2019 11. 05

TEAM RAIDEN

ドラマチックな展開を呼び


本物の「エンタメ」目指す

TEAM RAIDEN/雷電
高柳寛哉さん 黒沢咲さん
萩原聖人さん 瀬戸熊直樹さん
(画像左→右)

Mリーグのクラブオーナーには、日本を代表する広告会社、電通も名を連ねる。チーム名は「TEAM RAIDEN/雷電」。監督を務める高柳寛哉さん(電通 第9ビジネスプロデュース局)に聞いた。

真剣に五輪目指す理念に共感


社内を説得して参入を実現

——電通が「Mリーグ」に参戦した経緯や今後の目標を教えてください。

Mリーグのチェアマン、藤田晋さん(サイバーエージェント社長)が掲げた、健全な知的スポーツとしての麻雀を普及し、五輪を目指す理念に賛同したのがきっかけです。ただ、これまでの麻雀のイメージから、参加には社内で賛否両論ありました。私の中では、競技としての面白さや奥深さを強く感じていたので、「ビジネスとして取り組めるチャンスが来た」と思い、周囲を説得しました。ちなみに電通がプロチームのオーナーとなったのは、アメリカンフットボール「Xリーグ」の「電通キャタピラーズ」に次いで2チーム目です。

Mリーグは、2022年の北京冬季五輪での麻雀の正式競技化を目指しています。ただ、そこの可否に関わらず、10年後、20年後を見据え、麻雀に対するイメージや認知を向上し、競技人口を増やすことが大切です。子ども、女性、ビジネスマン、シニアなど、ターゲットごとにどうアプローチしていくのかを考えています。


「TEAM RAIDEN/雷電」の選手は、俳優として知られ、Mリーグ参戦のためプロ入りした萩原聖人選手、日本最大のプロ団体「日本プロ麻雀連盟」の最高峰リーグで活躍、数多くのタイトルを獲得してきた瀬戸熊直樹選手、上智大学理工学部時代に麻雀を始め、OLを経てプロ活動に専念、最近結婚を発表し話題を集めた黒沢咲選手の3人だ。チームカラーや麻雀への思いを、3選手に聞いた。

麻雀は考え続けるゲーム


人の生きる道筋に通じる

——目指しているチームカラーを教えてください。

萩原 今期のMリーグのテーマは「熱狂を外に伝える」です。そのためにも、エンターテインメント要素を大切にしています。麻雀にしかないもの、雷電だから生み出せる面白さをわかりやすく、ダイレクトに伝えられるよう打ちたい。そして、Mリーグのファンはもちろん、これから麻雀に接する方々も巻き込んで、本物の新しいエンタメマインドスポーツを作っていきたい。Mリーグ1年目は最下位でしたが、「今期は見てろよ!」と常に心の中で思っています。

瀬戸熊 チームのキャッチフレーズは「雷電の麻雀は面白いんです」。見ていてワクワクしてもらえることを目指しています。唸るようなドラマチックなゲーム展開が理想ですね。ただ、狙ってできるものではないので、結局は個々が実力を磨き、誠心誠意、一局一打に魂を注げるかにかかってきます。プレーの内容で、エンターテインメントを目指していきます。

黒沢 雷電は萩原さんに引っ張ってもらい、リーグ全体の中でも目立った存在なので、強烈にカラーを出せています。実際、熱心なファンの方が多い一方で、「雷電の麻雀はちょっと合わない」という方もおられると思います。両方の評価をいただくことは、チームの特徴を出せているという意味では、成功していると感じます。

——これまで、麻雀を通して身についたことはありますか?

萩原 麻雀を覚えたのは、役者を始めるよりも先でした。身についたことは洞察力ですね。人を疑うようになった。「疑う」といっても悪い意味ではなく、よく観察するということです。人を観察することが好きなんですよ。麻雀は考え続けるゲームなので、考えることを諦めなくなったのも大きいです。「麻雀をしていたから、この部分が俳優の仕事に生きました」とはっきりは言えませんが、答えがないテーマを考え続けることが大切なのは、麻雀も芝居も、そして人の生き方でも同じでしょう。考え続けるうえでは、観察や洞察力が重要だと思っています。

瀬戸熊 27歳でサラリーマンを辞めて以来、約20年間プロ雀士をしてきて、麻雀というフィルターを通して、付き合う方々の人となりを多少わかるようになりました。「こういうところは我慢強いんだな」とか「こういう場面では短気なんだな」とか。特殊な能力が身についたかもしれませんね。

黒沢 自分の生きる道筋が、麻雀を通して見えてきた感じがしています。「自分はどういう人間なのか」と考えることと、「自分らしい麻雀は何か」という問いはリンクしているんですよ。麻雀をどう打てばいいのか、分からなかった時代が何年もあったのですが、最近ようやく、少しずつつかんできた気がしますね。

——パブリックビューイングはどんな印象でしたか?

萩原 触れ合ったファンの方々の様子から、熱気と期待を実感しますね。

瀬戸熊 熱気がすごい。麻雀は逆転劇が起こりやすいゲームで、予測不能なところがありますからね。今後は各チームが、より強くチームカラーを出して、「自分たちのチームを応援するんだ」というファンの獲得も大切だと思います。

黒沢 パブリックビューイングでは、選手の上がりや守備を見て、リアルタイムで盛り上がれます。麻雀って本当にスポーツみたいなんだな、と実感しました。

9月、2回目となるファンミーティングを電通本社にて開催。100人以上が集まった。

——これから麻雀を始める方にメッセージをお願いします。

萩原 まずは一度、Mリーグを見てください!「すべてのルールがわからなくてもいいから、とりあえず一度見てみようか」という感じで試していただければ。たぶん、次も見たくなると思います。

瀬戸熊 プロになってから、父親からずっと反対されていました。当時は食べていけない時代で、「まだやめないのか」と言われ続けていたんです。しかし今では、試合を必ず見てくれて、アドバイスの電話もあるくらいです。このように麻雀のイメージも変わってきたので、年配で麻雀が達者な方が率先して、お子さんやお孫さんたちと家族で卓を囲めるようになれば、家族の交流も深まると思います。

黒沢 最近は年齢問わず、女性の愛好者が増えている実感はありますが、やはり「まだ雀荘に行く勇気がない」という方も多いかもしれません。Mリーグを見て麻雀に親しんだうえで、さらに一歩踏み出して、ぜひ実際に牌を触っていただきたいですね。最近は、女性が入りやすい健康麻雀サロンも増えていますよ。

8月、東日本大震災の被災地である岩手県・陸前高田市を訪れ、地元の人々と麻雀で触れ合う“復興麻雀”を開催。

(文・福山純生)

●Twitterアカウント

TEAM RAIDEN/雷電【公式】 
@RaidenTeam

瀬戸熊直樹 
@setokumanaoki

黒沢咲 
@kurosawasaki


●Instagramアカウント

萩原聖人 
@hagiwaramasato_ml

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