順天堂大医学部の入試を2011~18年度に受験した女性13人が「性別を理由に差別された」として、慰謝料など計約5500万円の損害賠償を求めた集団訴訟で、東京地裁(加本牧子裁判長)は19日、13人に計約805万円を支払うよう順大に命じる判決を言い渡した。

 医学部入試では18年、複数の大学で女性を不利に扱うなどする判定基準を設けていたことが発覚し、訴訟も相次いだ。今回の弁護団が担当する3件の集団訴訟では初の判決だという。

 判決は、性差別を禁じる憲法について「私大も趣旨を尊重する義務を負う」と指摘。女性を一律に不利に扱う基準は「医師としての素質とは直接関わりがなく、不合理で差別的だ」と非難した。基準が隠されていたことで「順大を受験するか否かの意思決定の自由を侵害した」とも述べた。

 慰謝料の金額については、順大が問題発覚後は対応を改善したことなどを踏まえ、受験1回あたり30万円と算定し、受験費用に加えて支払うよう命じた。

 順大は「コメントは差し控える」としている。

 順大に対しては、被害者に代わって訴訟を起こせる国認定のNPO法人「消費者機構日本」(東京)が受験料の返還義務の確認を求めて提訴し、勝訴判決が確定している。今回はこの制度では対象外の慰謝料を含めた支払いを求める訴訟で、東京医科大、聖マリアンナ医科大に対する集団訴訟なども続いている。大学側が解決金を支払う和解が成立した例もある。(田中恭太