〈きんゆう女子〉<15>「IR」って?
こんにちは。きんゆう女子。のまりこです。
前回は株主優待について書きました。
株主優待という単語は、私でも聞いたことがあったのですが、株や株主優待について勉強すると必ず出てくる「IR」については、よくワカラナイままです。
今回は「IR」について勉強したことを書いていきます。まずは単語の意味から。
あい・あーる [IR] =Investor Relations(インベスター・リレーションズ)の略
企業が株主や投資家に向けて、経営状況や財務状況、業績動向に関する情報を発信すること
インターネットで情報公開したり、投資家やメディア向けに説明会をしたりすることもIRの一環なんですね。調べてみると、ものすごい数のIRセミナーやフォーラムが日本全国であることがわかります。
先日、株主優待でも人気の、ポーラ・オルビスホールディングスのIR説明会に参加してきました。
まずはこんな資料をもらいました。
グラフや数字が多くてクラっとしてしまいましたが、よく見てみると会社の売上や利益、経費、さらには今後の事業の計画・展開などが細かく書かれています。さらには売れ筋商品の説明や、その会社の業界の動きなどにも触れています。
IR担当の方が、この資料をもとに1時間ほど説明をされていたのですが、発信しているメッセージを私なりに要約するとこんな感じです。
「私たちの会社はこれから、新しい事業をしていくので資金を集めています」
「株主になって、一緒に会社の成長を応援してもらえませんか」
「これからは新しい層のお客様にも、会社の存在を知ってもらいたいです」
「女性の使う商品を扱う会社だからこそ、女性の株主が増えてほしいです」
株主になるということは、その会社の株式を買うこと。つまり、オーナーの一人になれるということです。オーナーになるので、どんな事業をする会社なのか、その事業は将来性があるのか、安定的に収益を上げられるか、という視点で考えることになります。
考えるためのさまざまな材料を、IRで提供しているのですね。
あんまりオーナーになることには興味ないなと思う方も、ちょっと見方を変えて考えてみてください。
みなさんが働く会社は基本的には1社だけで、いろんな会社の社員にはなれませんよね。
でも、株主にはなろうと思えば何社でもなれるのです。
自分の時間や能力は1社にしか提供できなくても、余っている資金を複数の社に分散して提供し、その会社のオーナーとして利益を得ることもできる、株主にはそういうメリットもありますね。
つまり、
・社員だと、自分が働いて時間や能力を投じた分、給料として還元される
・株主だと、自分の余っている資産を投じた分、配当として還元される
こんなイメージでしょうか。
株を買うのには、会社によって必要となる金額が異なるので、それを知りたい場合はまず「株価」と「単元株数」を見てください。調べるとYahoo!ファイナンスなどに載っています。
例えば、ポーラ・オルビスホールディングスなら、9月27日時点の株価(終値)が3,280円、単元株数は100株なので
3,280円×100株=328,000円で株主になることができます(証券会社に払う手数料は別途かかります)。
企業の発信するIRを通じて、興味をもった会社の株を買いたいと思ったら、このようにいろいろ調べてみると面白いです。株を買うことで、自分のお金が企業の一部となって、その企業の事業、さらには日本経済を支えていくとすれば、すごく夢のある話だと思います。
より多くの人に正しく企業のことを知って興味をもってもらうこと、それがの大きな役割かもしれません。
次回は、番外編!「自分のお金を整理する。」をテーマに書きたいと思います。
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「きんゆう女子。お金の学校」は、お金のことワカラナイ女子のためのコミュニティー「きんゆう女子。」の代表・鈴木万梨子さんが、お金や経済にまつわるキーワードについて、その意味や、私たちに実際どう関係してくるのかを解説する連載です。