〈52〉毎日の防寒にも大活躍。「ザ・ノース・フェイスのボードウォークベスト」
「山のウェアってものすごく軽量で保温性に優れているけど、デイリーユースするにはデザインがちょっと……」と思っている方に朗報です! 普段着として着られて山でも大活躍。今回はこの冬イチオシの防寒用ベストをご紹介します。

無駄な装飾がないすっきりとしたデザイン。中綿の量がそこまで多くないので重ね着しても着膨れしません。でも保温性はばっちり!
この連載では何度となくお話ししているとおり、私はもともと生粋のシティーガールでございます。ひょんなことから登山を始めて8年ほど経ちますが、普段の生活では1年に数えるほどしか「ズボン」をはきません。仲間の中には、山のウェアを上手に日常生活に取り入れているおしゃれさんもいますが、私にとって山の服はあくまでも「山の服」。どう転んでも普段着としてることは不可能だと思っていました(だってスポーティーすぎて、手持ちの服と合わないんですもの……)。
ところがこの冬、そんな私でも「これは普段着としても着られる。いや……着たい!」と思ってしまうウェアに出会ってしまいました。アウトドアウェアでおなじみ、ザ・ノース・フェイスの中綿ベストがそれ。「ボードウォークベスト」という名前からもわかるとおり、ガツガツ登る登山というよりは、木道をゆったり歩くハイキングやトレッキング用に作られたモデルです。

首回りはフードも襟もないので、フードのある服との重ね着も可能。インナーダウンとして着用した際、外から見えないのがいいですね
見ていただければわかるとおり、首回りにはフードがなく、すっきりとしたデザイン。インナーベストとして着たときに首回りがもたつかないよう配慮されています。外見だけ見ると、「え、タウンユースのダウンベストでもこういうのあるし、ユニ◎ロだったらもっと安いでしょ」と思ってしまうのも当然です。でも、そこはアウトドア専門メーカー。素材が違うんです、素材が!
中綿は、繊維に含まれる特殊セラミックスの遠赤外線効果で保温性が持続するという「光電子ダウン」で、速乾性まであります。表面の生地には撥水(はっすい)性があり、小雨程度なら気にならないというハイスペックぶりです。

ポケットの中の生地はあたたかく、手触りのいいフリース地。寒い日はハンドウォーマーに
個人的にブラボーだったのは、表面の生地の風合い。アウトドア用のダウンベストと聞くと、例のあのテカテカ&シャカシャカした感じをまず想像してしまいますが、こちらはマットな手触り。ごくごくうっすらと起毛していて、例えるなら桃のような気持ち良い質感です。カラー展開もネイビー、深緑、ホワイトと超シック! ロゴマークが控えめなところも、普段着として使うにはうれしい配慮です。

ポケットが収納袋になっていて、携行性もすばらしい!
最後にダメ押しで、このベスト、なんとポケット部分にぎゅうぎゅう押し込んでいくと、超コンパクトに収納できるというポケッタブル仕様になっています。ちょっとした旅行にも気兼ねなく持っていけるこの携行性は、アウトドアウェアだからこその便利さです。
「スペックよし、デザインよし、使い勝手よし」と三拍子揃った稀有(けう)なアウトドアウェア。こんなウェアがもっともっと増えることを心の底から願ってやみません!