コロナ禍の昨年、撮影や公演の中止で突如仕事のなくなった俳優3人が、「仕事がないなら自分で作ろう」と文化庁の助成金を得て主演映画を製作、来年1月から公開する。1人の男を愛した3人の女の闘いを描く「truth~姦(かしま)しき弔いの果て~」。たくましい女の喜劇だ。

 「私たちにとって、表現するって生きること。それは止められないというか、止めたくなかった」と発起人の広山詞葉(ことは)さんは話す。昨年4月の緊急事態宣言以降、決まっていたドラマ撮影や舞台が中止や延期になった。前々から「何か一緒にやりたいね」と話していた福宮あやのさんと河野知美さんに「助成金で映画を作ろう」と持ちかけた。

 声優の仕事がメインの福宮さんも、夢だった海外ドラマのレギュラー出演が決まっていた河野さんも、コロナで仕事がなくなったり減ったりしていた。