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THE ONE I LOVE
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2018年の夏フェス最注目株! 自由すぎるニューカマー・踊Foot Worksのルーツとなったラブソング 大きい、風呂に、悪者?

こんな時代だからこそ、愛を聴きませんか、語りませんか――。&M編集部がセレクトした“愛”にまつわる楽曲を紹介する連載「THE ONE I LOVE」。

今回は、昨年2017年の1年間で一気にシーンを駆け上がってきたアップカマー、踊Foot Worksのメンバーが選曲を担当。彼らが選ぶ、“愛”にまつわる5曲とは? さらには発売されたばかりのファーストフルアルバム『odd foot works』について話を聞いてきました。

  

 

<セレクト曲>
・Usher「Confessions」
・Daniel Caesar「We Find Love」
・James Taylor「Don’t Let Me Be Lonely Tonight」
・モーモールルギャバン「ATTENTION!」
・踊Foot Works「NDW」

 

■Usher「Confessions」
(Pecoriさんコメント)
小学生のときにダンスを習っていました。そのときに友だちと一緒に自分たちで初めて決めた課題曲が、アッシャーの「Confessions」です。レンタルCDで確か準新作だったと思います。これを機に和訳を読んでみたら、後悔の念が詰まった曲で、今の自分にすごく響きました。“あのとき、こうしていれば”という思いは、みんなどこかにあるじゃないですか。そういう愛の感性が、この世を駆け巡っているんだなと思うと、夜も眠れません。

 

■Daniel Caesar「We Find Love」
(Tondenheyさんコメント)
ここ数年、ブラックミュージックをすごく聴いています。中でもダニエル・シーザーは大好きです。「We Find Love」はそのままストレートなラブソングですが、繰り返されるタイトルフレーズが頭に残っています。先日、動画投稿サイトで、普通の聖歌隊に黒いフードをかぶったダニエル・シーザーが混じっていてサプライズで歌いだすという動画を見ました。それがすごくかっこよくて、僕も聖歌隊に交じりたいとすら思いましたね。

 

■James Taylor「Don’t Let Me Be Lonely Tonight」
(Fanamo’さんコメント)
10年くらい前から大好きな曲です。マイケル・ブレッカーがサックスを吹いていたり、ドラムのフィルインがすごくかっこいい。ただしあまり歌詞を意識しておらず、“今夜は君をひとりにしないよ”みたいな内容だと思っていたら、実は正反対の内容でした。前半では“僕をひとりにしないで”などと言いながら、後半では “どうせオレを置いて行くんだろ、早く行け”とややキレ気味。めちゃくちゃださいなと思ってから、さらに好きになりました。

 

■モーモールルギャバン「ATTENTION!」
(SunBalkanさんコメント) 高校生のときに、駅から家に帰る途中に誰もいない畑を通る道があって、寂しいときにこの曲を熱唱しながら帰った思い出があります。不器用な感じのアーティストとか曲にグッときますね。もちろん失恋したときも、モーモールルギャバンを聴いて叫んでいます。愛といっても憎悪に近いものかもしれない。好きすぎる、かわいすぎるからこそ、逆に熱を帯びてしまう。それって自分の中の愛というものを直撃していると思うんです。

 

■踊Foot Works「NDW」
実はNeo Dutch ○ifeの頭文字から取りました。今作のなかで愛を歌った曲は3曲あって、「NDW」が一番いびつな愛を歌っています。最初にTondenheyがつくったトラックにはすでに、フックの「やまない雨に打たれてる」というリリックも付いていて、そこから膨らませました。一人暮らしのおじいさんがダッチ○イフに恋してしまうお話です。老人の悲しい性と愛の物語を詰め込んだ、せつないラブストーリーとメロディになっています。

 

メンバーインタビュー

  

——楽曲はどのように制作しているのですか?

Pecori LINEです。

——えっ、LINE?

Pecori はい。メンバーのLINEグループを作っていて、できたトラックを送り合います。最初はギターのTondenheyから土台となるトラックが送られてくるけど、全員既読スルー(笑)。1週間後くらいに僕がラップを乗せたトラックを無言で送るけど無反応。そしてまた1週間後に、SunBalkanからベースを乗せたトラックが無言で送られてくる。

——それぞれのトラックに対しては、「もっとこうしたほうがいい」などの話し合いはないのですか? すべて納得のトラック?

Tondenhey トラックを送ってきた時点で、いいものしか送ってこないだろうと信頼しています。

Pecori ひとりで最大限まで高めてから送ってきている、と判断しています。よほどのことがない限りは何も言いません。

——制作期間中は、まったく会わないんですか?

Pecori 制作目的で会うことはありません。うちで映画観たり、ダーツしたり、一緒に温泉行ったりはしているけど

Tondenhey 曲のことを話すのがちょっと恥ずかしい。全員、恥ずかしがり屋の“根暗”なんです。

Fanamo’ よく会っているけど、音源はLINEで送るという……。

——みなさんは音楽的ルーツが少しずつ違うと伺いました。まだ長くないキャリアの中でどうやって個性を融合しているのだろうという疑問がありましたが、ファイル交換のみで作るという手段がひとつの答えかもしれませんね。融合というよりも、自分たちの感性を乗せていくやり方。みんなでセッションして作ろうとすると、逆にうまく融合しないのかもしれません。

Tondenhey 50代くらいになったら、セッションで融合するようになるかも。今はみんな我も強いし、LINEグループ上がいい作業場になっています。

——バラバラであることを無理に融合しようとしない。それをうまく利用した自由さがアルバムにも表現されていますね。「踊Foot Worksらしさ」というものを決めたくないという発言も過去にありました。しかし、特に最初期において、“わかりやすい音楽性“を提示しないことは、ブランディングできないという恐怖感はありませんでしたか?

Pecori そこはあまり意識していませんでした。音楽性はさまざまかもしれませんが、いい曲を作ろうとして自然にできている曲であることは間違いありません。あまり色がないくらいのほうが、後々かっこいいかなと思っています。

Fanamo’ 自分がリスナーとして聴いたときに「この人、プログレが好きなんだな」とか「フュージョン出身だな」と、すぐにわかってしまう人たちはあまり魅力的に感じませんし、そこから深掘りしたいと思えません。そのアーティストが咀嚼したものがいろいろ混ざっているほうが、興味が増します。

  

——ファーストフルアルバム『odd foot works』のコンセプトは何ですか?

Tondenhey 最初にPecoriから「破壊や死など、一見、ポップにならないコンセプトをポップにつくるのはどうか」という話があって、それを意識した部分はあります。

——たしかに全体を通して聴いてみると、そこまで“ポップ”ではないですよね。バンド編成にしてはエレクトロな曲も多いですし。それは「ポップではないコンセプト」の表れでしょうか。

Pecori ポップなバンドと言われがちなので、“あえて”ドープなことを入れ込みたくて、重めのコンセプトにしてみました。でもそれをそのまま“ダウンビート/マイナーコード”でやってもつまらない。パッと聴いてもわからないかもしれないけど、意外とホラーな内容を歌っている歌詞の曲もあります。聴き込んでもらったときに、違う味に気がついてもらえるとうれしい。

——Pecoriさんは、トラックを聴いてから歌詞の世界観を考えるのでしょうか?

Pecori ほとんどはそうです。曲自体のテーマをTondenheyが持っていることもあるけど、それを知らないし、知りたくもない(笑)。トラックを聴いて、僕が勝手に解釈しています。だから正解かどうかは、わからない。

Tondenhey こっちも教えたくもない!

Pecori まあ、「これはこういう曲で、ここは伏線で、ここは倒置法で」って教えるのは恥ずかしいじゃないですか。 ——でもこれから、インタビューなどで歌詞の意味などは聞かれると思いますよ。

Pecori 仲間には言わないけど、質問されたらめっちゃ答えます! 歌詞カードを読みながら聴いてもらえると、すこし印象も変わると思います。

——たしかに歌詞を追っているはずなのに、気がついたら2、3ライン先に進んでいたり、実際の聞こえ方と違うことがありました。

Pecori スミマセン……。でも1回で飽きさせない、深掘りしたくなるものはできたと自負しています。

——今作は“バンド感の強い作品”ではありませんが、これから控えているライブはどんなものになりそうですか?

Fanamo’ 最近、ライブの最後に、誰も演奏せずトラックだけ流してマイクで歌うということをやっています。だからそうなるかも(笑)。

(ここで取材時間を勘違いしたSunBalkanさんが、ベースを担いで息を切らしながら登場)   

——インタビューはほぼ終わりましたので、ステキな締めのひと言をください。

Pecori OFW(odd foot works)の「あいうえお作文」で!

SunBalkan えっと……。大きく!風呂に!輪っか!

Pecori 最後のWはもっといけるでしょ。

SunBalkan 大きい、風呂に、……わ、悪者!

——インタビューのタイトル、それでいきましょう! ありがとうございました。

  

■Profile
踊Foot Works Profile
Pecori(rap)、Tondenhey(guitar)、Fanamo'(chorus)の3人で2016年12月に始動。2017年3月に全曲オリジナルトラックからなる『ODD FOOT WORKS』をシェア開始。耳の早いリスナーのみならず多くのアーティストからも注目を集める。5月の初ライブを経て、サポートメンバーだったSunBalkan(bass)が正式加入。7月より下北沢ガレージにてイベント「TOKYO INV.」を開始。FUJI ROCK FESTIVAL’17に出演。ペトロールズのカバーEP『WHERE, WHO, WHAT IS PETROLZ?? – EP』に参加。O-EASTで開催された「PACHINKO vol.1」に出演。ファーストCD『Arukeba Gravity – ep』をごく一部のショップ限定で突如リリース。初主催イベント「Arukeba Gravity 2017-2020@WOMB大晦日LIVE」開催。

■踊Foot Works 『odd foot works』

  踊Foot Works|Victor Entertainment
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A025882.html

 

■プレイリスト

(企画制作・たしざん、ライター・大草朋宏)

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