ネクストリボン がんとの共生社会を目指して

2019年2月4日 開催

トークイベント 「がんについて語ろう
~がんとともに生きる、寄り添う~」

リレー対談③ 再々発告白から1年、がんが教えてくれた○○のこと

古村 比呂 氏(女優)/ 向井 亜紀 氏(タレント)

向井 比呂さんはたくさんの山を乗り越えてこられました。子宮頸がんの再発、再々発を経験されましたが、今日はお医者様から良い話があったとか。

古村 抗がん剤治療をお休みし、今後は経過観察をしながら治療をしていくことになりました。

向井 実は私も先週、内視鏡検査を受けました。子宮頸がんを経験し、5年半前にはS状結腸癌もやり毎年のように大腸に悪性のポリープが見つかっていましたが、今回は見つからなかったんです。

古村 お互い良かったですね。

向井 私は比呂さんのブログの文章を見ながら日々の調子を感じ取っています。本当に大変でしたね。

古村 正直言うと大変とは思わなかったんです。

向井 どうしてですか。再発だけでもショックなのに、再々発となったら心がつぶれてしまいますよね。

古村 あまりに想像の域を超えていたので、かえって開き直れたのが大きかったかも。治療の選択肢も狭まってくるので、病気との向き合い方もシンプルになっていった1年でした。

向井 3人の息子さんに病気のことを伝えるのはつらかったのでは。

古村 感情を加えると動けなくなるので、事実だけを伝えることに集中しました。これはお芝居で学んだことかもしれません。

向井 現実として感情を抑えるのは難しいですよね。

古村 もちろん発散することも必要だと思います。私も絶叫したり、親やものにあたったり、人には見せられないような言葉を書きなぐったりしています。

向井 私も家族やお医者様にあたり散らしました。でも、比呂さんはたいていの時は前を向いていますよね。

古村 時間の刻み方はその人次第。結論としては、私はやっぱり笑っていたい。落ち込んでもいつかはい上がるんだったら早く切り替えよう、と。抗がん剤治療中、明日何が起こるかわからないので今のうちにできることをやろうと、今にこだわるようになりました。それが今のモチベーションになっています。

向井 ご家族の存在も大きいのでは。

古村 息子たちには感謝しています。私がお鍋を叩きつけた時には三男が「もうすこし上手く叩いてくれればいいのに」って私の行動を否定せずにスルッと返してくれたり、電車の事故に遭遇して大事な放射線治療が受けられず混乱していた私に次男が「そんな日もあるさ」とさらりとラインをくれたりと、常に気持ちを楽にしてくれています。

向井 良い子に育っていますね。私のマッサージの先生によると、たくさんの病気を乗り越えた人は中国では神様に選ばれたという意味で「貴人」と言うそうです。比呂さんはまさに貴人。そういう人は自分の体を褒めないといけないそうですよ。

古村 それに気づけたのはやっと最近になってからです。「がんばったね」って言いながらお風呂に入り、寝る時に「ありがとう」って自然に言えるようになりました。

向井 ますます良い演技ができるようになりますね。

古村 今しかできない経験をさせてもらっているので、いつか仕事に活かしたいです。

向井 さらに強くなった比呂さんに今日は癒されました。ありがとうございました。

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