(23日、高校野球 花咲徳栄14―4広陵)

 埼玉勢が3度目の決勝で悲願の初優勝を遂げた。決勝に複数回進出しながら頂点に届いていない県は4県(熊本、宮城、青森、埼玉)あったが、47都道府県で28番目の栄冠となった。

 強豪県という印象の埼玉勢だが、夏の全国大会初出場は戦後間もない第31回大会(1949年)と、全国で4番目に遅い。2年後の第33回大会で2回目の出場を果たした熊谷がエース服部の3連続完封で決勝へ。平安(京都)に4―7で敗れたが、「学生野球の父」こと飛田穂洲(すいしゅう)は朝日新聞紙上で「素朴なチームぶりも愛すべく黙々として一戦また一戦と勝ち続けた服部の投球には一種の風格があった」とたたえた。

 埼玉の高校野球は次第に群雄割拠となり、第75回大会(93年)に春日部共栄が準優勝。左腕土肥が好投を続けたが、決勝は育英(兵庫)のスクイズに屈した。

 第88~90回の浦和学院(90回は南埼玉)に続いて3年連続で代表となった花咲徳栄が、ついに手にした深紅の大優勝旗。これで夏の優勝がないのは残り19県。29番目の栄冠はどこか。来夏の100回記念大会が、次のチャンスになる。(編集委員・安藤嘉浩