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知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

ユネスコ世界自然遺産認定を目指して注目を集めている沖縄北部の「やんばる(山原)」。海へ山へと大自然を満喫するのももちろん楽しいのですが、今回はそうじゃないやんばるをかき集めてご紹介しています。後編ではどうしても行ってみたいと思わずにはいられない⁉︎「やんばるおしゃれスポット」がテーマ。前編と合わせてご覧ください。
(写真・文 = 江澤香織、トップ写真は「YANBARU HOSTEL」)
<知られざる沖縄(前編) ディープやんばるで食べたり飲んだり>から続く。

地域で作られた素敵な工芸品が一堂に会する!

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

山原工藝店。やんばるの地に暮らしながら取り組む、思いを持った作り手の作品が並んでいます

前編で登場した国頭村(くにがみそん)の「OKINAWA CACAO Factory & Stand」のすぐ隣にある「山原工藝店」。店に入ると器をはじめとする工芸品がずらりと並び、やんばるでものづくりをしている人がこんなにもいるのかと驚きます。

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沖縄の工芸を代表する、やちむん(焼き物)。こちらは大宜味村(おおぎみそん)の緑に囲まれた山の中に工房がある「やちむん與那城(よなしろ)」のもの。適度に薄く仕上げており、使い勝手が良いことも特徴的。沖縄伝統モチーフをベースに、手仕事の温かみが感じられる作品です

店主の山上晶子さんは、陶芸家である夫の學さんとともに15年前に沖縄へやってきました。そして2017年、お店をオープン。

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

左上:「かご工房machi」のトウツルモドキという植物のつるで編んだかご。右上:独特の色と質感が魅力の山上學さんの器。左下:「blue tile cafe」の異国情緒あふれるファブリックが特徴的なバッグ。右下:「琉球ガラス工房glass32」のガラス製品

「やんばるは個性際立つ人が多いんです。変わった人が弾かれるのではなく面白がられるところが、この土地の懐の深さ。高い目標を持って熱心にものづくりをしている人も多いのですが、そういった作り手の作品を紹介する場所がありませんでした。ここがやんばるの魅力的な作り手の案内所のような存在になれたらうれしいです」と山上さん。

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キュートでユーモラスな雰囲気が魅力のアクセサリー作家「meimei」の作品。同じものは一つとしてありません

本土はもちろん、那覇市内でもあまり見つからないような、ここだけの作品がぎゅっと集まっています。店では企画展にも力を入れており、その時にしか出会えないオリジナル作品が見つかることも。作り手たちが良い作品を作れるよう、より良い場作りをしていきたいそうです。

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店はうぐいすカラーの建物が目印。国道58号沿いなのですぐわかります

山原工藝店
沖縄県国頭村浜521-1
https://www.yambarucraftworks.jp

心折れそうになった頃到着する山奥のカフェ

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まるで森と一体化するような不思議なたたずまいの建物。店主は建築好きで安藤忠雄氏のファン

草木がぼうぼう生い茂るワイルドな道を車でひたすら進み、やんばるの奥地へ。これ以上先へ行くと遭難するんじゃないかと不安に押しつぶされそうになった頃、ようやく、あれ? ここかな?というくらいにひっそりとしたコンクリートの四角い塊が現れました。ああ、助かった! ハブにでも襲われたらどうしようと勝手におびえていましたが、山にハブは少ないそう。

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カフェ店内の様子。窓の外は緑の濃いジャングルのような景色

「BookCafe Okinawa Rail」(ブックカフェ・オキナワ・レイル)は、本の大好きな店主の金城壮郎さんが、6年の構想を経て建てたブックカフェ。本を読みながら自然の中でのんびりくつろげるように、という思いが感じられる空間です。眺めて楽しめる美しい絵本、普通の本屋では見つからないような個性的な本などが集まっています。本は購入することも可能。

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壁一面が本棚です。ZINE(個人が作った少部数の出版物)が見つかることも

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さっぱり爽やかで驚きのおいしさだったシークヮーサーパイ

山奥まで電気や水道を引くことは困難なので、ソーラーパネルを設置して、電気は全て自家発電。山の水を引き、フィルターをかけて浄化しています。畑で野菜を作り、コーヒーもここで自家焙煎(ばいせん)。できる範囲でなるべく自給自足し、自然に配慮するよう心がけているそうです。鬱蒼(うっそう)とした山道をひたすら進むので、途中でくじけそうになりますが、森の中のオアシスのようなこの場所が醸し出す雰囲気は唯一無二のもの。時間を忘れ、大自然に癒やされながらゆっくり過ごしたい。

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奥に立つのが金城さん。お客様と「ハブは焼いて食べるとおいしい」というような会話で盛り上がっておられました

Bookcafe Okinawa Rail
沖縄県国頭村奥間 大保謝原2040番107
https://www.okinawarail.com

小さな集落に突如現る!  目を見張るおしゃれホステル

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

フロアの一角にあるバーカウンター。ここで開発されたオリジナルのクラフトビールも飲める!

さて、やんばるで泊まるなら、海沿いの小さな地域、辺土名(へんとな)に2019年にオープンした「YANBARU HOSTEL」(ヤンバルホステル)へ。オーナーは東京や関西、はたまた海外でも活躍する空間デザイナーの小山健一郎さん。奥様の故郷である国頭村の活性化に何か役立てたら、と廃業した老舗旅館をリノベーションしました。中へ入るとびっくり。まるで映画のワンシーンのようなインテリアが展開されています。コンセプトは「オキナワビンテージ」!

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ホステル外観。古き良き沖縄とアメリカの要素が入り混じった、ヴィンテージ感のあるデザインです

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

映画のワンシーンかと錯覚させるようなインテリア。手前はくつろぎスペース。奥は電源完備のワークスペース。ボルダリングコーナーや卓球台、DJブースもあり

「この空間で過ごす人が、都会では得られないようなゆっくりと流れる時間や、ノイズが少ないこの環境で自分自身と向き合える上質な時間を楽しんで欲しい」と話す小山さん。共有部分が充実しており、訪ねて来た人がただ泊まるだけでなく、お互い緩く自由にコミュニケーションできそうな空間であることもこのホステルの大きな特徴。実際にこの場所での出会い、やんばるホステル、国頭村にひかれたことをきっかけに、都会からの移住者も生まれているといいます。

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ビリヤードコーナー。タイル貼りの床に埋め込まれた植栽がユニークなインテリア

例えばぬくぬくと実家暮らしだった若者が、自分の足で立つことの苦労を学んで成長したり、仕事に悩む女性が、新天地での新たな生き方を見つけたり。ミュージシャン、ユーチューバー、医師、起業家、プログラマーなど、多種多様な人々がここで交わり、互いに刺激を受け合って、より深いつながりが生まれているそうです。

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宿泊エリアにも広々とした共有スペースが。部屋は個室とドミトリーがあり、トイレ、シャワールーム、ランドリーのほか、自炊できるキッチンもあります

県外から来た人間だからこそ出せるアイディアやデザインの力で、国頭村、沖縄県を盛り上げていきたい、と小山さんは語ります。

YANBARU HOSTEL
沖縄県国頭村辺土名1429
https://yanbaru-hostel.jp/

「やんばるのいいもの」が大抵そろう穴場

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

沖縄らしい味わい深い建物

最後に訪ねたのは、建物の風情にどこかホッとする心地よさを感じる「道の駅おおぎみ」。カラキハの飴(あめ)やお茶、タイガーナッツ、オキナワカカオのチョコレート、やんばる酒造の泡盛など、前編で訪ねた各生産者の商品がおおむねそろっていました。やんばるで生産された食品がとにかく充実。泡盛と無農薬の島とうがらしで作られたコーレーグースなどもおすすめです。

<前編>はこちら。

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

那覇市内ではあまり見かけない、ローカルな食品が多くあります

こちらも国道58号沿い、やんばるの玄関口とも言える位置にあるので、北の奥地へ向かう途中にちょっと一休みもできるし、帰路の土産購入にも立ち寄れて便利です。明るくフレンドリーなスタッフさんたちが気さくに話しかけてくれ、楽しく買い物できました。

知られざる沖縄(後編) やんばるのおしゃれスポットを探せ

露地栽培のパイナップルがゴロンゴロン

道の駅おおぎみ
沖縄県大宜味村根路銘1373

那覇市内から車で約2時間半のやんばるエリアには、ここまで行かないと出会えない珍しいものがいっぱいあって、想像以上のおいしい&楽しいが詰まっていました。「おしゃれ」という以上に、個性的で熱い思いを持った素敵な人がたくさん。自然だけじゃないやんばるもぜひ楽しんで下さい。
<知られざる沖縄(前編) ディープやんばるで食べたり飲んだり>はこちら。

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