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トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

さすがシルクロード! と言いたくなるスパイスの品ぞろえ。イスタンブールの観光地「スパイス・バザール(エジプシャン・バザール)」ではローズティーやローズウォーターを簡単に見つけることができます。バラのほか、ジャスミンなど花のお茶も人気

これまでお伝えしたように、ムスリム(イスラム教徒)の国でありながら女性も社会で活躍し、バーやレストランといったパブリックな場所でお酒も楽しめるイスタンブール。彼女たちはバリバリのキャリア職として働く一方で、中東の女性らしく(個人的な感覚ですが)美に対する意識が半端なく高いのも特徴です。

トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

ハマムで有名な「シャングリ・ラ ボスフォラス イスタンブール」は、「トルコでもっともおいしい中国料理店」に選ばれたレストランも有名とか。日本風ラーメンの盛り付けがゴージャス過ぎる……。ハマムの後はメイクをしたくない女性も多いそうで、ルームサービスにも対応しています

そんな彼女たちが「アナトリア女性の伝統」として受け継いでいるのが「バラ」と「泡」。ひとつずつご説明しますね。「バラ」は、ローズウォーターやローズのエッセンシャルオイルをコスメとして肌や髪に使うほか、ローズティーとして紅茶やハーブティーに混ぜたり、ご飯を炊くときにローズウォーターを加えたり、紅茶にバラのジャムを加えたり。上質なバラのエッセンスを定期的に摂取していると、身体の中からほんのり花の香りがして、恋人との接近時に喜ばれるそうです。サプライズ演出のレストラン「ニコール」もそうでしたが、トルコ人ってロマンチストなんですよね……。

トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

「シャングリ・ラ ボスフォラス イスタンブール」のハマムは、男女別パブリックスペースの伝統的なスタイルのほか、公衆浴場に慣れていない人のためにプライベートな個室も用意されています。スチームを浴びながら温かいお湯を何度もかけてもらうのが気持ちいい。シャンプーもお願いできます

ロマンチックに縁がない私が気になるのは、もうひとつの「泡」のほう。そう、トルコといえばトルコ式のお風呂「ハマム」。「ハマム」とは、岩盤浴つきのスチームサウナのような公衆浴場のこと。トルコでは、特に女性は内臓を冷やしてはいけないと言われているそうで、定期的にハマムに通う人も多いとか。温かい大理石の上に寝そべって身体を深部までじっくり温めてから、全身泡まみれになって、ハマムレディに古い角質を落としてもらったり、マッサージをしてもらったりします。

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「シャングリ・ラ ボスフォラス イスタンブール」のハマムセット。中央は「コロンヤ」というトルコ特有の香りつきアルコールで、大衆食堂に入ったときなど、“おもてなし”として手に振りかけてもらうこともしばしば。気分をリフレッシュするときに使うそうです

何度もしつこく繰り返してすみませんが、フィリピンで「運動をしなくてもマッサージをすればOK」と言われて以来、旅先ではそりゃもうマメにマッサージを開拓しています。今回選んだのは、ボスフォラス海峡に臨むホテル「シャングリ・ラ ボスフォラス イスタンブール」。イスタンブールはホテルの進出ラッシュで、フォーシーズンズやラッフルズといったラグジュアリーホテルが勢ぞろいしているのですが、何といってもマッサージに定評のあるのがこちら。

シャングリ・ラ ホテルグループは、中国の思想に基づき、心身を調和する「氣(き)」に着目したスパ「CHIスパ」を世界各国で展開しているため、セラピストの育成に力を入れていて、トリートメント技術には独自の世界基準が定められています。ここイスタンブールのシャングリ・ラには、そんな「CHIスパ」のトリートメントとトルコ伝統の「ハマム」を組み合わせた世界で唯一のオリジナルメニューがあるのです。

トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

「シャングリ・ラ ボスフォラス イスタンブール」の朝食。左はゴマつきのベーグルのようなパン。トルコでは屋台でも売っているポピュラーなパンです。ほかにトルコ産チーズやぶどうの葉で巻いたピラフ、手前は朝食でごく普通に食べられるというトマト入り“いりたまご”。これが伝統的なビジュアルです

誰に見られるわけじゃなくても、自分の実感として、ここ最近ではもっともすべすべの肌になり、ちょっとおしゃれしてファインダイニングでモダントルコ料理を味わうのは最高の気分。ちなみに私の担当ハマムレディはなかなか辛口で、私が「ボスフォラス海峡ビューの部屋にひとりで泊まっていて、これからひとりでニコールに行く」と言ったら、「じゃあバラじゃなくていいわね」と言われてしまいました。バラは恋人同士のため、ひとりならリラックスできるラベンダーがおすすめだそうです。

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モダントルコ料理のお店「ザ・ハウス・オン・サトーン」が、上の写真のトマト入り“いりたまご”を再構築したのがこちら。放し飼いにした鳥の黄身の濃いたまごをフェヌグリーク(ハーブ・香辛料の一種)で風味をつけ、ギリギリ形を留める程度に加熱して、ふわふわトロトロに仕上げています

それにしても、ヘルシーで食べ手を選ばず、美しくて味もいいモダントルコ料理は、これからどんどん世界に進出していきそう。そう思いきや、すでにその動きは始まっていました。日本人旅行者も多いタイのバンコクに、本場イスタンブールと時差のないガストロノミーを体験できるレストランがあるのです。それがホテル「Wバンコク」に併設されたレストラン「ザ・ハウス・オン・サトーン」。シェフのファティさんはイスタンブール出身のトルコ人。ホテルに併設されたレストランですから、これまでは一般的な洋食や一部のタイ料理、タイでのブームを受けて日本料理をアレンジした創作料理といった幅広いメニューを提供していましたが、先ごろメニューを一新。メニュー数を絞り込み、モダントルコ料理のコースを看板にしたのです。

トルコ女性の美と元気を支える「バラ」と「泡」の日々

トルコ人にとってトルコ風水ギョーザ「マントゥ」は家庭の味。「ザ・ハウス・オン・サトーン」のマントゥは、イスタンブール最高峰のファインダイニング「ミクラ」とはまた別もの。メニュー名はそのままズバリ「マムからの……」です

「自分自身がトルコに帰国して最先端の料理に触れるたび、トルコのイノベーティブな料理は世界に受け入れられると感じていました。トルコの伝統料理を再構築する作業は、自分自身のルーツを発見することにも繋(つな)がりました」とファティさん。「バンコクにやって来た旅行者が、わざわざトルコ料理を食べるかしら」という疑問も浮かびますが、バンコクではすでにインド人シェフによるインド料理店や、ドイツ人シェフによるドイツ料理店が成功を収めています。ファティさんも「地元の人だけでなく、旅行者にも受け入れられる基盤がバンコクにはある」と感じているそう。

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基本的にはアナトリア料理ですが、盛り付けに氷の器を使うなどの演出は常夏のバンコクに合わせて考案したもの。「ザ・ハウス・オン・サトーン」のデザートには、シェフのファティさんが日本の食材が好きなため、長野のブドウとトルコ風ヨーグルトが組み合わされていました

イスタンブールとバンコクでの体験が、食べることを通じてひとつの物語としてつながるこの瞬間。これだから旅はおもしろい。モダントルコ料理を味わいに、まずは週末弾丸旅行で、バンコクに行ってみませんか。

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時代のトレンドに合わせて、「ザ・ハウス・オン・サトーン」では、料理に合うアルコールとノンアルコールのペアリングも用意しています。私はアルコールのペアリングをチョイス。ワインだけでなくオリジナルの香りをつけたカクテルなど、バリエーションを楽しめました

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