テーマ①
国内農業の基盤が弱体化?
農業の担い手と農地の減少…長らく低迷する日本の食料自給率

「昔は一面に稲穂が実る田園風景だったのに、今は雑草が伸び放題になっているな…」と思った経験はありませんか?いま、新規就農者は1年に約5万人いますが、農業従事者は1年に約5.6万人のペースで減少しています。さらに、農業従事者の高齢化も大きな問題です。「平成」の30年間で平均年齢は約10歳高齢化し、2025年には農業従事者の約7割が65歳以上になると試算されています。

農地面積も減少しています。50年前に580万haだった農地面積は、2019年に440万haに減ってしまいました。これは、都道府県で3番目に面積が大きい福島県1県分に相当します。このままでは日本の農業の衰退が心配です。

農地面積、作付け(栽培)延べ面積

「農地面積、作付(栽培)延べ面積、耕地利用率」出典 農林水産省「耕地及び作付面積統計」 注:耕地利用率=作付(栽培)延べ面積÷耕地面積×100

農家さんと農地が減り続けているということは、
✓わたしたちの食べるものを、わたしたちの国でどんどん作れなくなっているということですよね!?
✓農地を管理する農家さんがいなくなると、農地は荒れてしまうんですよね。一度荒れた農地からまた農産物を収穫できるようにするには、あらためて、土づくりや水の管理、病害虫対策など、時間をかけなければならないそうです。

農家の減少・高齢化、農地面積の減少の影響もあり、長らく低迷している日本の食料自給率(カロリーベース)は、2019年時点で38%となっています。農林水産省は2030年までに国内の食料自給率(カロリーベース)を45%まで引き上げるという目標を掲げています。

食料自給率

出典:農林水産省「食料需給表」、FAO「Food Balance Sheets」等を基に農林水産省が試算(アルコール類等は含まない)

私たちが口にする食べ物の6割以上を輸入に頼っているということですよね!?
日本の食料自給率は、先進国のなかで最低水準なんですね…
私の大好きな「お米」、日本人の大切な主食「お米」の生産量はどうなっているんだろう?

2000年からの約20年間で、米や牛乳は10%程度、野菜や果樹は20%程度、生産量は減少しています。国産の農畜産物をおいしく食べて、日本の農家さんを応援しましょう!

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テーマ②
日本でも世界でも自然災害が多発…どんな影響がある?

最近、南国のように強く激しい雨が急に降ったり、台風が続けて来襲したり…と、自然災害を実感することが多くありませんか?実は、日本における「非常に激しい雨(1時間降水量50ミリ以上)」は直近30年で約1.4倍に増加しています。

国内の自然災害の回数・被害額ともに増加しており、2019年度の農林水産関係被害額は、4,883億円に上りました。天候不順による収穫量減少などの被害はもちろんですが、例えば、大雨によって洪水や土砂崩れが発生すると、農地や農業関連施設、農道に土砂などが流入し使えなくなってしまい、物流も遮断されてしまいます。

過去10年の農林水産関係被害額

出典:農林水産省(令和2年4月末時点)

国内の自然災害の回数・被害額ともに増加している……
✓農地を守ることは、洪水や土砂崩れなどの自然災害を防止・軽減する働きもあるそうです!
✓畜産などの施設は初めの投資額が大きいので、被災した場合、再建までに大変な費用と時間がかかってしまうそうです。

日本に限らず、世界各地でも、大洪水、干ばつ、山火事、台風、熱波、暴風などが発生しており、今までにない深刻な被害のニュースを耳にします。2019年には、ヨーロッパ広域における高温・少雨、スペインなどイベリア半島での多雨・洪水、北中米の干ばつ・ハリケーンなどにより非常に多くの被害が出ました。

世界の主な自然災害

出典:気象庁

自然災害は世界的にも多発していて、昨年は、日本の農産物輸入の上位5カ国(米国、中国、豪州、タイ、カナダ)すべてで、豪雨・大雨・干ばつなどの災害が発生したそうです。
日本だけでなく、世界でも自然災害の発生が続けば、農畜産物が生産できなくなって、価格の高騰が始まり、最終的には食料不足になってしまうリスクがありますよね!?

日本最大の農産物輸入国である米国では、特に竜巻やハリケーンによる災害が回数・被害額ともに増加しています。2017年には、米国観測史上最高の被害総額3,060億ドル(約34兆6,000億円、農業被害以外も含む)を記録しました。

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テーマ③
日本は人口減、世界の人口は増加…食料は足りる?

世界に今、どのくらいの人が生活しているか、知っていますか?2019年の統計では約77億1500万人!この人口はさらに増え続けると予測されています。どのくらいかというと、2030年には85億人。今後10年間で約8億人も増えることになります。

人口の増加が予測される地域の大部分はアフリカとアジアです。飢餓問題が解決していない地域で、これ以上人口が増加すると、食料不足や栄養不足がさらに進んでしまうことが危惧されます。

世界の人口予測

出典:内閣府「2030年展望と改革タスクフォース報告書参考資料」

飢餓が懸念される地域で、今後も人口は増加するとの予測……
✓日本が国内での生産を増やさずに、食料を海外に依存し続けたらどうなるんだろう?安易に途上国から輸入をすることで、その国の食料を奪う可能性はないのかな?
✓日本が途上国から高い値段で食料を買えば価格が上昇するので、その国の人には手が届かなくなってしまう可能性がある!?

下記のグラフは、2025年に消費される食料が、2015年頃に比べて何パーセント増えるかを地域ごとに示したものです。先進国と、サブサハラ(サハラ砂漠以南のアフリカ)、サブサハラ以外の途上国の3つに分けて表示しています。先進国では消費量が減ると予測されている品目も一部ありますが、サブサハラや途上国では消費量が増える予測となっています。

一人あたり食料消費量伸び率

出典:内閣府「2030年展望と改革タスクフォース報告書参考資料」

✓日本でもこれから先ずっと、海外からエネルギーや食料を買い続けられる保障があるわけではないですよね…?
✓私が大好きな牛乳や乳製品を作るには、たくさんの水やエネルギー、牛さんのご飯も必要なんですよね。

水・エネルギー・食料の不足は、途上国だけの問題ではなく、いずれわたしたちの日本でも起こりうる懸念があります。

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テーマ④
農産物の国際化がすすんでいる?輸出入の現状

スーパーなどに行ったとき、海外産の農産物が多いなと感じたことはありませんか?実は、2000年からの約20年間で、農産物の輸入額は約2.7兆円も増え、2019年には約6.5兆円輸入しています。他方、輸出額も同じ期間に約4,000億円増加していますが、国としてもっと輸出を増やしていこうと目標を立てています。

輸入額の推移

輸出額の推移

出典:農林水産省「農林水産物輸出入概況(2019年)」より(一部抜粋)

この約20年間で輸入額は大幅に増加。農産物の国際化は進展…
✓日本の食材は、海外からの評価をどんどん高めているそうで、私が好きな果物、いちごやぶどうなどの輸出量も伸びています!
✓食料自給率が低い状態で万一輸入がストップしてしまったら、国内の食料需要を満たせるのかな?

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いマスクの需要が急激に増加しましたが、その大部分を輸入に頼っていたことから、国内は深刻なマスク不足に陥りました。もしそれが食料であったらどうなっていたでしょうか。

コロナ禍で、10以上の国が食料の輸出規制に踏み切ったそうです。それらの国から日本は食料を多く輸入していなかったので、影響は出なかったそうですが…
全ての食料を国内で生産することは難しいそうですが、国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産する、「国消国産」という考え方は大切ですね!

食料自給率の低迷、農業生産基盤の弱体化、自然災害の頻発、世界的な人口増加、国際化の進展、日本の食を取り巻くリスクが高まるなか、日本の食を支える農業・農村を応援しましょう!

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