ネクストリボン がんとの共生社会を目指して

2018年2月4日 開催

プレゼンイベント 「がんについて語ろう」

生きてるだけで150点!

小西 博之 氏(俳優、タレント)

僕は末期がんで、しかも腎臓がんの大きさは20センチ。お医者様からは「ステージなんてない。いま死んでもおかしくない」と言われました。それから13年。なぜ僕が死なないか。それは師匠である欽ちゃんこと萩本欽一さんの「幸せの数値は自分が決める」という教えのおかげです。人がかわいそうだと言おうが、自分が幸せだと言ったら幸せなんです。すべて自分で決めます。

ただ人は弱いです。僕も末期がんの宣告を受けたとき、人から言われた「死なないでくださいね」の一言で奈落の底に落ちました。一人になると「死ぬんやろうな」「そういえばお医者さんも末期って言っていたな」と涙がとまりませんでした。だからお風呂で泣こうと、半身浴しながら一時間「死にたくない」と泣き続けました。するとお風呂から出た時にはヘトヘトで喉もカラカラ。そこでビールを一杯だけ飲んで目をつむったら、気が付いたら朝でした。普通がん患者は寝られませんよ。とくに末期は食欲、性欲、睡眠欲が無くなります。ところが一時間泣いたら疲れて、肩の荷が下りたようでした。

そのときに僕が何を思ったか。それは「闘病という言葉をなくそう」ということでした。「闘病」「転移」「がんと闘う」こういう言葉をなくそうと。だってがんとなんて闘いようがない。できるのは治療であり、水虫の治療と一緒です。「がんは2人に1人が死ぬ」と言いますが、違います。「2人に1人は死なない」のです。

時々、夜になると後ろ向きになることがあります。でも前向きじゃなくっていいんです。みなさんも今日からバリバリ泣いてください。がんでも、がんでなくても、苦しかったら泣けばいいんですよ。僕も検査のときなど、いまだに怖いときは泣きます。そうして力を抜くんです。

これは新潟大学のトップの先生に聞いた話です。「生きるか死ぬかの瀬戸際は誰が決めるか」。それは“運”だそうです。余命4カ月と言われて長生きする人もいる。大丈夫と言われて死んでしまう人もいる。その境目は自分の運次第なのです。だから普段から「俺は運がいい」という言葉を口にしましょう。でも怖くなったときは遠慮せずに泣きましょう。