
「月1万円からできる 人生を変えるお金の育て方」著者が教える長期投資の魅力(前編)
知ればきっと始めたくなる「長期投資」を多くの人に知ってほしい!
―馬場さんは昨年、様々な長期投資家のストーリーを取材し紹介した「月1万円からできる 人生を変えるお金の育て方」を出版しました。長期投資には、以前から興味をお持ちだったんですか?
馬場 私には子どもがいるので、教育費や学費など、子どもの将来に備えてコツコツと貯金していました。それが少しまとまった額になった時、専門家からの勧めもあって毎月分配型の投資信託を始めたんです。でも、手数料は高いし、目減りするし、知識がないまま始めたこともあり、これでいいのかなと不安に……。そんな折、この本の監修もしてくださっている、さわかみ投信の澤上篤人会長を取材する機会に恵まれ、長期投資の魅力について知りました。取材後、すぐに手元の商品をすべて解約して「さわかみファンド」をはじめとする長期投資向けの投資信託をいくつか購入したのが最初です。
―馬場さんが感じた長期投資の魅力とは具体的にはどのようなものでしたか?
馬場 まず、毎月5千円~1万円と、少額から投資を始められること。また、10年、20年と長期運用するため、複利効果といって、最初は小さな元金に少しだけ利息がつくんですが、それが繰り返されることによって、積み立てたお金がまとまった資産になることに、今回取材した皆さんが驚かれていました。また、さわかみファンドのように、運用会社が自ら自社ファンドを販売する直販投信は、購入手数料がかからないのもうれしいですよね。
―なるほど、馬場さんが最初に購入した毎月分配型の投資信託とは大きく違うようですね。
馬場 そうですね。銀行や証券会社の窓口で購入すると手数料もかかるし、毎月分配型だと、どうしても毎月上がった、下がったと、一喜一憂してしまいます。また、複利効果も得られません。

誰にも平等に与えられた「時間の力」を使うのが長期投資
―10年、20年と聞くと、なんだか先のことのような気がして、待ちきれないような気がするんですが……
馬場 長期投資の特徴は、長い時間をかけてゆっくりとリターンを積み上げていくところです。だから、むしろ「20年も運用する時間があってラッキー!」と喜ぶべきです。つまり、時間が力になるんです。私も、20代のころから長期投資を始めていれば、将来は億万長者になるのも夢じゃなかったかもしれません(笑)。
―時間の力。まさにこの本で紹介されている長期投資の成功者は、コツコツと時間をかけてお金を育てていることがわかります。
馬場 長期投資を行う際は、長い目でお金を育てていくという感覚を持つことが大切。毎月1万円から始め、初年度は12万円ちょっとかもしれませんが、10年コツコツと続けていけば、銀行に預けているだけの場合との差に驚きますよ。10年以上前から長期投資を始めた人は、2008年のリーマンショックで、一気に評価額が下がるという経験をしています。それでもあたふたせず、こんな時もあるさと、状況を見守ってきた人が成功しています。
―はい。本を読ませていただき、登場する皆さんが得た複利効果に驚きました。そして成功の秘訣は、とにかく信じて待つことなんですね。
馬場 そう。そのためにも信頼できる相手と取引することが大切。今はオンラインで口座開設も投資もできる時代ですが、ぜひ実際に各投信会社が開催する説明会やセミナーに足を運び、どんな会社かを自分の目で確かめるといいと思います。

顔の見える運用会社をいくつか選び、まずは少額からスタートしてみる
―信頼できる投信会社を見極めるポイントはあるのでしょうか?
馬場 運用開始から年数が経ち、純資産総額が多いことはもちろんですが、私たちの資金を代わりに運用してくれるファンドマネージャーの顔が見えることが重要です。ぜひ説明会などで話を一方的に聞くのではなく、どんなに小さなことでも質問してみましょう。私は「ところで、あなたは自分が運用している投信を自分でも買っているの?」って聞いちゃいます(笑)。それで「買っています」って言われたらやっぱり信頼できるでしょ?
―これから初めて長期投資を行う人に向けて、何かアドバイスはありますか?
馬場 特定のファンドに絞らず、複数のファンドを同時に運用することをお勧めします。私もそうでしたが、それぞれ5千円から1万円くらいで運用してみて、実際に運用レポートを見て比較するといいと思います。なんといっても長期投資のいいところは少額から運用できるところですから。そのまま1年くらい続けて、自分に合ったファンドを見つけて長く付き合っていけばいいと思います。あとは、今すぐ始めるということです。一日でも長く投資することで、長期投資のうまみをより実感できます。だから、迷っている時間はもったいない。時間はみんな平等にあるんだから! まずは資料請求したり、セミナーに足を運ぶなど、行動してみてください。
―この本には、長期投資でファイナンシャル・インデペンデンス(経済的な自立)を達成できる!と書かれていますが、ファイナンシャル・インデペンデンスとはどういうことですか?
馬場 これは人によって異なりますが、わかりやすいのは、1億円の資産を持つことができれば、それを長期投資し続けることで、年5%で運用したとしたら毎年500万円増えることになり、それを当座の生活費に充てることができます。そこまでいかなくても、例えば2000万円の資産ができれば、心に余裕ができます。長期投資は、不労所得を目指すものではなく、あくまで働きながらコツコツと運用するものなので、健康に仕事を続けるためのモチベーションとして投資を行ったり、投資で得たお金で自分自身に投資する循環を作ることが大切です。

留意事項
■投資信託は、値動きのある有価証券等に投資します。組入れた有価証券等の価格は、発行者の経営状況やそれに対する外部評価、外国為替相場等の変動による影響を受け、投資信託の基準価額は変動します。これらにより生じた利益および損失は、すべて受益者の皆様に帰属することとなります。また、元本および利息の保証はなく、預金保険の対象でもありません。したがって、投資された元本は、基準価額の下落により損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。投資信託は預貯金とは異なります。
■投資信託への投資に際しては、所定の手数料等が必要になります。さわかみファンドの場合は次の手数料等がかかります。【購入時手数料・信託財産留保額】ありません。【信託報酬】さわかみファンドの純資産総額に対して1.08%(税込・年率)です。【 その他費用・手数料】組入れ有価証券等の売買委託手数料およびこれにかかる消費税等相当額などの実費を投資信託財産より控除します。※売買委託先の手数料率が変更することがあるため実費の額は表示できません。
■投資にあたっては、必ず「投資信託説明書(交付目論見書)」をよくご覧いただき、ご自身でご判断ください。
お問い合わせは、さわかみ投信㈱まで。
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