小学生にストリッパー、コメディアンにやくざ――。俳優の朝海(あさみ)ひかるに今後挑戦したい役を尋ねると、「あとは何だろう……」。そう考え込んでしまうくらい、舞台「日本人のへそ」でいろんな役を生きている。

 「想像もしなかったような役をこんなに演じさせていただいて。充実した日々を過ごしています」

 1幕では役がコロコロと変わり、約2時間で12回ほど着替える。「あっという間に終わるので、5分ぐらいの体感しかない。(宝塚歌劇団の)下級生時代に戻ったように働いています」

■「もっとふざけて、自由に」

 今作は、1969年に初演されたこまつ座の座付き作者井上ひさしの演劇界デビュー作だ。宝塚の現役時代、友人にすすめられて何度もこまつ座は観劇。「いつか出たい」と心ひかれていた。

 2006年まで雪組トップスターとして活躍し、憧れの井上作品への初出演はその6年後。「最初はプレッシャーもありましたが、もっとふざけて、自由に演じていいんだと思えるようになってきました」

 「海外ミュージカルとは違う日本の音楽劇の魅力」を感じる。「井上先生のお芝居に対する考えがセリフにちりばめられていて、宝探しのよう」。言葉遊びもふんだんで、演出家の栗山民也から「この本は言葉の教科書」と教えられた。

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