一眼気分
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“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

いつの間にか秋の気配は確実に忍び寄っている。東京の西にある、割と自然に恵まれた僕の家では、蟬(せみ)の合唱も弱々しくなって、秋の虫たちの鳴き声がそこかしこから聞こえてくるようになった。エアコンを使わずとも過ごせる時間が増えてきて、2019年の夏も終盤を迎えているのだなと、体感できる。

人間というのは勝手なもので、夏は嫌だとちょっと前まで思っていたのに、突然去り行く夏がいとおしくなり、夏を感じたくなってきた(笑)。そこで、色々なイベントを調べ、埼玉県川越市にある氷川神社の「縁結び風鈴」に行ってみることに。

“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

僕だけではないと思うけど、美しいもの全般が好きで、中でもガラス製品には目がない人もいるだろう。江戸風鈴の割れそうに見えるきゃしゃな姿には、撮影意欲をそそられる。さらにそれが2000個もあるとなれば、これはもう行くしかない!

まだ明るい午後から撮影を始め、日没後再びカメラを構える。平日とはいえ、学生さんはまだ夏休み真っ最中だからだろうか、想像以上の人出に少し戸惑う。だが、浴衣姿の人も多くて「夏」気分は盛り上がる。スマホ片手に自撮りに夢中になっている女子も多く、中には一眼レフを使っている人も。みんな悩みながら、撮影した画像を確認しては首をかしげ、「きれいに撮れない~」と嘆いている。

“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

そんな彼女たちの撮影画像をのぞかせてもらうと、確かにどれも普通な感じがする。「あれもこれもフレームに収めたい!」というように、 欲張りすぎているのかもしれないと僕は感じた。

「写真は足し算ではなく引き算」。いかに画面構成をシンプルにするか。それが僕の撮影の基本スタイルだが、被写体が小さく、数が多いと確かに難しいと思う。そこであえて「夜」というシチュエーションを提案してみたい。

“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

夜の写真の魅力のひとつに、「余計なものを見せなくて済む」という点がある。背景が暗く落ち、被写体が浮かび上がって見える不思議な感覚。もちろん、暗いところで撮影する時は、シャッタースピードや絞り、照明による色温度の違いなど、気を使う部分は多いが、その条件さえクリアすれば誰にでもきれいな写真を撮ることができる。

“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

最近のカメラは高感度撮影に強く、加えて開放値(F値)の明るい(数字が小さい)レンズを使うと、これで写るの?  というような状況でも、想像以上にきれいな画を生み出してくれる。

かつては夜の撮影には三脚が必須だった。だが今や三脚を使わなくても撮影できるぐらいに機材が進化している。もちろん夜景でビシッと撮りたい場合や、スローシャッターを切る場合には必要だけど。今回のように人が多い場所での三脚使用は人の迷惑になることもあるし、特に暗がりで三脚を使うとなると、小さな子供にとっては危険なこともある。実はそれを理由に僕も横着して三脚を使わないことも多い(笑)。

“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

どうするかと言うと、地面に固定したり、石の上に載せたりと現場で工夫をする。とにかく撮影は身軽が一番なのは間違いない。レンズも決め打ちで3本程度。ちなみに今回の僕のレンズ構成は14mm/F1.8、70mmマクロ/F2.8、135mm/F1.8の3本を選択した。その理由は、いずれも僕が好きなレンズだからという勝手な理由だが、自分が好きなレンズだから使い込んで、癖や最短距離のレンジなども把握している。いわば、勝負レンズだ。
“映える”写真を撮るために、あえて「夜」というシチュエーションを提案したい

正直にいえば、この3本のレンズがあれば特殊な撮影を除き(例えば超望遠を使用してのレース、スポーツ撮影)、ほとんどの撮影をカバーできる。自分の好みの焦点距離、そしてレンズ。それは個性と感性で異なるが、自分の1本を見つけ出すことで、さらに写真は面白くなるだろう。

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