決定問題の肯定的な解決実数論の完全性

アルフレッド・タルスキ【 1901 - 1983 】
タルスキは、ポーランドで前半生、アメリカで後半生を送った数学者・論理学者。言語意味論・モデル理論の創始者として知られる一方、バナッハ・タルスキのパラドックスや、実数や複素数の代数理論の完全性証明とその応用でも有名。
実数の 代数理論【代数理論】集合とその上のいくつかの演算からなる数学的構造、いわゆる代数的構造について、その性質を定める公理系のことで、その公理の多くは等式で表現される。(実閉体の1階理論)の完全性を用いて、タルスキは非負値有理関数に関するヒルベルトの第17問題に対する別証を与えた。他方、実閉体に指数関数を加えた1階理論の決定問題は未解決である。また、タルスキは初等幾何学を1階論理の上に形式化し、その完全性も示している。

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実数論や初等幾何学には
不完全性定理は適用できないよ。