父親譲りの豪快さ 国民的人気のサラ氏、フィリピン副大統領選で圧勝
マニラ=宋光祐
2022年5月12日10時30分
フィリピンで9日、大統領選と同時に実施された副大統領選では、ドゥテルテ現大統領(77)の長女で南部ダバオ市長のサラ氏(43)が圧勝した。父親譲りの豪快な言動で人気が高く、次期政権のキーパーソンになるとみられている。
地元メディアが報じた選挙管理委員会の非公式集計(開票率98.32%)では、副大統領選でサラ氏が3154万票を獲得し、2位の候補に3倍以上の差をつけた。得票率は6割を超え、国民的な人気を誇る。
大統領選でフェルディナンド・マルコス元上院議員(64)が大勝したのは、サラ氏と選挙戦でタッグを組んだからだと言われる。
サラ氏はダバオ市長だったドゥテルテ氏のもとで2007年に同副市長に当選し、政治家としてキャリアをスタートさせた。ドゥテルテ氏が16年に大統領選に出るまで、親子で市長と副市長を交互に務めた。
市長1期目には住民が解体に反対する建物に駆けつけ、テレビカメラの前で話を聞き入れない裁判所の執行官にパンチを浴びせた。豪快な性格は、過激な言動で批判を浴びながらも支持を集めた父親と重なる。
早くから「ポスト・ドゥテルテ」の最有力候補と目されてきた。大統領選の立候補締め切り前の昨年9月の世論調査では20%の支持を得て、2位のマルコス氏を5ポイント上回っていた。
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