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パリの外国ごはん そのあとで。
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衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
室田万央里さん特製、白いソースを使ったサバサンド

パリ在住のフードライター・川村明子さんと、料理人の室田万央里さんが気になるレストランを食べ歩く連載「パリの外国ごはん」。その後日談として、訪れたお店の「あの一品」を再現する「パリの外国ごはん そのあとで。」、第2回は、前回の謎の白いソースを、それぞれアレンジしたお話です。このソースをたっぷり使った室田さんのサバサンドレシピも! みんなで食べれば大丈夫、どっぷりニンニクにひたりましょう。

これは、卵メインで食べてみたい!

前回のル・クール・デュ・リバンで出合った謎の白いソースのようなムースのような、ニンニククリームは衝撃だった。ドカンと一撃があった感じではなく、食べたその日から静かにひたひたとずっと心の一部をとらえていた。もう一度食べたい、より正確に言うなら、もう一度食べて確かめたい、そう思った。そして自分で作りたい。でも、何と合わせて食べようか。自分の中でしっくり来る組み合わせが思い浮かばないまま、数日が過ぎた。

後日、ル・クール・デュ・リバンに行った。ニンニククリームもテイクアウトできるか尋ねると、できる、という。それで、やはりもう一度食べたかった白いんげん豆のサラダと、ニンニククリームを買って帰った。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
「Le Coeur du Liban」で買ってきた「白いソース」と白インゲン豆(写真/川村明子 以下同)

翌朝、朝ごはんにソーセージをゆでた。マスタードをつけて食べていたのだが、ちょっとあのクリームを試してみようか、と思った(朝なのに!)。いざ食べようとして、ゆで卵にも合いそうだなぁとふと思い、ソーセージよりも先に、ゆで卵につけて食べてみたのだ。「これ、ベストでしょ」。そう心の中でつぶやくくらいに、相性抜群だった。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
まずはソーセージと、ゆで卵から合わせてみる

これは、卵メインで食べてみたい。自分でクリームも作ってみるべく、ニンニクを買いに行った。「生のニンニクと生のじゃがいもにひまわり油、それだけよ」と店のマダムは言っていた。でも我が家はひまわり油を常備していない。

ネットで「ニンニククリーム レバノン」と検索(フランス語で)してみると、どのレシピもオリーブオイルを使っていた。それに、ニンニクを少しゆでるようだ。そうすれば匂いが和らぐらしい。生クリームを加えることも多いみたいで、代わりにジャガイモを入れるレシピもある。いずれもニンニクの強さを丸くするために加える模様。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
左が買ってきたニンニククリームと、ジャガイモが多めの自家製ニンニククリーム

ニンニクは芯をとってさっと湯通しし、多いかなぁと思いながら、ニンニクとほぼ同量のジャガイモとミキサーにかけた。そこにオリーブオイルを加えていく。ジャガイモの身が黄色みの強いもので、オリーブオイルも気に入っているものは黄色だったからか、クリームが白ではなく黄色みがかったものになった。

味見をして、買ったものと食べ比べ、おそらくレモン汁をかなり入れるのだ、と感じて、1/2個分絞り入れた。それでも白くはならず、油の量もおそらく買ったものよりだいぶ少なかったのだろう、だいぶトロトロのものが出来上がった。少し味は柔らかくて質感もふわっとしているけれど、それでも十分、ちゃんとニンニククリームだ。

お気に入りのパン屋で買ってきたパン・オ・ルヴァンをトーストし、バターの代わりにオリーブオイルを軽く垂らす。ゆで卵1/2個とクリームをパンに乗せ、フォークで潰した。こうして食べたかったのだ。2ひねり分くらいコショウをひき、かじりついた。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
卵をパンに乗せて

あぁ。これは完璧だ……。自分が思い描いた通りの味で、でもおいしさは想像以上で、うっとりした。

私はもう一つ用意していた。ホワイトアスパラも一緒にバージョン。半熟卵とホワイトアスパラは黄金コンビだ。だから半熟卵に合うならば、このコンビとも相性良しな気がした。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
さらにホワイトアスパラを乗せる!

ただ、もしかしたらアスパラの風味をニンニククリームが消してしまうかも、という懸念はあった。ところが、だ。春のえぐみは、私の想像よりもはるかに逞(たくま)しいものだった。全くニンニクに負けていなかった。その春らしいジューシーな苦みを口中で感じていたら、あぁこのニンニククリームはたけのこステーキにも絶対合うわぁ、と思った。その横に、牛ヒレ肉のステーキもちょびっとあったらそれもおいしいだろうなぁ。

いまは、たけのこステーキ・ニンニククリーム添えを夢想している。

(川村明子) 

室田さんのレシピ

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban
室田さんのレシピメモ、白いニンニクソース編!(写真/室田万央里 以下同)

Le Coeur du Liban で明子ちゃんが頼んだプレートに乗っていた衝撃のフワフワ白いソース。調べてみたらToumという名前。レバノン語でズバリ、“ニンニク”の意味。マルシェでぴかぴか光っていたサバにスパイスを効かせてソテーし、熱々のうちにピタパンに挟みコテーっとこれを塗ってかぶりついたらうまかろう、とやってみたらドンピシャリ。大変うまかったということです。

ただニンニク臭はかなりの物で、誰かを道連れにワイワイ食べるのがおすすめ。具やソース、パンをお皿に並べて、好きなように挟んで食べてみんなで臭くなるのはいかがでしょうか。

Toumが主役のサバサンド

材料(4人分)

・ピタパン 大きいもの4枚
・サバ 2匹(300gぐらいのもの×2匹)
・コリアンダーシードパウダー 小さじ1/2
・クミンパウダー 小さじ1/2
・チリパウダー 好きなだけ
・レタス 4枚
・トマト 1、2個
・イタリアンパセリ、コリアンダーなど好きなハーブ(シソだってミントだっていい)
・レモン 1/2個(四つ切り)

赤タマネギとショウガのピクルス(作りやすい量)

・赤タマネギ 1/2個 繊維に沿って3mmの薄切り
・ショウガ(新ショウガであればなお良い) 3センチほど(3ミリの薄切り)
・米酢 大さじ3
・きび砂糖 大さじ1と1/2
・塩 小さじ1/3

全ての材料を小さいタッパーか瓶に入れ半日置く。冷蔵庫で1週間ほど保存可能。このピクルスはカレーにもしめサバにも合いますのでお試しを。

ヨーグルトソース

・ヨーグルト 大さじ6
・クミンパウダー 小さじ1/3
・塩 小さじ1/2
コリアンダー、ミントなど好きなハーブを刻んで入れても良い

私は今が季節のAil des ours (クマのニンニクと言われるニンニクとニラの中間のような香りがする葉物。日本では行者ニンニク)を刻んで入れました。どこまでも臭くなる所存であります。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban

ニンニクソース Toum(作りやすい量)

・ニンニクの皮をむき芯を取ったもの 1個分
・レモン汁 1/4カップ
・植物油(キャノーラ油、ひまわり油など軽いもの) 1と1/2カップ
・塩 小さじ1

ニンニク、塩と1/3量のレモン汁をフードプロセッサーにいれ側面についたものも落とし込みながらペースト状にする。そこに1/2カップの油を糸のように垂らし入れ、レモン汁1/3量を少しずつ加え、1/2カップの油→1/3量レモン汁→1/2カップの油と繰り返す。ゆっくり気長に、がコツです。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban

どうしてもシャバシャバになってフワフワにならん!という場合、卵の白身1個分、シャバシャバのソースを計量カップにいれ、ハンドミキサーでゆっくり引き抜くように撹拌(かくはん)すると、あっという間にふわふわのクリームができます。

じゃあ最初からそうすりゃいいじゃねえか、と思うそこのあなた、白身入りは冷蔵庫で1週間。無しは1カ月ほど持ちます。まずは白身無しで挑戦を。というかシャバシャバのままだって味はうまいです。このソース、肉をマリネしたり、炒め物に使ったり、パスタに入れたりなかなかの活躍ぶりを見せてくれます。

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban

サンドイッチの準備

  1. サバを三枚におろし、身に3つまみ程度の多めの塩(分量外)を振り1時間ほど置き、出た水気を拭いたらその身を四つに切り分ける(合計8枚の切り身となる)。クミン、コリアンダーシードパウダーを両面に振る。
  2. ピタパンは軽くオーブンで温めておくと、なおおいしい。具を挟みやすい大きさに切っておく。
  3. レタスは7mm位の細切り、ハーブは荒くみじん切り、トマトは1センチの薄切りにしておく。
  4. フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱しサバを両面火が通るまで焼く。焼けたらチリパウダーを好きなだけかける。
  5. ピクルス、二種のソース、 具を好きなようにピタパンに挟みワシワシ食べる。酸っぱいのが好きな私はサバにぎゅーっとレモンを。Toumだけよりも、ヨーグルトソースと合わせて食べた方が味が何倍にも膨らんでおいしいです。

(室田万央里)

衝撃の白いソースで卵&サバサンド/Le Coeur du Liban

Le Coeur du Liban(ル・クール・デュ・リバン)

56, rue de Lancry 75010 Paris

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