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コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」

撮影/馬場磨貴

リニューアル記念「ほんやのほん」特別企画、『蔦屋書店 ブックコンシェルジュからあなたへ、ひと箱の贈り物』3回目は、「会社をやめた自分はこれから何を軸にして生きていけば」というあささんに、湘南 蔦屋書店の3人のブックコンシェルジュ、川村啓子さん、八木寧子さん、重野功さんが選んだ3冊をご紹介します。

私は、これから何を軸にして生きていけばいいでしょうか?

何を軸にして生きていけばいいのか、についてヒントになる本を選んでいただけないでしょうか。

私はいい大学を出ていい会社に就職したのですが、全く自分が幸せだと思えず、体調を崩して会社をやめてしまいました。生きる上で本当に大切なのは周りの人と深い関係を築くことじゃないかと思うのですが、でもお金を稼がないと生きていけないし、ということはたくさん働かなければいけないし、どうしても捨てきれない見栄のようなものもあります。

座禅やヨガ、瞑想をはじめ、興味のある分野の勉強をしてみたり、自分に素直な生き方をしている人たちからヒントをいただいたりもしたのですが、じゃあ私はどうすればいいのか、という段になると頭がこんがらがってしまいます。

人生100年時代と言われる今、私の場合これから70年以上(!)も人生があることになりますが、何を軸にして生きていけばいいのか、よくわからなくなってしまいました。

生きる上で何を大切にすればいいのか、哲学的な側面でも、実践的な側面でも構わないので、参考になる本を選んでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

あささん 28歳

コンシェルジュのオススメは……

あささん、悩むことは時に苦しいことですが、それは真剣に生きている証とも言えます。肩の力を抜きたくなったら、湘南の青い海を見に来てくださいね。

地球の時間軸を教えてくれる『せいめいのれきし』

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」
『せいめいのれきし』 バージニア・リー・バートン(文・絵)、いしいももこ(訳)、まなべまこと(監修) 岩波書店 1,700円+税

「軸」という言葉を目にし、地球の時間軸を教えてくれるこの本を選ばせていただきました。 地球の歴史のような壮大なことに想いを馳せても、目の前の現実を具体的に変えることはできないし、人としてこの社会で生きて行くには、その時々で考えながら、トライアンドエラーを繰り返していくしかないと思います。

でも人として生きる時間の流れ以外に、地球の生き物としての時間軸を捉えることができれば、生き物はみんな繋がっていることを知り、視野も広くなって、世界へのアプローチの仕方も変わるような気がしています。 「いろいろ大変だけど、とにかく生きていこう」、バートンさんの優しい語り口と可愛い絵から、きっと温かく力強いメッセージをもらえると思います。

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」
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PROFILE
川村啓子

かわむら・けいこ
湘南 蔦屋書店 児童書・自然科学コンシェルジュ
読書といえば小説が主で大学も文学部、ずっと「人間のこと」ばかり考えてきましたが、このお仕事に出会ってからは「人間以外のこと」を思う時間が増えました。いま気になっているのは放散虫。「自然界は美しいものだらけです」

何も持っていなくても、とにかく生きていこう『二十歳の原点【新装版】』

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」
『二十歳の原点 新装版』高野悦子著 カンゼン 1,380円+税

この本は、高野悦子という女性の日記です。彼女は、学生運動の嵐が吹き荒れる時代に生まれ合わせ、もがき、苦しみ、そして20歳と6か月で自ら人生の幕をおろしてしまいました。それなのにこの本は、希望の書として読みつがれています。なぜでしょうか。

ページを開くと、20歳の女性の華やぎがこぼれます。恥じらいやはにかみ、私たちと変わらない悲喜交々(ひきこもごも)の「日常」があふれだします。スキー旅行にドキドキしたり、ロマンチックな詩を書いたり……。その一方で世の中に苛立ち、怒りのこぶしを振り上げ続けた彼女。その純粋さと、自分は何ものなのかと問い続けた生き方に、頬を殴られたような衝撃を受けます。何も持っていなくても、とにかく生きていこう、そう思わされるのです。

軸なんて、30代、40代になるまで見つからない人だってたくさんいます。一生涯、見つからない可能性もあるし、そう思ってふと手をみたら、すでに掴んでいたりするものです。迷ったとき、進んでいく道が見えなくなったら、「原点」に戻ればいい。立ち戻るべき「原点」があれば、そこから何度でもやり直せる。自分の原点はどこだろう。この本を読むたびにそんなことを考えさせられます。

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」
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PROFILE
八木寧子

やぎ・やすこ
湘南蔦屋書店・人文コンシェルジュ
新聞社、出版社勤務などを経て現在は書店勤務のかたわら文芸誌や書評紙に書評や文芸評論を執筆。ライターデビューは「週刊朝日」の「デキゴトロジー」。日本酒と活字とゴルフ番組をこよなく愛するオヤジ女子。趣味は謡曲。

人生の指標が透けて見えてくる『女子漂流』

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」
『女子漂流』中村うさぎ、三浦しをん 著 文春文庫 630円+税

男の私が勧めるのかと言われそうな本ですが、飄々(ひょうひょう)と人生を過ごしたいと感じていたところに、この本を見つけて思わず読みふけってしまいました。

パワフルな2人の雑談形式ですが、肩肘張らず女子の身過ぎ世過ぎをとことん本音で話して(ぶちまけて)いて気軽に笑いながら読めますが、「もう少し自分に正直になる」のが自分らしさだと共感できる、人生の指標が透けて見えてくるようなちょっと奥深い本です。

(重野功/旅行コンシェルジュ)

蔦屋書店 × &w「ほんやのほん」フェア開催中!

コンシェルジュから本の贈り物(3)「会社をやめた私。何を軸に生きていけばいい?」

*このイベントは終了しました

湘南 蔦屋書店では、現在、&w「ほんやのほん」フェアを開催中です(3月下旬まで)。これまでの連載で、湘南のコンシェルジュの皆さんが紹介してくださった本の中から、特にお気に入りの本をピックアップ。今回、あささんにお送りする3冊と合わせて、並べられています。代官山・二子玉川・湘南の蔦屋書店のみで入手できる、オリジナルの&w「ほんやのほん」小冊子も配布中です!

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