生涯で2人に1人はがんになり、年間で3人に1人はがんで亡くなる時代
厚生労働省の「人口動態統計の概況(確定数)」(2016年)を基に作成した「がん死亡者と全死亡者に対する割合」(=図1)を見ると、1940年代後半から一環してがん死亡者は増加し続けている。80年代初頭には死因の第1位になり、年間で3人に1人ががんで亡くなっています。国民の2人に1人は一生のうち1度はがんにかかる時代となり、まさにがんは「国民病」といえる。ところが近年では検診による早期発見・早期予防の重要性が認識され、治療技術の発展とともに生存率は改善され続けている。「がん=死」から「がんと共に生きる」時代へと変貌しつつあるといえる。そうしたなか、近年では働く世代でもがんが増え、その生き方や支援の在り方が問われている。