スリランカ 光の島へ
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〈7〉輝く島のウェディング

スリランカに写真館を開いて新たに始めたことの一つにウェディングフォトがある。ウェディングフォトと言えばハワイ、モルディブ、今はパリも人気が高いそうだ。人気の場所はなんとなくあんな感じですてきだろうなと想像できる。でもスリランカのイメージはほとんどないと言っていいと思う。で、撮り始めて実感したのが、スリランカのロケーションは面白い! かつとてもロマンチックということ。

スリランカはその歴史上で、ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地支配を受けてきた。そういった背景は今もスリランカの様々な場所に感じることができる。コロニアル様式の建物に、通りの名前を示す標識に、町に残されたクラシックカーに。そしてそんなヨーロッパの香りが漂うすぐそばには、大きく葉を広げた椰子(やし)の木の影が揺れている。

ダッチスタイルの大きなお屋敷の塀からは、鮮やかなピンクのブーゲンビリアがこぼれ落ちそう。椰子の木の間から青い海がのぞいている。冒険の歴史と、異国がミックスされたカルチャーと、自然が融合した場所、それがスリランカ。主役の2人もそんなロケーションにワクワクしてそれが表情に出ているのが撮っていてよくわかる。

  
バワデザインのホテル、Jetwing Lagoonの小道

スリランカを代表する建築家、ジェフリー・バワが手がけたヴィラやホテルでのウェディングはおすすめしたくて仕方がない。ダンブッラにあるヘリタンスカンダラマという彼のホテルはスリランカの自然の力強さ、美しさを彼の建築がさらに際立たせている。窓や木漏れ日からの光が計算しつくされていて、白いドレスの花嫁にきれいに光が落ちてくる。ニゴンボにあるホテル ジェットウィングラグーンで彼の世界観にひたるのもきっとすごく特別な思い出になる。

そして今ヨーロピアンの間でスリランカでウェディングをするのがひそかにはやっている。こぢんまりとしたヴィラを貸し切りにして、スリランカの伝統衣装を着て。私たちのスタジオにもスリランカの婚礼衣装を着てフォトウェディングをしたい、という日本人ツーリストの問い合わせも増えてきた。

スリランカの花嫁衣装はサリーをキャンディアンスタイル(スリランカ最後の王朝がキャンディ王朝)にアレンジしたもの。一枚のサリーを器用に体に巻きつけ、腰回りにフリルが来るように着付ける。そしておなか、背中がちらっと見えている。スリランカ人は同じアジアといっても、私たち日本人と骨格が違う。きゃしゃで手足が長い。なので日本人が着るとどんな感じかなぁと少し心配していたのだけど、このキャンディアンスタイル、女性をとてもきれいに見せてくれる。体のラインを隠すところと、見せるところ、そのバランスが絶妙なのだ。

着物もそうだけど、その土地の民族衣装を着ることは、その国の人たちの持つ美意識、カルチャーが自然と伝わってくる。そして装飾品には2人の幸せを願うメッセージが込められている。つがいになった白鳥のネックレスは末永く2人が寄り添っていくように。ヘッドアクセサリーには太陽と月を模したアクセサリーがつけられる。太陽は魂のエネルギーを、月は感情の豊かさを表している。

  

スリランカ人同士の結婚式を一度撮影させてもらったことがある。披露宴と結婚式が一体化していて、新郎新婦は伝統舞踊を踊るダンサーとともに登場する。花もふんだんでとても華やかだった。スリランカらしくココナツを割る儀式もある。そしてお嫁にいく花嫁をご両親が目に涙をためながら見つめていたのが印象的だった。あとで聞いたのだが結婚式開始時間は占いで決まるのだそう。なんでも深夜2時に支度を開始する花嫁もいるのだとか。

私たちのスタジオでもセレモニーを希望のお客様には司祭を呼んで簡易的なセレモニーをしてもらっている。その中で私が一番好きなのは、将来を誓った2人の小指に白い糸を巻きつけ銀細工の水差しから清水をかけて祝福する儀式。これはスリランカの結婚式では絶対に行われる儀式だ。大きなフランジパニの木の下で糸でつながれた2人の手に木漏れ日がさしている姿は美しくてついついしつこく撮ってしまう。

多くの人が撮影されること自体が特別な日だと思う。特別な日の緊張した表情もリラックスした表情もどっちも大切だから丁寧に撮る。ちゃんとお客様の思いが切り取れるように。

フォトギャラリーへ(写真をクリックすると、くわしくご覧いただけます)

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