新型コロナウイルスの感染拡大にともなって深刻化する看護師不足を解消するため、厚生労働省は全国の看護系の287大学に対し、大学院生や教員が医療現場などで働けるように協力を求め始めた。できるだけ多くの看護師資格をもつ人の協力を得て、医療現場の負担を軽くするねらいがある。

 厚労省によると、大学院生や教員が協力を希望する場合、オンラインでの受講や休職をできるような配慮を学校側に求める。働く場所は、医療機関のほか宿泊療養施設などを想定。経験やスキルに応じ、新型コロナの患者を診る医療現場や、それ以外の医療現場など、柔軟に選べるようにする。希望者が登録し、都道府県の看護協会やナースセンターが調整する。賃金は受け入れ先の医療機関などが負担する。

 今回の協力要請に対し、SNS上では「学徒動員ではないか」と指摘する声もあるが、厚労省の担当者は「あくまで看護師資格をもつ人に対してのお願いであり、強制するものではない」としている。

 看護師の確保に向けては、全国知事会や日本看護協会などが派遣の仕組みをつくっている。ほかに、厚労省は資格をもちながら現在は看護師として働いていない「潜在看護師」の復職支援などをしている。(姫野直行)