茨城県内で唯一、東京五輪の競技場となる県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)で、選手らのケアをする予定だった看護師らの7割が辞退していたことが、県看護協会(水戸市)への取材で分かった。新型コロナウイルスの対応で、五輪への医療従事者の人員確保が難しくなっている実態が浮き彫りになった。

 同会によると、競技会場や練習会場で選手のケアをする看護師らはボランティアで、大会組織委員会が募集。同会は、組織委から日本看護協会を通じて要請を受け、2018年夏にホームページに募集の案内を掲載した。応募した看護師は41人だった。

 先月20日、同会に日本看護協会から、競技会場などへの派遣のため、看護師や保健師などの看護職を新たに10人以上確保することを求める文書が届いた。同会が同22日に組織委に直接理由を尋ねたところ、応募した41人のうち28人が辞退していることを伝えられたという。

 同会は大量辞退の背景を「迅速なワクチン接種のために医療人材の確保が求められ、オリンピックに人手を割く余裕がなくなっているからではないか」とみている。同26日には「更なる確保の確約は難しい」との見解を書面で伝えているという。