世の中から「不寛容運転」をなくしたい! マナーの良い運転が広がる仕組みを本気で考える:朝日新聞デジタル

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世の中から「不寛容運転」をなくしたい!
マナーの良い運転が広がる仕組みを本気で考える

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不寛容な時代と言われる今、その歪みが社会問題として様々な形で現れている。職場ではパワハラが問題になり、SNSでの炎上も日常化している。そんな空気に慣れてしまい、気づかぬうちに、自分が社会の「怒り」の量を増やしている恐れもある。

世の中から「不寛容」を減らし、暮らしやすい社会をどうしたら実現できるのか。社会問題化した「あおり運転」を事例に、二つのアプローチでソーシャルグッドの実現の仕方を考える。

怒りは人間にとって必要な感情

「あおり運転」は、他者への不寛容が引き起こした社会問題の一つだ。2017年に東名高速道路で起きた事故で社会問題化し、昨年も大きな騒動に発展したことは記憶に新しい。

悪質なあおり運転による交通事故が起きたとき、その加害者と自分を重ね合わせる人はまずいないだろう。だが、不快な満員電車などで攻撃的な気持ちが芽生えることがあるように、怒りは日常の延長にある。あおり運転こそしなくても、運転中に生じる怒りが原因で、交通事故を起こしてしまうリスクは、誰もが抱えているのだ。

日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介さんによれば、怒りは〝こうであるべき〟という自分の価値観が裏切られたときに湧き上がるという。ライターに喩(たと)えると、自分の価値観が裏切られることで着火石が回って火花が生じ、日頃の不安や不満、ストレスといったマイナス感情がその火花を炎にする。

「現代社会は価値観が多様化しており、自分と異なる価値観を突きつけられる機会が増えています。そこに、経済的な豊かさを実感できない状況下でたまった負の感情が合わさり、怒りが生じるのではないでしょうか」(安藤さん)

とはいえ、「怒り=悪」という単純な話ではない。怒りは時に人間関係の改善や社会を前進させる原動力になるなど、その意思表示がプラスに働くこともある。「怒りは人間にとって必要な感情です。それを非建設的な行動に結びつけず、うまく付き合えば問題ない」と安藤さんも念を押す。

怒りが芽生えたときの対処法とは?

それでは怒りの感情が芽生えたとき、どう対処すればいいのか。安藤さんは「衝動」「思考」「行動」の三つのステップで向き合うことを勧める。

(1)衝動

怒りの感情は冷静さを失わせる。そのまま感情任せの行動に出ないよう注意が必要だ。

「衝動的な怒りを感じたら、6秒待ちましょう。その間に頭が感情にハイジャックされた状態から解放され、理性が働くようになると言われているからです。時間の稼ぎ方は、深呼吸や、手をグー・パーに動かすなど、何でも構いません」(安藤さん)

(2)思考

冷静さを取り戻したら、次は怒りが生じた出来事が、怒るべきことかどうかを検討する。自分の価値観を次の三つのゾーンに分け、その出来事がどこに振りわけられるかを考えればいいという。

A:自分と同じ
 B:少し違うが許せる
 C:自分と違って許せない

「アンガーマネジメントの基本は、『B』をどれだけ広げられるかです。価値観のズレを感じてイラッとしたときは、『せめて』という言葉を頭に浮かべるといいと思います。目の前の状況に対し、『せめてこうだったら許せる』と最低限の妥協案を考えるのが、心を広げるポイントです」

(3)行動

上記の検討をした上で、それでも許せない(=C)と思ったことは相手に伝える。その伝え方にもテクニックがある。

「怒る目的は、相手にダメージを与えることではなく、理想の状態を実現するためのリクエストを伝えること。相手の過去の行動を批判するのではなく、状況改善がどうしたら実現できるか、未来の行動について話し合うのがいいでしょう。また、話し合いに際しては、『いつも』『絶対』『必ず』『みんな』など決めつけ言葉や規模を大きくする言葉は、相手に不信感を与えることが多いので使わないのが賢明です」

あおり運転の撲滅にも役立つ「アンガーマネジメント」

以上のポイントは「あおり運転」の対策としても応用できる。

「車は密室空間で匿名性が高いため、気が大きくなったり万能感を抱いたりしやすい。また、ブランドや車体のサイズなど、車の価値を自分の価値と一体化させてしまう傾向もあります。そのため、車が追い越されると自分が馬鹿にされたように感じる人もいるのです」と、あおり運転をする人の心境を安藤さんは説明する。

加害者や被害者にならないためには、割り込みをしない、追い越し車線をゆっくり走らない、クラクションをむやみに鳴らさない、といった怒りを生まないための注意が大切だ。そのうえで、いざというときに気持ちを落ち着けるテクニックとして、「家族の写真などを運転席から見える場所に置くことも効果的です」(安藤さん)。

また、万一、あおり運転に巻き込まれそうになったときは、とにかくその場から離れること。怒りは、その対象が視界に入っているとなかなか収まらないからだ。自分が他人の運転に怒りを感じたときも同様の対応が望ましい。

アンガーマネジメントでは、怒りが人間の自然な感情であることを認めたうえで、精神論を廃し、テクニカルな解決を目指す。「アンガーマネジメントの一番のメリットは不毛な怒りで時間や精神を消耗せず、自分がやるべきことに集中できるようになることです」と安藤さん。

それは裏を返せば、やるべきことや目標に近づくためのテクニックの一つでしかない、ということでもある。

「アンガーマネジメントはツールであって目的ではありません。個人の目標や社会の改善にあたって、我々のやり方がマッチするなら使えばいいし、他のやり方のほうが効果的であればそちらを使えばいい。いずれにしても、ゴールを見失わないことが大事です」(安藤さん)

テクノロジーと保険の仕組みで交通事故のない社会を目指す

アンガーマネジメントとは別のアプローチで、交通事故のない社会の実現に寄与する取り組みがある。中でも注目は、先端テクノロジーを生かした自動車保険だ。

現在、国内の自動車保険の主流は、年齢や運転歴などから保険料を算出するもの。だが、急ブレーキや急ハンドルの有無といった運転特性は保険料の算出に含まれないため、安全運転を心がけても、それによって保険料が安くなることはない。

それゆえ、万一の事故の際に経済的な補償を得られる安心感がある一方で、ドライバーの安全運転意識の向上やそれによる交通事故の削減といった、車社会をクリーンにしていく効果は決して大きくない。そこは、ソーシャルグッドを望むドライバーにとっては物足りない点といえるだろう。

そうした問題をクリアするのが、近年海外で広がりを見せている「PHYD型」と呼ばれる自動車保険だ。加減速やハンドル操作などの運転行動をデータ化して、そこから事故リスクを算出し、保険料に反映する。安全運転をするほど保険料が下がるため、ドライバー自ら安全な運転を心がけ、あおり運転など悪質な行為の歯止めも期待できる。まさにソーシャルグッドな自動車保険といえる。

これまで運転特性の精緻(せいち)な計測と費用を両立することの難しさが普及のハードルにもなっていたが、ソニーグループがその難題をクリアした。それがソニー損保の自動車保険「GOOD DRIVE」だ。

安全運転をすると得をする

仕組みは簡単。あらかじめ所定のアプリをインストールしたスマホを持って運転席に乗り込み、専用ビーコンをアクセサリーソケットに差し込むと、アプリが自動的に起動する。高精度のアルゴリズムがドライバーの運転特性を計測し、そのデータを集計して解析、スコア化してスマホの画面上に表示する。

洗練されたデザインの専用ビーコン

運転終了後、画面上には、運転結果の評価のみならず、どんな運転をすればスコアが高まるかも表示され、アドバイス通りに運転を改善してスコアが上がれば、スコアに応じて保険料のキャッシュバックを受けられる。そのキャッシュバック率は年間保険料の最大30%というから、安全運転をするインセンティブは非常に大きい。

アプリの裏側を支えるのは、ソニーの研究開発部門「R&Dセンター」のセンシング技術を生かした高精度のアルゴリズムと、ビッグデータ解析技術。これまで保険業界では技術的に難しかった仕組みをグループのテクノロジーを結集して実現した。

高層ビル群の間や狭い路地の通行も捕捉。やむを得ず急加速した際の急アクセルもきちんと感知されている

ソーシャルグッドは「利他」な側面が強い。それゆえ理性的なスタンスを求められることが多く、自然な感情を抑えなくてはならない場面も少なからずある。

その点、ソニー損保の自動車保険「GOOD DRIVE」はドライバーの自然な感情を無理に抑え込むことなく「利己」を肯定しながら人々を良質な行動へと導くため、誰もが無理なく社会に貢献できる。また、保険が果たす役割を「事故後の補償」から「事故のない社会」へとシフトさせようとしていることも社会的に意義が高い。

ここまで二つの取り組みを通じて、社会から「あおり運転」や「不寛容」をなくす方法を考察してきた。ほかにもアプローチはあるだろうし、どういう方法がフィットするかは人による。ただ、どんな取り組みであろうと、無理して実践した結果、不満がたまり不寛容になってしまっては元も子もない。大事なのは一人ひとりが自分にとって取り組みやすい方法を意識すること。それがよりよい社会を実現していく大切な一歩となるはずだ。

> 運転を、お金に換えよう。ソニー損保のテレマティクス型自動車保険 GOOD DRIVE