米ファイザー社と新型コロナウイルスのワクチンを共同開発した独バイオ企業ビオンテックのウグル・サヒン最高経営責任者(CEO)が、朝日新聞のオンライン取材に応じた。感染力が強い「デルタ株」に対応する研究用ワクチンの臨床試験を始めたことを明かし、新たな変異株に対応するワクチンは「必要があれば、技術的には6週間で作製できる」と語った。

 サヒン氏は「私たちは新たな変異株を注意深く観察しており、研究のため、懸念される変異株に対抗するワクチン候補をつくっている」と語った。ただ、現在のワクチンはデルタ株にも効果があり、「必ずしもワクチンを取り換えるためではなく、データを収集するため」で、ウイルスの変異を先回りして警戒する包括的な戦略の一部と強調した。

 同社が開発したワクチンは、ウイルスのたんぱく質をつくる「mRNA」を注射することで、ヒトの細胞の中でウイルスのたんぱく質をつくらせる新しい方式だ。従来のように開発・製造のために本物のウイルスを使う必要がなく、ウイルスのゲノム配列がわかれば、短期間で開発できるメリットがある。