国道の立ち往生、48時間超える 北陸の大雪、続く混乱
2018年2月8日11時21分
強い寒気による大雪に見舞われた北陸地方は、8日も市民生活の混乱が続いた。福井県内で6日から起きていた国道8号の車両の立ち往生は2日以上に及んだ。冬型の気圧配置は次第に緩み、降雪は8日夕までの見通し。国土交通省は8日中の立ち往生の解消を目指している。
雪は小康状態となり、8日午前9時時点の積雪は福井市で138センチ、福井県越前市で104センチ、金沢市で84センチ。いずれも平年の6~7倍超となっている。
今回の大雪で2人が亡くなった福井県によると、屋根の雪下ろし中の転落などによるけが人は計16人となった。7人が重傷という。
国道8号の立ち往生について国交省は、8日午前9時時点で石川県内はすでに解消し、福井県内でトラックなど約310台がとどまっていると発表した。車両はあわら市から坂井市の約5.5キロの上下線で約290台、坂井市から福井市の約1.8キロに約20台。約1100台が残っていた7日午後5時半時点から約800台減ったという。
この区間を含めて石川県加賀市から福井市にかけての約30キロを通行止めとし、除雪を進めている。
JR西日本金沢支社によると、特急サンダーバード(大阪―金沢・和倉温泉)と特急しらさぎ(名古屋・米原―金沢)は8日の運休を決めた。在来線では北陸線の敦賀―金沢間が運休していたが、3日ぶりに敦賀―福井間で朝から本数を半分程度に減らして運行を再開した。福井―金沢間は再開していない。一方、長浜―敦賀間は午前中の列車の運行を中止し、米原―長浜間でも一部の列車の運行を取りやめている。
空の便は、8日に小松空港を発着する午前中の全便が欠航となった。
学校への影響も続き、8日は福井県内の小学校140校と中学校56校、県立高校23校が休校した。
気象庁によると、9日の北陸地方は高気圧に覆われ、福井市などでは晴れ間も見込まれている。屋根からの落雪に注意が必要であるほか、気温は低いため、路面の凍結にも警戒を呼びかけている。