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高山都の日々、うつわ。
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#12 クリスマスの夜。

12月生まれの私にとって、
1年の最後のひと月は特別な日々。
と言っても、20代から30代の前半にかけては
とにかく仕事に邁進(まいしん)していて、
ゆっくりと12月を過ごした記憶はほとんどない。

30代も後半に入り、
仕事もプライベートもマイペースを
心がけるようになったここ数年。
ようやく12月を大切にできるようになってきた気がする。

クリスマスが近づくと
街中にふんわりと幸せな空気が漂ってくる。
仕事もプライベートも
うまくいっていなかった頃は
そんなムードを
苦々しく思ったこともあったけれど、
料理を始めてからは、気持ちががらりと変わった。

#12 クリスマスの夜。
#12 クリスマスの夜。

友人を招いてのささやかなパーティーをしよう。
おしゃれして
すてきなレストランに出かけるのもいいけれど、
家でゆっくりとした時間を過ごすほうが
今の自分には心地がいい。
「幸せ」の形に捕らわれるのをやめたら、
クリスマスがいっぺんに楽しみな日に変わったのだ。

お店のように
手の込んだものは作れないけれど、
その分、器は少しだけおしゃれをしてみよう。
それで選んだのが、
深いグレーのプレート。
シックで大人っぽい雰囲気が、
クリスマスの夜に似合いそう。

メインディッシュはローストビーフ。
余熱でじっくり火を通したら、
断面が奇麗なサーモンピンクに仕上がった。
グレーの器とお肉のピンクがよく合って、いい感じ。

盛り付けには
グリーンのハーブとマスカット、
ストロベリーとレンコンの赤いピクルスで盛り付け。
お皿がシックな分、
野菜やフルーツの色が引き立つ。
なんだかクリスマスツリーを飾っているような気分。

#12 クリスマスの夜。
#12 クリスマスの夜。

パンとシャンパンも用意して
あとは友人がやってくるのを待つだけ。
キャンドルに火をともすと、
いつもの食卓がしん、
と静まったような気がして、
すがすがしい空気が流れてきた。

今年も色々あったけれど、よく頑張ったな。
一年無事に過ごさせてもらって、ありがとう。
ひとりで、そんなことを思う。

恋人や家族、友人。
それぞれが、大切な人と迎えるクリスマスの夜。
心静かに、感謝の気持ちを持って過ごせる日が来るなんて。
数年前には想像もできなかった。

メリー・クリスマス。
私は今、クリスマスの夜がとても好きです。

#12 クリスマスの夜。

今日のうつわ

3RD CERAMICSの黒泥皿

岐阜県の多治見市を拠点に制作活動をするデザインユニットの器。岐阜を訪れた際に本屋さんでその存在を知り、突撃電話をかけて工房にお邪魔させてもらったのをきっかけに、今でも仲良くさせていただいています。黒泥土に釉薬(ゆうやく)が反応することで生まれる深いブルーグレーがとても奇麗。ほんのりと浮かぶ白濁模様は化学反応で偶然生まれるものだそうで、同じ表情はひとつとしてありません。どんなものを盛ってもぐっとシックでよそゆきの印象になるので、パーティーシーンにぴったりです。

(写真 相馬ミナ 構成 小林百合子)

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