企画制作:朝日新聞社メディアビジネス局 広告特集

50歳を目前に初めてUI(尿もれ)を経験した、元バレーボール日本代表の益子直美さん。「自分の老化を目の当たりにしたようで、なかなか受け入れられなかった」と、当時を笑って振り返ります。現在、53歳。日本代表としてコートで活躍していた10代、20代の頃よりも今が一番楽しいと話す益子さんに、前向きな年齢の重ね方について聞きました。
最初は受け入れられなかったUI

初めてUIを経験したのは今から5年前、50手前頃のことです。「ハックション!」と、大きなくしゃみをしたときに出てしまいました。ハッキリとUIが自覚できる量だったので、ショックも大きかったです。
2歳年上の姉が出産を機にUIを経験していたし、高齢の両親からも「年をとるとそういうこともある」と聞いてはいたものの、いざ自分がなるとなんだか認めたくなくて、最初は生理用ナプキンを使ってしのごうとしたんですが、全然吸わない。おりものシートも試しましたが、こちらも当然吸わない。かといって、吸水専用ケア製品を自分で買うことには抵抗があって、当時は母や姉からわけてもらっていました。
毎日つけたくないから、自分なりの対処法を考えたりもしたんですよ。アスリートは自分の体についてはいろいろと研究しているので、例えば腰が痛いときでもこう動けば大丈夫、とか、不整脈が止まらないときは足を高く上げて様子を見る、とか、自分なりの対処法を編み出すのがクセになっているものなんです。UIに関しては、「くしゃみが出そうなときは椅子に座って、なるべくおなかに力をいれて静かにする」ことにしていました。
そうやってUI……というよりも、自分の老化から目を背けていたのですが、いよいよ直視せざるを得ないできごとが起こりました。夫婦いきつけの居酒屋があるんですけどね、そこのトイレ、和式なんですよ。で、ある日いつものように用を足して立ち上がろうとしたら、立ち上がれなかったんです。
壁に手をつけばなんとか立てるけど、できれば足の筋力だけでなんとかしたい。なのに、立てない。これはもう筋トレをするしかないと思って、2年前、51歳でトレーニングに通い始めました。
バレーボールが大嫌いだった現役時代

25歳で現役を引退して以来スポーツからは完全に遠ざかっていて、簡単なエクササイズすらやってきませんでした。私には、“軽く”体を動かすという感覚がわからなかったんですよ。中学からずっとバレーボールを続けてきて、すっかり“スポーツ=全力”という方程式が、脳と体に刷り込まれてしまっていた。
もうね、選手時代はバレーボールが大嫌いでした。始めたばかりの頃は楽しかったけど、基本的に怒られてばっかりだったから自信をなくす一方で……。高校生のときに日本代表に選ばれましたし、その後実業団のチームにも所属しましたが、どうやったら早くバレーボールを辞められるのかばかりを考えていました。
23歳のときに「チーム(イトーヨーカドー)が優勝したら辞めよう!」と決めて、本当に優勝できたから監督に言ったんですよ。「辞めます!」って。これが言えたときは、心の底からうれしかった。それなのに、監督の返事は「日本代表に選ばれているからダメだ」。結局その翌年も引き留められて、翌々年にやっと引退できました。
辞めたその日からめちゃくちゃ深く眠れるようになったことには、自分でもビックリしました。毎日の下痢もうそみたいにピタリと治まったので、やっぱり精神的なストレスが体に与えていた影響は大きかったんだと思います。
スクワットを続けてUI改善
パーソナルトレーナーさんの指導のもと、週に1〜2回、1回90分。自重でスクワットするところから始めて、無理のないペースで通い続けました。50kgのバーを持ってスクワットできるようになったあたりで、UIの頻度も量も減っていることに気がつきました。トレーニングはUIの改善のために始めたわけではありませんでしたが、くしゃみも立ったままできるようになりましたし、今は和式のトイレでも余裕で立ち上がれます。
通い始めの頃はUIが不安でトレーニング前には必ずトイレに行っていました。それくらいUIが心配なくせに、厚手のトレーニングウェアを着ているから多少なら服が吸ってくれるだろうと、吸水ケア専用製品を使わずに筋トレをすることもありました。『ウィスパー うすさら』はとても薄くて便利ですが、昔の吸水ケア専用製品は大きくてガサガサしていたので、なるべく使いたくなかったんです。
それでもやっぱりつけないとダメか、と思わされたのは、姉から聞いたエピソードが大きかったですね。「外でちょっともれてしまったものの、量は大したことがなかったから普通に帰宅したら、玄関まで家の猫がクンクン嗅ぎにきた」っていう……。UIは、匂いもあるから本当に厄介。自分では気にならなくても、周りには気づかれてしまうんじゃないかという不安があります。筋トレでUIが改善されたとはいえ、長時間トイレに行けない環境、たとえば山歩きやウォーキングをするときは、自分が安心するために吸水ケア専用製品を使うようにしています。
不妊治療をやめたら、気持ちに変化が
私は、NHKの朝の情報番組でUIを公表しました。当時その番組には女性の体の悩みを取り上げるコーナーがあって、その日のテーマがUIだったんです。放送後は友達からも「益子っちもそうだったの!?」、「今度話聞かせて!」とか、結構反応がありました。
今は何でもオープンに話すようになりましたが、アスリートだったこともあって、特に若いころは自分の弱みは人に見せられなかった。変わったきっかけは、45歳で不妊治療をやめたことが大きかったと思います。40歳で結婚して、42歳から不妊治療を始めたのですが、年齢も年齢なので子宮の中で思うように卵が育たない。子どもを授かれないことが夫に申し訳なくてすごく落ち込みました。
でも夫が、「直美の45歳の誕生日でやめて、これからは2人の人生を楽しく過ごしていこう」と言ってくれて、本当にその日に基礎体温計もグラフも薬も全部捨ててしまった。それまでも楽しく暮らしていたけれど、治療をやめたのを機に神奈川県の湘南地区に引っ越してからはさらに生活が楽しくなりました。

不妊治療をやめてから、夫に薦められたロードバイクにも再び乗るようになって、夫婦でよく出かけています。あのままウジウジしていたら、今の生活はなかったと思うんですよ。「スポーツとは、精神と体を鍛えるためのもの」という考えだった私に、スポーツの楽しさを教えてくれたのも夫です。
夫にどんなに「おしゃべりができるくらいの速度でゆっくり走るんだよ」と言われても、“スポーツ=全力”でダーッとこいでは5kmで疲れてしまう私にゆっくりゆっくり付き合ってくれて、今ではちょうどいい速さで210km走れる脳と体になりました。まぁ、順調だったところでUIを経験して、「あぁー……」ってなったんですけど。
弱みを見せても、ネガティブな結果は生まない
UIや不妊治療を断念したことを公言してみて実感したんですが、自分が恥ずかしいとか、弱みだとか思うことも、意外と口に出してみたらそうでもないんですよね。むしろ、ポジティブにその後の人生を生きるための自信になる。本当に今はいろんなトゲがとれて、いい感じの50代になれました。
バレーボールも現役のころは大嫌いでしたけど、去年からは月1で全日本時代の友達と一緒にやっています。20年くらいのブランクがあるので、めちゃくちゃ下手くそになっていて、顔面レシーブもしちゃっていますが、もうプライドもないから楽しければいい。今、とても新鮮な気持ちでバレーを楽しんでいます。やっぱりスポーツは楽しくないといけないと、改めて思います。
スポーツをするには、目標じゃなくて目的を持つことが大切。今年のオリンピックはコロナで延期になってしまい、人生をかけていたアスリートの中には、挫折感で落ち込んでいる人もいるかもしれませんが、そんな人は、目標よりも目的を考えるといいと思う。“オリンピックに出ること”は目標ですが、自分は何でこの競技に取り組んでいるのかという目的を考えることで、オリンピックはただの通過点になり、先に向かってまたがんばれます。
それにしても、こんなに楽しい50代が自分に訪れるなんて思ってもなかったです。今日、私は赤い靴をはいていますが、これも40代までの自分だったら考えられないこと。背が高いことがコンプレックスで、黒とかグレーとか、いつも大きく見えない、目立たない格好をしていましたから。
年を重ねると手放すものばかりだなんて言いますし、実際、肌のハリも髪のツヤもなくなりましたけれど、年を重ねたことでファッションに色を取り入れる楽しみも覚えました。何かやりたいことがあるときに、年齢を気にしてやらないのはすごくもったいないですよ。私は最近、トレーニング中に薄くてピタッとしたウェアを着るようになりました。まだ全然体のラインには自信がないですが、カッコいいから前から着てみたかったんです。
UIが理由でスポーツやお出かけに二の足を踏むようなら、『ウィスパー うすさら』を使ってみてください。今はいい商品がたくさんあるので上手に利用して、やりたいことはどんどんやっちゃいましょう!
UIなんて気にせず、スポーツを楽しもう

UIが気になり始めた当初、益子さんは「吸水ケア専用製品を使うのは、老化を認めるみたいで嫌だな……」と思っていたそうですが、実は20代以上の女性の2人に1人がUIを経験しています。UIの原因は、生活習慣の乱れや仕事のストレス、産後の体の変化によるものなど人によって様々で、決して加齢だけがUIの原因ではありません。『ウィスパー うすさら』は薄くてズレにくいので、益子さんのようにスポーツが好きな人にもピッタリ。フィットネスウェアにも響きませんし、UI特有の匂いも消してくれるので、周りの目なんて気にせずに思いっきりエクササイズを楽しめます。




益子直美(ますこ・なおみ)
1966年、東京都出身。元バレーボール日本代表。92年に引退後は、タレント、スポーツキャスターに転身。毎年1月に開催している「監督とコーチは選手を怒らない」がルールの『益子直美カップ 小学生バレーボール大会』も話題に。