太公望のわくわく 釣ってきました
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アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

西へ東へ、海へ川へと旅して釣りする太公望たちの奮闘記です。魚との知恵比べ、釣った魚で一杯……。目的は人それぞれながら、闘いの後の心地よい疲労と旅情は格別。今回は、朝日新聞の西田健作記者が、千葉県・市川市の江戸川放水路へシロギス釣りに出かけました。

江戸前のシロギスを求め、江戸川放水路へ

東京湾のシロギスと言えば、天ぷらで食べたい江戸前の魚。アジと並んで、初心者がまずチャレンジしてみる小物釣りの代表格でもあります。15年ほど前になりますが、私が釣りにはまったのも、このシロギスとの出会いでした。20センチ前後の小さな魚体にもかかわらず、餌を食べるときに、時には竿(さお)を握った腕を引っ張るほどの強いアタリがあるんです。

それに「海の女王」と呼ばれる姿の美しさといったら!

以来、釣ってさばいて天ぷらにしたシロギスは、優に1000匹は超えるはず。いろいろな魚を釣るようになった今でも、年に1度は「女王」に会いに行くようにしています。秋空が広がる10月上旬、千葉県市川市の江戸川放水路から、今年初めてのシロギス釣りに行ってきました。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

江戸川放水路にある「たかはし遊船」。桟橋からハゼを釣ることもできる

お世話になったのは、たかはし遊船さん。江戸川放水路は、ボートでのハゼ釣りでも知られています。ここもボートの貸し出しがメーンなのですが、週末を中心に乗合船も出しているのです。しかも、実釣時間が4時間と短いショート船というのも、私にとっては高ポイント。慣れたシロギス釣りなら、これで十分のはず。1日船だと釣れすぎてしまうかも。

出船は午前7時30分。桟橋からボートに乗り、放水路の中ほどに泊まった遊漁船へ。船は1時間30分ほどかけて、横浜沖の「中ノ瀬」に向かいました。

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桟橋の水深は浅いので、ボートに乗って、放水路の中ほどに泊まっている船に乗り込む

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東京湾に停泊する大型帆船の「海王丸」

天秤仕掛けで挑む

午前9時ごろに釣り開始。シロギスの仕掛けにもいろいろありますが、この日は天秤(てんびん)仕掛けを使うことにしました。L形の天秤に、2本針を結んだ仕掛けをつないだものです。餌はミミズに似たアオイソメ(アオイソ)。このウニュウニュと動くアオイソが苦手な人も多いかもしれませんが、まっすぐになるように針に刺さないと、シロギスがアオイソと一緒に針を吸い込んでくれません。なので、時間をかけても餌はまっすぐ、がシロギス釣りのコツです。

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シロギス釣りの仕掛け。錘(おもり)をさげた天秤の先に小さな針を結んだハリスをセット。餌はアオイソメ

さっそく竿を振り上げて、仕掛けを10~20メートルほど先まで飛ばします。水深は15メートルほど。着底を待ってから、竿先を使って仕掛けを少しずつ手前に引いていきます。

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シロギスを狙う釣り人たち。竿先の細かな動きに集中する

ほどなくして、ブルルルというアタリがありました。すっと竿を立てると針がかり。18センチほどのシロギスが姿を現しました。海の女王は何度見てもやっぱり美しい。この時期なら標準サイズです。

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小気味よいアタリで針がかりしたシロギス

実は、シロギス釣りは、初心者でも簡単に釣れますが、同船者と数を競おうとすると、腕の差がはっきり出る釣りでもあります。ブルルルのアタリの時は、既にシロギスが勢いよく針を吸い込んでいる場合が多く、その前の小さなアタリを感じ取って針にかけないと数が伸びません。ブルルルとならないまま、うまく針をはき出してしまう場合があるからです。

アオイソメの長さも釣果を分けます。長くするとアタリが増えますが、なかなか針にかかりません。短すぎると針にはかかりやすくなりますが、アタリが減ります。私の好みは針先から1~3センチほど。この日のシロギスの食い気に合わせて微妙に調整していくのです。

偉そうなことを書いてきましたが、実はこの日はそれどころではありませんでした。天気予報が外れて、弱まるはずの風が時間と共に強くなり、午前11時には体感で10メートルぐらいに。白波が目立つようになって船も揺れ、時々よろけてしまうほど。荒れる海に翻弄(ほんろう)されて、ブルルルの前の小さなアタリを取るどころではありません。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

だんだん強くなる風に耐えながらシロギス釣りを続ける筆者

こうなったら、仕掛けを手前に動かし続けながら、餌を食べようとしたシロギスが勝手に針掛かりするのを待つしかありません。ひときわ大きな当たりがあったと思ったら、イシモチ。それでも、たま~に、ブルルルがあって、地道にシロギスの数を増やしていきました。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

大きなアタリはイシモチだった

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アップで見るとまん丸お目々がなんともかわいらしい

この日の釣果は……。そして天ぷら

午後0時30分。風はいよいよ強くなり、船長さんの判断で、予定の午後1時を待たずに早上がりに。シロギス15匹とイシモチ1匹で納竿となりました。シロギス釣りとしては、満足といえる数ではありませんが、こういう日もあります。釣れすぎて困るかも、と思っていた自分がちょっと恥ずかしい。もっとも、夕食の天ぷらには十分な数ですが……。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

荒れた東京湾から帰ってくると、天候は回復し、江戸川放水路はハゼ釣り日和に

江戸川放水路まで戻ってくると、中ノ瀬での荒天がうそのよう。ちょっと強めですが気持ちいい秋風に吹かれながら、多くの人がボートでのハゼ釣りを楽しんでいました。初夏から始まるハゼ釣りですが、涼しくなったこれからがお勧めのシーズン。台風19号の影響で江戸川放水路の水門が開き、一時的にボートでのハゼ釣りができなくなっていましたが、今は水門も閉じられ、船宿さんも営業を再開しています。今度は、こっちにも来なければ。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

さばいた後のシロギス。白い身がキラキラ輝いていておいしそう

持ち帰ったシロギスは、尾の部分だけをつなげた天ぷら用の三枚おろしに。シロギスをさばく度にいつも思うのですが、皿に並んだ白身はキラキラと輝いていて、色つやも新鮮そのもの。見ているだけで、おいしそう。もちろん、天ぷらにすると、白身がほくほくしていて、何度食べてもうまい! 結局、15匹でもおなかは大満足に。さすが、江戸前の小物釣りの代表格。冬が近づくにつれ、シロギスも脂がのってますますおいしくなります。次は、繊細なアタリがよく分かる凪(なぎ)の時にまた行ってみようと思います。

アタリが強烈!「海の女王」シロギス 輝く白身は江戸前天ぷらに 江戸川放水路

シロギスの天ぷら

■たかはし遊船
https://www.gyo.ne.jp/takahashi_y/

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