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リノベーション・スタイル
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<87>ガラス戸でつながるDINKSの家

<87>ガラス戸でつながるDINKSの家

 [S邸]
 Sさん夫妻(夫 28歳・妻28歳)
 東京都武蔵野市
 工事費 900万円

 外で忙しいだけに、家ではゆったり過ごしたいもの。でも、家に帰ってから夫婦や家族がしたいことはいつも一緒とは限りません。

 Sさんご夫妻はバリバリ働いていらっしゃるワーキング夫婦。2人とも年に半分から3分の1は海外出張などに行かれています。
 家にいられる夜は、奥さまは趣味の手芸、ご主人はテレビでサッカー観戦をすることが多いといいます。そこで、リノベーションのテーマは、いかにそれぞれのプライバシーを確保しながら、つながりを絶やさないかということでした。

 まず考えたのはガラスの引き戸です。リビングとダイニングの間に設置し、「見えない仕切り」をつくることにしました。引き戸は、東京R不動産が運営する「tool box」というサイトで売っているものを選びました。このサイトでは、リノベーションをするための建具やパーツなどいろいろなものが購入できます。Sさんご夫妻は、Camp Designという建築設計事務所がデザインしたガラスの引き戸を使いたいとのことだったので、それを5枚使用しました。

 5枚すべてを引けば、リビングとダイニングが完全に仕切られます。シーンによっては、片側だけ閉じたり、中間だけ閉じたりと、調節することもできます。ガラス戸を1枚隔てるだけで、生活のモードがはっきり切り替わるんです。
 でも、向こう側が見えるので、相手を感じることもできる。ガラス戸を使うと、つながっているために仕切ることが可能なんですね。いわば、夫婦それぞれの生活を重ね合わせた部屋です。

 レイヤーを重ね合わせるような設計イメージだったので、ダイニングの壁は芥子(からし)色にペイントしました。白いままだとのっぺりした印象になってしますが、色を使うことによって奥行きが出ます。

 リビングのフローリングとキッチンのパーケットが印象的ですが、全体の間取りはあくまでオーソドックス。将来的には賃貸に出すことを視野にいれているので、収納もあちこちに作りました。打ち合わせでは、たとえアイデアが飛躍しそうになっても、最終的には「汎用(はんよう)性があるかどうか」という基準に戻り、今の形に落ち着きました。

 将来を見据えつつ、今の生活に必要なことをうまく取り入れたリノベーションですね。

(構成・宇佐美里圭)

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