新型コロナウイルス対策で休業要請などが行われた「特定警戒都道府県」13都道府県の主な自治体で、4月の生活保護申請件数が前年と比べて約3割増えたことが、朝日新聞の調べでわかった。東京23区に限ると増加率は約4割に達した。

 生活保護利用者数はここ5年は減少傾向が続いてきたが、コロナ禍による失業や収入減などで生活困窮が急速に広がった実態が浮き彫りとなった。4月の雇用統計では休業者が過去最多まで急増しており、預貯金や他の公的支援でしのぐ期間など申請までのタイムラグもふまえれば、5月以降さらに生活保護申請が増加する可能性がある。

 東京23区と12道府県の指定市、県庁所在市の計39市区に4月の申請件数を聞いた。35市区で申請が前年の4月と比べて増加していた。39市区の合計で8686件の申請があり、前年同月比で31%増えた(一部は速報値)。同じ39市区の3月の申請件数(7980件)は前年比8%増で、4月に申請が急増したことがうかがえる。

 前年比46%増の930件だった横浜市は、「新型コロナによる失業、収入減による困窮が増えている」(生活支援課)と影響を指摘する。同50%増えた水戸市によると、3月半ばから5月半ばまでに新型コロナの影響による困窮相談が68件あり、3分の1が申請にいたったという。

 ほかにも大阪市1618件(同37%増)、京都市388件(同40%増)、名古屋市635件(同25%増)、北九州市181件(同21%増)など、大半が2割~6割増加していた。

 新宿区196件(同73%増)、渋谷区52件(同100%増)など、伸びが目立ったのが東京23区だ。23区全体では2107件で前年より39%増加した。

 板橋区によれば、同43%増となった182件の申請のうち、49件(27%)がコロナ影響による減収・失業などが原因だったという。区では「預貯金の活用や住居確保給付金などの支援でぎりぎりがんばっている方も多いと思われ、今後さらに保護申請が増える可能性もある」(板橋福祉事務所)と見込む。