政府・与党が、新型コロナウイルス対応の「切り札」として期待を寄せるワクチン接種。その先行きに新たな課題も出てきた。

 ワクチン接種では、管理の手法をめぐり、政府や自治体に混乱や摩擦も生じている。河野太郎行政改革相がワクチン接種の担当になる前から、厚生労働省が流通管理のシステムづくりを進めてきたが、マイナンバー活用論が突然、出てきたからだ。

 河野氏は25日、マイナンバーを用いて個人の接種記録をリアルタイムで管理できるシステムづくりを国の費用で進める考えを示した。市区町村が使う予防接種台帳のシステムや、厚労省がつくるシステムには影響を与えない別物とし、医療従事者の次に優先順位が高い高齢者が接種を始める3月ごろまでに運用をスタートさせる方針だ。政府関係者によると、個人ごとに接種の年月日や場所、ワクチンの種類、住所などを登録して、全国データベースをつくる。接種予約や、接種証明の発行などにも使えないかなどの案もあるという。

 混乱の始まりは19日。行政のデジタル化を担う平井卓也デジタル改革相が記者会見で、「誰にいつどのワクチンを打ったか、確実に管理する方法はマイナンバーしかない」とマイナンバーの活用を唐突にぶち上げた。平井氏はその日のうちに、ワクチン担当になったばかりの河野氏と新システムの検討を確認。菅義偉首相も21日の参院本会議で「マイナンバーの活用も含め、効率的に接種記録を把握できる仕組みも検討する」と述べ、両者を後押しした。

■「どう使おうとしているのか…」