるから」気をつけろっていう女の子への教訓っていうけど、なんか生々しくて怖いよね。
日本やったら、グリム兄弟がアレンジした「猟師に助けられてハッピーエンド」って話が有名やね。
作品説明のパネルには、ストーリーが変わっていった時代背景が説明されてて興味深いね。
「赤ずきん」おしゃれチェック!
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ウィリアム・ペーン=デュポア「赤ずきん」 |
それにストーリーだけでなく、服装もそれぞれ違って発見があるね。赤、白、青の三色スタイルが一般的みたいだけど、赤地に白の水玉模様のワンピースや赤い靴でまとめてたり、頭巾はかぶらずに赤いリボンだけの子もいるよ。
赤いマントを羽織って、緑のワンピースに黄色いエプロンっていう配色の「赤ずきん」がかわいいわあ。森の緑にワンピースの色が溶け込んで、赤いマントが浮き立って見えるねん。視覚的にもようでけてるわ。
2人のお気に入りは?
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「ワルジャ・オネゲル=ラヴァテルが描く小さな赤ずきん」 |
私が面白いなって思ったのはスイス出身の作家オネゲル=ラヴァエルの「ワルジャ・オネゲル=ラヴァテルが描く小さな赤ずきん」。赤ずきんは赤丸、オオカミは黒丸、森は緑の丸、といったふうに、みんな丸い点で表現されているの。
私も最初は、これの何が「赤ずきん」なん?って思ってんけど、よう見てたら、不思議とその色や大きさや位置関係で物語が伝わってきて、思わず見入ってしもたわ。
他にも、抽象的なイラストを使って物語を表現するための方法を解説した本の題材にもなっていて、シンプルなデザインが新鮮だったな。
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パトリシア・ターナー「赤ずきん」。上から見ると星型に見える |
私が今回一番見たかったんは、「仕掛け絵本」やねん。展覧会では実際にさわって動かすことは出来ひんかったけど、70年前の仕掛け絵本を目の前にするだけで興奮したわ。
展示ケースの横にしゃがみこんで、食い入るように観てたもんねえ。特に、本の表紙から背表紙まで完全に開いて立たせて見せる「パトリシア・ターナー」の立体絵本の前にはずっといたよね。
絵と絵が重なり合って奥行きが出ることで、より「赤ずきん」の世界にどっぷり浸れて良かったわあ。
「赤ずきん」コレクションに会えるのはある夫妻のおかげ…
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会場のようす。展示台の色も「赤ずきん」に合わせて赤に統一 |
それにしても「赤ずきん」作品がこんなにいっぱいあるとは思わへんかったわ。
この膨大なコレクションはチューリッヒのヴァルトマン夫妻がトロースドルフ美術館に寄贈したものなんだって。「赤ずきんだけが色彩のシンボルによって物語を表現している」点に注目して収集を始めたそうよ。
「色彩のシンボルによって物語を表現」って何?難しいことは、ようわからへんわ。
11月27日に会場の板橋区立美術館でおこなわれた国際シンポジウム「赤ずきん絵本を考える 狼と女の子の300年」でもこのことが議題に上ったんだけど、結論には至らなかったんだって。考えてみるとおもしろいかもね。
物語から抜け出した「赤ずきん」
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ビネッテ・シュレーダーがヴァルトマン夫妻に送った封筒 |
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美術館の入り口。ビネッテ・シュレーダーのイラストは、奥に見える自動ドアの部分 |
そういえばねー、美術館の入り口の自動ドアにあった、狼と「赤ずきん」がキスをしているイラスト、かわいかったやんなあ。
あれはヴァルトマン夫妻と交流の深かった作家のビネッテ・シュレーダーが、夫妻に送った封筒のイラストなんだって。他にも「赤ずきん」が大好きな夫妻のためにたくさんのイラスト付きの手紙を送ったんだよ。
「赤ずきん」と狼が、赤と黒のペンで一筆描きみたいにさらっと描かれてんのがいいなあ。「赤ずきん」たちも物語から抜け出したみたいに、すごく自由で軽やかに見えるわ。
隣り合う会場にはドイツの名作絵本の原画たちが…
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ヤーノシュ「ライネケきつね」原画 |
「赤ずきん」以外にも、ドイツの名作絵本の原画を観ることができてよかったわあ。
教科書でみんな読んだことがあるはずの「スイミー」の作家レオ・レオーニや、「おばけリンゴ」で知られるヤーノシュの原画があったね。
ヤーノシュっていうと「おばけリンゴ」みたいに絵の具を塗り重ねた表現しか知らなかったんやけど、ペン画に彩色をほどこしたイラストタッチの作品もあるんやね。どっちも筆やペンの跡までじっくり観れて、勉強になったわ。
これから「赤ずきん」に会いに行く人々にメッセージ
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W・イラリュス「ちいさな赤ずきん」 |
あんまり難しく考えんと、『うわっ変な「赤ずきん」やなあ!』って楽しんで観たらええんとちゃうかな。
そうだね。私は、頭にモヒカンみたいな赤いトサカのついた「赤ずきん」が忘れられないよ。順路を間違って近代の「赤ずきん」コーナーから観始めたから、それを一番に観ちゃったの。びっくりしたよ。
他にもキューピー人形みたいやったり、自転車に乗ってたり、そもそも赤色とちゃう「緑ずきん」やったり…ほんま、多種多様やねえ。
あとは、初めて「赤ずきん」を読み聞かせてもらった頃のことを思い出しながら観るのもいいかもね。懐かしさで、なんかほっこりするよね。
そやね。ええこと言うね。
展覧会ミニ情報
あなたも「赤ずきん」に変身しよう!
200年分の「赤ずきん」作品を鑑賞した後は、あなたが「赤ずきん」に変身する番です。
赤いマントを羽織って、花束とパンの入ったカゴを持てば…ほら、あなたも「赤ずきん」!
森のイラストの前で、等身大の狼や「赤ずきん」と並んで写真撮影ができるよ。
撮影に準備されている「赤ずきん」はマントタイプと、帽子とスカートタイプの二種類。
サイズも大人用と子ども用の二種類があるから親子で楽しめるね。
カメラは持参してね。
展覧会中だけの期間限定、カフェ・ボローニャ
赤ずきんちゃんのポスターが張られた店内でほっと一息しよう。
店内で販売されるパンやケーキは、地元のパン教室の先生の手作り!毎朝、出来たてが届けられるよ。
ボリュームたっぷりのグラタンパン(250円)、アップルドーム(180円)が人気だよ。
赤ずきん展記念の「マロンクッキー」と「チーズサブレ」(各400円)は
赤ずきんのマントみたいなラッピングでかわいいからお土産にもいいかも。
美術館のある赤塚をお散歩しよう!
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乗蓮寺の「東京大仏」 |
この板橋区立美術館には初めて来たけれど、とても環境のいいところだね。
そやね。美術館の正面には池のある公園が広がってて、釣りを楽しむ人々がたくさんやはったね。池の真ん中には一羽のアヒルがいてかわいかったわあ。まるで、釣り人の様子を見守ってるみたいやったね。
美術館のホームページにあるお散歩マップを見て行った乗蓮寺の「東京大仏」も良かったね。ちょうど銀杏が黄色く染まってて、紅葉がきれいだったわ。
そのすぐ近くにある「赤塚植物園」では、コゲラが木をつついてんのを見たよ。入園料もタダやし、ちょっと寄ってみるとええね。そやけど午後4時で閉園するから、行くんやったら、はよ行った方がいいね。
赤塚の穴場発見!幻のカレー屋さんが美術館のすぐそばに…
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薬膳チーズカレー(コーヒー付き、1000円)。7〜10日分の材料を6時間煮込んで寝かせ、毎日10食分ずつ4時間湯せんにかけて温め、ツヤと味を調整して仕上げる。白く見えるのは、ルーの上に一面に溶けたゴーダチーズ。このほかにトマトカレー(コーヒー付き、1000円)がある。 |
「東京大仏」のすぐ前にある「萬吉禎(まんきちてい)」で食べたおそば、おいしかったね。それと、店内から中庭をはさんで隣に見えた「萬吉禎の華麗(カレー)の店」も落ち着いた雰囲気だったね。私たちが行ったときは閉まってたけど。
あとで聞いたんやけど、あそこのカレーは1日10食限定で、滅多に食べれへんらしいよ。11時半に開店して12時過ぎには売り切れるねんて。そやからあの時も閉まってたんと違って売り切れてたんやわ。隣の店で蕎麦も打つ多忙なご主人が、お客さんに満足してもらって、無理せず作り続けられるちょうどいい量が10食なんやって。
やけに詳しいわね。でも、それだったら板橋区立美術館ではチケットの裏にスタンプを押してもらえば、美術館の外に出ることができるから、全部一気に観ようとしないで、いったん外に出て限定カレーを食べに行けば良かったね。
えっほんまに。今度行ったらそうしよ。それだけが心残りやってん。
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