停止中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、四国電力の長井啓介社長は29日、高松市での定例会見で、「年度内の運転再開は難しい」との見解を示した。また新規制基準で設置が義務づけられたテロ対策施設の工期が、天候に恵まれた影響などで予定より5カ月短くなり、完成が来年10月になるとの見通しを初めて示した。3号機の再稼働は来年10月まで困難な状況となった。

 3号機は現役で唯一営業運転を続けるが、定期検査に入った昨年12月から稼働停止中。テロ対策施設の設置期限は来年3月22日で、四電はこれまで1年ほど遅れる見通しを示しつつ、工期短縮も可能としてきた。

 一方、今年1月17日に広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分決定を出し、四電は2月に異議を申し立てた。四電によると、10月26日の進行協議で高裁側から稼働の是非の判断は来年3月になり、具体的な期日は12月に決める見通しを示された。法的には来年3月から運転できる可能性もあるが、テロ対策施設が間に合わず、約1年9カ月は運転停止が続くことになった。(木下広大、亀岡龍太)