不完全性定理の理解を深める様相論理

様相論理は、古典論理に新たな演算子□などを追加し、真か偽かの二値だった命題の主張を「必然である」「知っている」「信じている」等の主観的判断を含む表現に拡張する。ゲーデルも「証明可能性」という様相を用いた不完全性定理の説明を示唆している。また、様相論理の汎用モデルとして クリプキ【クリプキ】アメリカの哲学者、論理学者。17歳の時に様相論理の完全性を証明した。 による(可能世界の)遷移システム【(可能世界の)遷移システム】 様相論理のモデルで考えられている可能世界間の関係性のこと。 が有名であるが、逆に近年はシステムの記述言語として様相論理が注目され、ゲーム理論や計算理論への応用も広がっている。