隠岐・海士町特産のミカン「崎みかん」の出荷が始まった。半世紀前にほぼ生産が途絶えた町内産の温州ミカン。今シーズンは、わせ種の崎みかん約6トンや極わせ種など、合わせて約10トンの出荷を見込む。

 2014年に始まった再生プロジェクトで、島に移住した白石宗久さん(51)と丹後貴視さん(30)が最盛期に約10ヘクタールあった畑のうち3.6ヘクタールを復活させた。

 町内の旧・崎小学校に機械や道具を持ち込んで特設した選果場に15日、4日かけて収穫したミカンが集まった。選果機で大きさ別により分けられた後、傷などの有無を一つ一つ手作業で確かめながら、バラ積みせず丁寧に向きをそろえて箱詰めされた。

 今年は、7、8月に雨が多かったものの、実が大きさを増す9、10月は晴天に恵まれたといい、白石さんらは「酸味と甘みのバランスが理想に近い味で、姿もよいミカンができた」と喜んでいた。コロナ禍で、観光客の減少などから町内での消費減が心配されるものの、町外では例年通りの売れ行きを期待しているという。

 箱詰めされたミカンは、18日までに県内のスーパーなどへ出荷する。28日には町内で地元向けの即売会も開かれる。(契約通信員・前田昌宏)