国公立大学 進学のすすめ2020

広告特集
企画:朝日新聞社メディアビジネス局
制作:AERAムック編集部

公立諏訪東京理科大学 Suwa University of Science

INFORMATION

FOCUS

AI技術とものづくり精神で
社会を豊かにする教育

諏訪から世界へ ×
Suwa University of Science

「どんどん実行、失敗は当たり前」との橋元研究室の人材育成方針の通り、「きびしくも、やさしい」と研究室の学生は話す

課題解決の研究が
工学部の存在意義

公立諏訪東京理科大学は、前身の東京理科大学諏訪短期大学、諏訪東京理科大学を経て、2018年に長野県の諏訪地域6市町村(岡谷市、諏訪市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村)により設立された。諏訪地域は日本の近代産業の礎をつくった製糸業にはじまり、時計などの精密機械、そして電気・電子部品など、生活に密着し、社会を豊かにする工業製品を世に送り出してきた。

同大学の教育理念は、「急速に発達する科学技術とグローバル化する社会に対応し、自ら将来を開拓できる先端的な知識・技能を身につける」というもの。広く社会で実践するための総合的な能力の獲得をめざす教育・研究を通して、主体性を持ち、地域に貢献するとともに世界にも羽ばたく人材を育成している。

工学部の橋元伸晃教授

工学技術で
社会課題の解決を

工学部機械電気工学科・橋元伸晃教授の研究テーマは、「五感を超えるセンシング」を掲げるセンサ・エレクトロニクス。これはセンサを用いて、人間では感じられない情報を感知し、工学的技術で諸問題を解決する研究である。
「医療、健康、食などで困っている人たちの困りごとを工学で解決しようというものです」

数ある研究の中で、近々社会に還元できそうなものが、熱中症対策のヘルメットである。

「熱中症になるのは、産業界では建設現場の人が一番多いのですが、その改善をめざしています」

「MEMSセンサ」と呼ばれる小さなセンサをヘルメットに組み込み、ヘルメット内の発汗量で全身の発汗量を推定。センサから本人のスマートフォンへ情報を送信し、熱中症の危険性を喚起し水分補給を促す。

「とにかく現場で早く使ってほしい。そのためにベンチャー企業をつくり、22年の発売をめざしています」

その他、水溶性の「食べられるセンサ」も研究している。このセンサを薬の表面に付着させ、薬を飲んだ際に胃で溶けると情報が送られるもので、食品メーカーと共同で取り組んでいる。

「認知症の人が薬を本当に飲んだのかどうかを判別するのに役立ちます」

橋元教授は自身の研究理念を「一隅を照らす」だと語る。自分たちの研究はほんの一隅かもしれないが、その一隅を一生懸命頑張っていると、救われる人も必ず増えると考えている。

「私個人の考え方ですが、研究した技術が世の中の役に立たないと、工学部としては存在意義がない。工学部とは、どこに、どう使うかを最初に考えてから研究するところです」

橋元教授は研究と社会との関わりについてこう述べた。

これまでにないものを
つくる研究が社会を変える

「私たちが研究しているのは、私たちの身近に起きているリアルな社会問題です」

そう話すのは工学部情報応用工学科の田邉造准教授。先の橋元教授同様、「社会の課題解決」を研究の主眼に置いている。

田邉准教授の研究テーマは、適応信号処理。これは、得た情報(信号)をリアルタイムで解析して、ユーザーが望む必要な情報に変える(処理する)もの。

画像や映像、音声などの情報にはユーザーが必要な情報だけが含まれているとは限らない。そこで必要な情報のみを抽出し、機械学習させることで、さまざまな予測をするというものだ。例えば、顔の画像を解析すると顔の色から現在の体調、今後起こりうる変化などが予測できるという。

この技術を生かして現在進めているのが、オムツをしている子どもの腸の音から、機嫌の良し悪しや夜泣きの可能性などを予測する研究だ。腸の音は大きく分けて7種あり、その音を分析することで機嫌、夜泣き、体調などが予測できる。

「言葉が話せない子どもが、泣いたり、ぐずったり、吐いたりすると親は慌てますし、それが大きなストレスにもつながってしまいます。社会は核家族化が進み、さらに昨今のコロナ禍で人の往来が難しくなり、サポートが受けづらいという状況もあります。この技術でこうした子育ての悩みを解決できればと考えています」

また、心臓のある特徴的な動態に着目して、心筋梗塞(こうそく)を予測する研究も進めている。日本人の死因は7人に1人は心疾患であるといわれ、死因の2位になっている。今後社会がさらに高齢化し、心疾患の割合が高くなる可能性が高く、その状況に対応したいと田邉准教授は考えている。
「研究室には、自分の祖父母が心筋梗塞を起こしたという学生もいて、高い目的意識を持って研究に取り組んでいます」

田邉准教授の研究室では、医療をサポートする分野の研究を多く行うため、第一線で働く医師や研究者たちとディスカッションしながら、問題解決の糸口を見つける実践的なスキルが身につけられるという。

「世の中には便利なものがあふれていますが、大学は『これまでにないもの』をつくるところ。物事を当たり前と思わないことが大事です。当たり前と思ってしまうと、進歩は止まってしまいますから」

自分自身もわからないことがたくさんあるからこそ研究していると続けた。そして、どう工夫すれば解決できるか、お互いに悩んで考えて研究したいと考えているという。

確かな指針を手に入れ
社会が求める人材に

橋元教授、田邉准教授が教鞭(きょうべん)を執る同大学の学生の印象について聞くと、モチベーションが高く、コミュニケーションが取りやすい学生が多いと話す。それは学部3年から、学部の先輩や大学院生と研究をすることが要因の一つだと田邉准教授は考えている。また、企業で研究員をしていた経歴を持つ橋元教授はこう語る。

「勉強とは知識を得るためだけでなく、生き抜く基礎力を身につけることです。企業は大学に即戦力を育てるための教育をしてほしいと考えていると思われがちです。それも大事ですが、企業の側からすると、基礎力の方がはるかに重要とされるんです」

来年、公立大学1期生として入学した学生たちが社会に旅立つ。橋元教授は力を込めてこう話した。

「大学時代には生きる術(すべ)=『羅針盤』を手にいれることが大事です。本学ならしっかりした指針を確実に獲得できます」

分析結果について議論する田邉准教授と学生たち。「学生の意見や考えを尊重してくれる」と和やかな雰囲気の研究室

PRESIDENT’s MESSAGE 学長メッセージ

AIを使いこなす
力を身につけ
未来を変える人に

小越澄雄 学長

コンピューターが個人で自在に使えるようになったように、AI(人工知能)もパーソナルな道具として使いこなす時代が来ると確信しています」

小越澄雄学長は力強く話す。公立諏訪東京理科大学は、AI技術の修得に主眼を置き、特にパーソナルAIに力を入れている。AIには膨大なデータの集積が必要だが、同大学がある諏訪地域には工業、農業、林業などの産業があるため、さまざまなデータが入手しやすく、研究や教育に有利だという。

現代社会では、あらゆる場面で、膨大な情報量をAIにより処理し、そこから有用な知識を得ている。そのため、AIを使いこなせる人とそうではない人との間の格差は、これまで以上に広がると小越学長は予測する。

「ですからAIを使える人材の育成は、必須だと考えています」

AI人材の育成を目的として行われていることの一つがAIコンテストだ。昨年行われた大学の近くを流れる上川の水位予測に続き、今年はスミレの画像の識別を行う。

「本学では学生全員がAI開発可能なレベルのPCを持っています。身近なものをテーマにしたこのコンテストは、自主的なAI研究・学習に有益だと手応えを感じています」

これらの技術は、地域への還元も視野に入れている。さらに来年度にはローカル5Gの基地局をキャンパスに設置する予定もある。

「遠隔医療や車両の遠隔運転など、5GとAIは相性がいいので、研究の可能性が広がります。基地局は、将来企業にも開放したいと考えています」

今後、世の中では複雑なデータの処理能力に加え、自ら行動を起こす自主性や個性、さらに起業家精神が求められると小越学長は考えている。

「本学は、未来を変える人材を育てる自信があります。ここにはあなたの未来があります」