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京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

「喜心の朝食」(2700円・税込み)。汁物は3種から選ぶことができ、写真は「京白味噌の豚汁」

冬の旅の朝、湯気が立ち上る炊きたてのごはんが食卓で待っていてくれたら、体の芯から温まり、心豊かに1日をスタートできそうです。祇園の路地の一角に今年4月にオープンした「朝食 喜心(きしん)」は、そんな朝のぜいたくをかなえてくれる朝食専門の料理店。和食の神髄(しんずい)とも言えるごはんと汁物を極めた朝食で、舌の肥えた旅行客らをうならせている話題の店です。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

祇園の路地にたたずむ「朝食 喜心」。期間限定で夜営業やイベントの開催も

喜心の朝食は、一飯一汁(いっぱんいちじゅう)を基本とする和食ベースの献立。ひと椀(わん)でごちそうになるようなたっぷりの汁物を主軸に、朝の空腹にしみじみとしみるおかずが並びます。まずは、くみ上げ湯葉の向付(むこうづけ)から。京都のゆば工房「半升(はんしょう)」のくみ上げ湯葉を、季節の野菜とともにオリーブオイルと塩でいただきます。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

向付のくみ上げ湯葉。添えられている野菜は季節によって変わる

その間に、カウンターの向こうではどっしりと分厚い土鍋がスタンバイ。これが、喜心の名物とも言える、土鍋で炊き上げる白ごはん。大火力にも耐えうる厚さと強度を備えた滋賀県・一志郎窯(いちしろがま)の土鍋は、ごはんをもっともおいしく炊き上げる鍋を探し求めてたどり着いたもの。できあがると目の前でふたが開けられ、温かな湯気が一気に立ち上ります。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

土鍋のふたを開けると、つやつやのごはんが温かな湯気を立てる

このごはんを、コース料理を味わうかのごとく堪能するのが喜心の朝食の醍醐味(だいごみ)。まずは、炊きたての「煮えばな」を少量よそい、蒸らす前にしか味わえない、ジューシーな甘みを楽しみます。そのみずみずしく、しっとりとした粒感とねばりは、「炊きたてはベタつくのでは?」という疑念を吹き飛ばす感動の味。煮えばなは、お米本来の味がもっとも出る、炊きたての瞬間だけのぜいたく。丁寧に炊き上げたつやつやのごはんが、それだけで立派な一品料理であることに気付かされます。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

「煮えばな」のごはんは、驚くほどジューシーで目の覚めるおいしさ

煮えばなを味わったら少し蒸らし、2杯目からはお米の一粒一粒が立った、しゃっきりとした食感を楽しんで。メインの汁物は「京白味噌の豚汁」「季節の野菜」「海鮮和風トマト」の3種類から好みの品をセレクト。大ぶりのお椀にたっぷりと注がれるスープは、だしのうまみと季節の食材が溶け合い、おなかも心も満たされる1杯です。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

一飯一汁を基本に、向付、うるめいわしの丸干し、漬物、焼きのりが付く。オプションの生卵などを追加しても

料理の監修を手がけているのは、日本食の魅力を発信する「One Rice One Soup(ワンライス・ワンスープ)」プロジェクトを主宰し、京都の名料理店「草喰(そうじき)なかひがし」が生家である中東篤志(なかひがし・あつし)さん。「日本食の精神は、お母さんの手料理のように、大切な人を思って作られるもの」と語る通り、喜心の朝食は、奇をてらうことのないシンプルな料理。しかし、食材を生かし、季節をちりばめたひと皿ひと皿に、料理人ならではの繊細な美意識を感じることができます。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

料理の監修を手がける中東篤志さん。普段はニューヨークを拠点に活動している

また、料理に使われているうつわの監修は、鎌倉のうつわ店「うつわ祥見」の店主である祥見知生(しょうけん・ともお)さん。朝食では、ごはんを待つ間に好みの飯碗(めしわん)を選び、気に入ったうつわで食事を楽しむ喜びも味わうことができます。

京都の旅のスタートに。「朝食 喜心」のぜいたくな朝ごはん

「うつわ祥見」セレクトの作家ものの飯碗。お気に入りのうつわでいただくごはんは、いっそう味わい深い

いつもは急いで済ませてしまう朝食が、ゆっくりと1日をどう過ごそうか思い巡らせる時間になる。そんな朝の過ごし方は、旅先ならでは。最後に、土鍋に付いたおこげまで余すことなく味わったら、さあ、出かけましょう。(撮影/津久井珠美 文/大橋知沙)

【朝食 喜心】
075-525-8500
京都市東山区小松町555
7:30〜14:50 (13:30 L.O.)※要予約
11月16日〜12月23日限定で夜営業『喜心の夕食』(18:00〜21:00 L.O. 22:00閉店/会期中月曜休)
月曜定休
京阪祇園四条駅から徒歩5分
https://www.kishin.world

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フォトグラファー

津久井 珠美(つくい・たまみ)

1976年京都府生まれ。立命館大学(西洋史学科)卒業後、1年間映写技師として働き、写真を本格的に始める。2000〜2002年、写真家・平間至氏に師事。京都に戻り、雑誌、書籍、広告、家族写真など、多岐にわたり撮影に携わる。 http://irodori-p.tumblr.com/

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