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にっぽんの逸品を訪ねて
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ラグジュアリーなホテル続々 リゾート地として注目の京都・丹後地域

伊根町の舟屋の風景。1階に船着き場を備えた舟屋は海の町ならではの独特の建築

伊根町の舟屋の風景。1階に船着き場を備えた舟屋は海の町ならではの独特の建築

久しぶりに京都府の丹後地域を訪れて、洗練されたリゾート地へ変貌(へんぼう)しつつあることに驚いた。

丹後地域は、宮津市、伊根町、与謝野町、京丹後市の2市2町。もともと、天橋立など歴史的な名所の多い風格ある観光地だったが、ハイセンスな旅館やホテルが造られ、国内外からの観光客が増加傾向にある。特に伊根町の舟屋の風景を一目見たいという外国人旅行者が多いそうだ。

地元では「もっと丹後の魅力を知ってもらおう」と、さまざまな分野が連携し、体験プログラムなどの充実を進めている。
丹後地方は、古くは大陸に対する日本の表玄関であり、数々の神話や昔話が伝承されてきた。また美しい海と山に囲まれ、漁業、農業、酒造りなど地域に根付いた暮らしが息づいている。

ここ数年、「ゆっくり滞在して地元の暮らしに触れたい、地方の魅力に隠されたストーリーを知りたい」という旅のニーズが高まっているが、歴史と伝統文化のある丹後は、その点でもくめども尽きない魅力の宝庫なのだ。

体験型リゾート「シエナヒルズ」誕生

シエナヒルズのヴィラ「マリントピア・ザ・スイート」のスイートは大きなプール付き

シエナヒルズのヴィラ「マリントピア・ザ・スイート」のスイートは大きなプール付き

7月には、丹後地方の体験型リゾートを象徴するような「シエナヒルズ」がオープンした。
叙情的な表情を持つ丹後地方の自然と、近代的でラグジュアリーな空間を融合させたリゾート施設。約1万7700平方メートルの敷地に、2種類の宿泊施設があり、基本的に食事が付かないので時間に制約されない自由度の高い滞在ができる。

地域を楽しむ拠点として、「漁師に弟子入りツアー」などの体験プログラムの紹介や送迎もしている。

シエナヒルズは天橋立駅から車で約30分。「マリントピア・ザ・スイート」と「グランドーム京都天橋立」の2タイプの宿泊施設がある。
「マリントピア・ザ・スイート」には別荘感覚で過ごせるヴィラ10棟がある。スイートが3棟、スタンダードが7棟あり、全室にプライベートガーデンやプライベートプールが付いている。室内に調理可能なキッチンを備えているほか、プライベートガーデンでバーベキューもできる。

「マリントピア・ザ・スイート」には愛犬と一緒に泊まれるヴィラもある

「マリントピア・ザ・スイート」には愛犬と一緒に泊まれるヴィラもある

管理棟では、バーベキューメニューとして自家農園野菜や京都産黒毛和牛、魚介類などの食材を販売。また姉妹施設から出張料理のオーダーもできる(要予約)。

出張料理のオーダーも可能

出張料理のオーダーも可能

日帰り利用もできる「グランドーム京都天橋立」は、大自然の中で過ごせる快適なテント。全12張があり、テントごとに北欧、西海岸、ブルックリンなどのテーマを設けたインテリアデザインを施してある。

テント内は冷暖房を完備し、プライベートデッキではバーベキューも可能。シャワールームやトイレもあるので、快適に川遊びやホタル観賞など季節ごとのアウトドアを楽しめる。
敷地内には温泉を用いた貸し切り風呂「海」もある。

自然の中に造られた「グランドーム京都天橋立」

自然の中に造られた「グランドーム京都天橋立」

宮津湾に浮かぶトリガイの養殖いかだを体験

シエナヒルズの「漁師に弟子入りツアー」に参加した。
この日の「師匠」は宮津湾で漁師をしている本藤靖さん。国の栽培漁業研究機関に勤務した後、地元に戻って父親の漁船を受け継いでいる。
漁船に乗って向かったのは、本藤さんのトリガイの育成いかだだ。本藤さんはコウイカ、クロダイ、タコなど季節の漁をする一方、「丹後とり貝」も養殖している。

トリガイの養殖いかだでコンテナを持つ本藤靖さん

トリガイの養殖いかだでコンテナを持つ本藤靖さん

「京のブランド産品」に指定された丹後とり貝は、一般的なトリガイより数倍大きく、肉厚。やわらかくて、甘みのある深い味わいが特徴だ。すしにすると1貫で数千円もするという高級品。

「地元に戻って『捕るだけでなく育てる海』を目指して活動を始めました。宮津湾は栄養豊富で良質な魚介類が捕れますが、今、さらに海底ゴミやヒトデなどを駆除しながら天然のトリガイやマダコ、ナマコなど内湾の魚介類が生息しやすい環境作りを仲間の漁師と行っています。湾内は餌が豊富なので漁獲された魚介の味は格別です。特に特選丹後とり貝は1度は味わう価値ありですよ」と本藤さんは話す。

本藤さんが手をかけ、手のひらほどの大きさに育てた丹後とり貝。かむごとにうまみがにじみ出てくる

本藤さんが手をかけ、手のひらほどの大きさに育てた丹後とり貝。かむごとにうまみがにじみ出てくる

トリガイの養殖は、コンテナに稚貝を入れ、いかだから水深6メートルの場所に下げる。この深さが最もプランクトンが多いという。
「貝の間引きや掃除のために1カ月おきにコンテナを引き上げるのですが、この深さだとかなり重くて大変です」と本藤さんは笑う。
実際に地元の方の話をうかがうと、苦労や熱意が伝わって、宮津もトリガイも身近になる。
本藤さん自身が調理する旬の魚介の試食会もあった。

丹後の食材を丹後の風景の中で味わう

丹後の食材を丹後の風景の中で味わう

こだわりの全7室。豪華なリゾート旅館も

昨年4月にオープンした「天橋立離宮 星音(ほしのおと)」も、ぜいたくな時間が過ごせる一軒だ。
宮津湾を目の前にした敷地には、客室がわずか7室。すべてに天橋立温泉の2色の温泉「金温泉」と「銀温泉」、さらにプライベートプールも付いている。

客室には温泉とプールが付いている

客室には温泉とプールが付いている

和紙アートが飾られたロビーラウンジは、宿泊者のクラブラウンジも兼ねた空間。朝はモーニングシャンパンやジュース、午後はカフェ、夜はバーメニューなど、時間によって飲み物やフルーツ、プチガトーが用意されている。

部屋ごとにしつらえが異なり、例えば特別室の「天(そら)」は、テーブルなどにデンマークの高級家具ブランド「フリッツ・ハンセン」の60周年記念のアニバーサリーモデルを使用。ベッドはシモンズ製、バスローブやタオル類はオーガニックコットンで知られる今治タオルの「ヒポポタマス」、トイレットペーパーは皇室献上品と、すみずみまで上質にこだわっている。

客室「天」の寝室。室内はどこを見ても高級感が漂う

客室「天」の寝室。室内はどこを見ても高級感が漂う

海からの風を感じながら温泉やプールを楽しみ、地元の食材を味わって過ごす時間はゆったりと流れる。丹後が、洗練と風格を兼ね備えたリゾート地として、さらに人気が高まることを感じた。

【問い合わせ】
シエナヒルズ
http://www.siena-hills.com/
天橋立離宮 星音
http://www.hoshino-oto.jp/

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