仮想通貨取引所「コインチェック」(東京都渋谷区)から580億円分もの仮想通貨NEM(ネム)が不正に流出した問題は、発生3日後の29日に金融庁が同社に業務改善命令を出す事態になった。同庁は全取引所を調査して安全管理を徹底させ、監督体制を強化する。警視庁も不正アクセス禁止法違反容疑などにあたるかどうか、捜査を進める方針だ。コインチェックは被害分の返金を表明したが、顧客の不安は消えない。

 コインチェックは流出通貨の保有者26万人全員に計約463億円を補償すると発表した。原資は現預金などを充てるというが、時期や方法は明かしていない。10万円分のNEMを持つというさいたま市の男性会社員(32)は「本当にお金が戻ってくるのか」と不信感を募らせる。

 同社の大塚雄介取締役は28日夜、報道陣から現預金が460億円以上あるのかを問われ、「さようでございます」と認めた。取引所ビジネスは、それほどもうかるものなのか。