4日夜から5日午前にかけ、東海地方では三重県北部を中心に記録的な大雨に見舞われた。四日市市では平年の9月1カ月分の8割以上の降水量を観測。いなべ市では市道のアンダーパスでトラックが水没し、車内で見つかった四日市市泊山崎町の宮原幸男さん(50)の死亡が確認された。県災害対策本部によると午前9時現在、4市町で19世帯34人が避難している。

 気象庁によると、南東から湿った空気が入り、積乱雲が次々と発生したためという。四日市市では午前2時47分までの1時間に観測史上最大の105ミリの雨量を観測した。鳥羽市でも午前6時50分までの1時間に9月の観測史上最大の79ミリの雨が降ったという。

 東員町の災害対策本部によると、5日午前0時20分ごろ、員弁川支流の三孤子(さごじ)川が同町中上地区で越水した。住宅地の道路が冠水し、一部で床下浸水や車が水没する被害が出た。場所によって、水はひざの高さほどになったという。タイヤが見えないほど水につかった車もあった。

 町によると、川の流れを確保するための改修工事を進めていたが、2時間ほどの間に雨が集中し、一気に増水したとみられる。災害対策本部は「少なくとも30年ほどはこの川があふれたという記憶はない」と説明した。

 町は、約380戸の1千人余を対象に「警戒レベル5」の災害発生情報が一時発令した。移動そのものが危険なこともあり、2階などで安全を確保する「垂直避難」などを呼びかけた。町役場から車を出し、住宅1戸3人の住民を近くの福祉センターに避難させたという。

 中日本高速によると、午前10時半現在、東海環状道の新四日市ジャンクション(JCT)―東員インターチェンジ(IC)間、新名神高速の四日市JCT―菰野IC間が通行止めとなっている。

JR東海や近鉄は、雨量が規制値に達するなどしたため、三重県内の路線で一時運転を見合わせた。