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クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

この年末年始は、おうちで過ごす人が多いはず。レストランではちょっと手が出ないスペシャルなワインを開けたい。「シャンパーニュやグランヴァンもいいけれど、とびきりロマンチックなワインはいかがですか?」とワインと食のスペシャリストの沢樹舞さん。

今回のソムリエール

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」
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PROFILE
沢樹 舞

さわき・まい
12年間ファッションモデルとして国内外で活躍後、ワインの専門家に転身。シャンパーニュ騎士団よりシュヴァリエ(騎士)、(一般社団法人)日本ソムリエ協会よりソムリエ・ドヌール(名誉ソムリエ)を授与される。食をテーマにしたWEBサイト「たべるの」や、週末農業、料理教室などを通して、ワインと合わせる新時代の家庭料理を提案。テレビ各局の料理番組にも出演している。

身分の高い人しか口にできなかったワイン

とびきりロマンチックなワイン――それは「アマローネ」。「ロミオとジュリエット」の舞台として知られるイタリア北部のヴェネト州ヴェローナの、さらに北に広がるヴァルポリチェッラという地方で造られる高級ワインだ。

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

アマローネを語る上で外せないのが、その独特の製法「アパッシメント」だ。収穫したブドウを竹製の棚などに広げて、3~4カ月陰干しにしてから醸造する。水分が抜け、糖度が高まりアロマが凝縮したブドウから造られるアマローネは、手間と時間がかかり、水分が蒸発する分、重量が減るので、通常のワインに比べると生産量はおのずから少なくなる。生産者も限られており、その希少性から、かつては身分の高い人しか口にできない貴重品だったという。

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

「アマローネというその美しい響きから神話に出てくる女神の名前?と思ったのですが、アマーロ(amaro)はイタリア語で『苦い』の意。確かに苦さを感じるものの、口の中を引き締めるようなタイトな苦さではなく、チョコレートのようなまろやかなほろ苦さ。グラスに注ぐと、ブランデーを思わせる強くて熟成感のある香りが立ち上ります」と沢樹さん。

「口当たりはビロードのように滑らか、豊かなアルコール分に支えられたふくよかさと濃厚でコクのある果実味が広がります。何より、パッと花火が打ち上げられたような情熱的かつ官能的な酔い心地は、アマローネ以外では味わえません」

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

「アマローネに恋してしまった」

国内外のファッションショーのモデルとして活躍していた沢樹さんを、運命的にワインの道にいざなったのがまさにアマローネだった。仕事柄、フランスの五大シャトーなど偉大なワインの味も知っていたが、ワインショップでたまたま試飲したアマローネに衝撃を受けた。

「それまで飲んだどんなワインでも経験したことのない高揚感と陶酔感に包まれ、このワイン一体何もの!? と(笑)。決して安くはなかったけれど、1ダースを衝動買い。そう、アマローネに恋してしまったのです」

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」
マァジからミスアマローネの称号を贈られた沢樹さん

その後、沢樹さんはイタリアンレストランで働きながらワインを学んだが、店でも多くの客にアマローネを勧めたという。

「私にとってアマローネは『恋のワイン』。特にカップルのお客さまにはずいぶんとご紹介しました(笑)。今よりもさらに知られていなかったのですが、皆さんこの唯一無二のロマンチックなワインに驚き、とても喜んでいただけました」。懐かしそうに目を細め、こう続ける。

「果実の凝縮感がありながらエレガントでバランスがよく、さまざまな食材や料理と合わせやすい。それでいて、高級ワインにありがちな渋みや酸味が控えめなこともアマローネの特徴で、ワインだけでも飲み続けられる懐の深さがある。ワイン通の方にも普段飲み慣れていない方にも、どんなシーンでもお勧めしやすいワインでもあったのです」

クリスマスのテーブルセッティング

そんなアマローネとともに過ごす、ステイホームクリスマス。とびきりのワインを開けるのだから、テーブルセッティングもひと手間かけて。ワイン会や料理教室でゲストをもてなす沢樹さんに、クリスマスのしつらえのコツをレクチャーしてもらった。

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

「いかにもクリスマス! な赤と緑の色使いはちょっと子供っぽくなってしまう。そこで、ゴールドをメインにしたコーディネートがオススメです。たとえばゴールドのテーブルクロスやランチョンマットに、グリーンを組み合わせる。ユーカリの枝にコットンフラワーや松笠を適当に散らすだけでもグッとクリスマス感が出ます」

お手軽だけど華やかな一品「鶏肉のインボルティーニ」

テーブルの準備が整ったら料理に取り掛かろう。クリスマスといえばチキン! 「アマローネのドライフルーツのような凝縮したうまみやアロマとピッタリな『鶏肉のインボルティーニ』をご紹介します!」(沢樹さん)

「インボルティーニ」とはイタリア料理で「くるんだ、巻いた」の意で、今回は広げた鶏肉で具を巻きグリルする。手間がかかるのはタコ糸で縛ることだけ、とお手軽なのに、華やかな一皿。

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

鶏肉のインボルティーニ

  • ・鶏もも肉
    1枚
  • ・鶏ももひき肉
    100g
  • ・卵
    1個
  • ・ドライプルーン
    4個
  • ・ピスタチオ
    20g
  • ・白ワイン
    50cc
  • ※くるみ
    50g
  • ※マッシュルーム
    6個
  • ※アンチョビ
    2片
  • ※にんにく
    1かけ
  • ※オリーブオイル
    適宜
  • ・オリーブオイル、塩、黒コショウ
    各適宜

ベリーベリーソース

  • ・ミックスベリー(冷凍)
    30g
  • ・バター
    10g
  • ・バルサミコ酢
    大さじ2
  • ・だししょうゆ
    大さじ1
  • ・ハチミツ
    大さじ1/2
  1. の材料を全てフードプロセッサーにかけて滑らかにする。途中、オリーブオイルを何度かに分けて加えて適度なペースト状に。
  2. ボウルに鶏ひき肉と溶き卵を入れ、しっかりと混ぜ合わせる。
  3. 鶏肉は厚みのある部分に切れ込みを入れ、全体の厚さが均一になるよう伸ばしながら長方形に整えていく。軽く塩・こしょうを振る。
  4. の身の部分に1をまんべんなくのばし、プルーンとピスタチオをバランスよく置いて、ロール状になるように巻きこんでいく。巻き終わったらネットかタコ糸で固定する。
  5. 鍋にオリーブオイルを引き、を入れ焼き色を付ける。その後、白ワインを加えフタをして弱火で蒸し煮に。10分程度加熱したら、火を止めて余熱でしばらく寝かせる。
  6. フライパンにバターとミックスベリーを入れてざっと炒め合わせ、バルサミコ酢、だししょうゆ、ハチミツを加えて木べらで混ぜながら半量になるまで煮詰める。
  7. 肉に竹串を刺し濁った汁が出ないのを確かめたら、タコ糸を取り肉を2~3cm幅に切り分ける。器に盛りつけ、ソースをかけて。

沢樹さん厳選のアマローネは、マァジ社の「コスタセラ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ」。マァジ社は1770年代から続くヴェローナの老舗ワイナリーで、古くからアパッシメントの技術を用いアマローネを造り続けてきた。最先端の技術でクラシカルなスタイルのアマローネを生み出している。

「ボディーが豊かで突き抜けているアマローネに重い料理を合わせるのもアリですが、たとえばフォアグラと牛肉のロッシーニと合わせたらおなかいっぱいだし、おうちで作るのはハードルが高い。そこで、今回はあえてライトな鶏肉料理と。ただし、ソースは思いっきりベリーを使った『Very Berry』ソースでアマローネの濃厚さに花を添えます」

しょうゆとみりんの和風の味付けにすれば、お正月のおせち料理としても楽しめる。「インボルティーニが面倒だったら、塩コショウを振って焼いた鶏もも肉にこのソースをかけるだけでもOK!」と沢樹さん。

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

「ゴージャスな味わいに気分が華やいだり、かと思えば思慮深さすら感じさせる複雑なアロマに静かな海に抱かれるような包容感を感じたり。アマローネにはほかのワインが持たない不思議な力がある。誰もが経験したことのない辛苦や不安をも優しく包み込み、飲む者の内側の深くに語りかけてくれる。アマローネは、大変だった年にともに思いをはせてくれる最高の『恋人』なのです」

いいときも悪いときも、幸せなときも苦しいときも、どんなときもそっと寄り添ってくれる、そんなワインと出会いたい。恋に落ちるように。

マァジ「コスタセラ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ」 8000円(税別)

クリスマスに開けたいロマンチックなワイン「アマローネ」

熟したチェリー、プラムのコンフィチュールを思わせる濃厚な香りに、チョコレートのニュアンスも。タンニンは優しくバランスが取れており、力強さと優雅さが長く余韻まで続く。35年間は熟成が可能。

ワイナリーがあるヴェネト州の固有品種を使ったワイン造りにこだわるマァジ社。アパッシメントの技術力において高く評価され、「アパッシメントのスペシャリスト」「アマローネの生産の世界的リーダー」と称されている。マァジが造るアマローネは、長期熟成により本領を発揮する。

問い合わせは日欧商事(0120-200105)。

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