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三石琴乃「うさぎは私の背中を押してくれる存在」劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』

大人になっても“夢”を持ち続けるには、どうしたらいいのだろう ――。

2021年1月8日(金)に公開の劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』《前編》がこの問いのヒントを与えてくれるかもしれない。主人公、スーパーセーラームーン/月野うさぎを演じる声優の三石琴乃さんもまた、「夢に迷ったら『美少女戦士セーラームーン』を見ればいいと思います」と笑顔で答えた。

【動画】まだ「夢の途中」三石琴乃さんインタビュー

高校生になったセーラー戦士たちの“夢”が描かれる

1991年12月に少女漫画誌「なかよし」(講談社刊)で連載が始まった「美少女戦士セーラームーン」。翌92年から5年にわたりTVアニメも放送され、子どもを中心に年齢・性別、さらには国を問わず高い人気を博した。漫画・アニメ史に名を刻む作品として、現在もなお広く親しまれている。

作品誕生から23年後の2014年にはアニメ「美少女戦士セーラームーンCrystal」シリーズがスタート。原作ストーリーに準拠して描かれた新作アニメーションとして、14~16年にかけ「ダーク・キングダム」編、「ブラック・ムーン」編、「デス・バスターズ」編がWEB配信、地上波放送された。そして、アニメ放送から約5年経った21年、続編となる「デッド・ムーン」編が劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』で紡がれる。

劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』のテーマは「夢」。前編では高校生になったスーパーセーラーマーキュリー/水野亜美、スーパーセーラーマーズ/火野レイ、スーパーセーラージュピター/木野まこと、スーパーセーラーヴィーナス/愛野美奈子(以下、4戦士)が自分の“夢”に悩み、迷い、成長する姿が描かれていく。葛藤を乗り越えるセーラー戦士たちの姿に、三石さんは「すてき」と一言。

「今回は4戦士それぞれにスポットが当たり、自分の悩みを乗り越えていくお話です。中でも『いま、自分の進むべき道はここ!』と心に決めた瞬間の一人ひとりの表情がとてもすてきなんです。それぞれ額にして飾りたいくらい見どころだと思います」

そんなセーラー戦士たちの葛藤に立ちはだかる敵「デッド・ムーン」の面々も本作の見どころだと三石さんは語る。

「アマゾネス・カルテットの4人組は元気で小生意気でとってもカワイイ。飛行船が登場してくるときの4人の掛け声が魅力的なので注目してもらいたいです。

また、アマゾン・トリオの3人は敵でありながら、セーラー戦士たちそれぞれの“夢”に気づかせてくれる役割を持っています。特に印象的だったのが、物語の終盤。ホークス・アイが発する、映画オリジナルのセリフが心に刺さりました。アマゾン・トリオの役者のみなさん(※)もツボを心得ていらっしゃって、とても楽しそうに演じられていたのが印象的でした」

※タイガーズ・アイ(CV:日野聡)、ホークス・アイ(CV:豊永利行)、フィッシュ・アイ(CV:蒼井翔太)

年齢を重ねても変わらない、うさぎの軸は“共感力”

4戦士たちの成長がストーリーの軸であるとともに、本作は主人公・うさぎとうさぎの恋人・タキシード仮面/地場衛との恋模様が描かれる。さらに、劇中に度々映るスーパーセーラーちびムーン/ちびうさの目を通したうさぎが印象的だ。これまで見てきたドジで泣き虫な性格に変わりはない。三石さんも基本の“可愛らしさ”は変えずに演じていたという。一方で、時折見せる大人びた表情や言動には「ドキッとしました」と振り返る。

「まもちゃん(衛)との恋では、お互いを思うがゆえにすれ違ってしまう場面も。そこで、自分の気持ちを前に出すのではなく、一歩引いて相手を受け入れるうさぎの姿を見て、恋愛スキルが上がっているな、と感じました(笑)」

「『美少女戦士セーラームーンCrystal』から原作準拠のストーリーになり、セリフの多くも原作に忠実になっています。少女漫画の表現には、心の葛藤や悩みなど、心の中のセリフが多く、『美少女戦士セーラームーン』の原作にも多く描かれています。そういったモノローグが前面に出るから大人っぽく感じるのかもしれません」

中学生から高校生に成長し子どもっぽさと大人らしさを兼ね備えたうさぎだが、年齢が変わっても本質的に持つ“軸”は変わっていないように映る。長年うさぎを演じてきた三石さんだからこそ感じる“軸”とはなんだろうか。

「彼女は“共感力”がとても高くて、苦しんでいたり悲しんでいたりする人を何とかしてあげたいと思ってしまう。自分がどうしようもなくなっている状況でも、相手がたとえ敵であっても、人を救いたいという気持ちで動いてしまう。それが、うさぎの軸であり魅力の一つだと思います」

三石琴乃「うさぎは私の背中を押してくれる存在」劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』

そんなうさぎの“共感力”に対して、「私は自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうことが多いから、うさぎほど人に共感はできていないかもしれません」とも。同時に、自分にはないものを持っているうさぎは、三石さんにとって背中を押してくれる存在だという。

「何か迷ったときや勇気がなくて逃げたくなったとき、うさぎだったらどう動くかな?と考えると、前に進むか……! ダメもとでも戦ってみるか!と思えるんです」

「自分から一歩を踏み出すエネルギーになってほしい」

劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』《前編》のうさぎは、衛との恋愛がメインとなるため、スーパーセーラームーンが敵と戦うシーンはやや少なめ。三石さんは「ぜひ後編も見てほしい」とほほえみを浮かべながら、21年2月11日(木・祝)に公開が予定されている後編も含め、劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』の魅力を教えてくれた。

「前編には、スーパーセーラームーンが敵と戦うシーンはあまりありません。うさぎとまもちゃんのすれ違いからお互いを大切に思う気持ちを確認し合うシーンが最大の山場なので、そこはぜひ注目してほしいと思っています。そして後編には、ただのアクションではなく愛のエネルギーで正面からスーパーセーラームーンらしい戦い方で活躍します。相手を思いやる気持ち、苦しんでいる人を助けたい・苦しませる元凶は許さないという気持ち。周りの人たちを巻き込んでしまうほどの大きな愛や人を信じる力が、結果として敵を倒すエネルギーになっているので、後編もぜひ見ていただきたいです」

三石琴乃「うさぎは私の背中を押してくれる存在」劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』

「昔、『美少女戦士セーラームーン』を見ていた方たちはいま、社会に出てお仕事を頑張っていたり、夢をかなえていたり、壁にぶつかって悩んだりしているでしょう。そんなみなさんに劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』を観(み)てもらって、昔のトキメキを思い出してもらいたい。自分から一歩を踏み出すエネルギーになってほしいと思っています」

セーラー戦士一人ひとりが“夢”を追いかけるだけではなく、自分自身に課せられた“使命”にも向き合っていく本作。映画にちなんで、最後に三石さんの“夢”と“使命”を聞いた。

「声優やナレーションのお仕事がやりたいという“夢”を目指して勉強してきました。新人の頃は私の取り組んだ仕事がどのように評価されるか、受け入れてもらえるかばかりが心配だったのですが、このお仕事を続けていくうちに徐々に自分らしく一生懸命演じようと思う気持ちが強くなってきました。その思いをかなえるため、いまも勉強中。まだ“夢の途中”だと思っています。“使命”と聞かれるとちょっとドキドキしますが(笑)、“夢”と変わりはないかもしれません。我々の仕事は全部受け身なので、依頼をいただかないと仕事にならない。だからこそ、来た仕事に対しては感謝を込めて、私ならではの表現、思いを込めて取り組むようにしています」

(文・阿部裕華 写真・林紗記 動画・高橋敦)

プロフィール

三石琴乃(みついし・ことの)

声優。「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎ役をはじめ、「新世紀エヴァンゲリオン」の葛城ミサト役、「ドラえもん」の野比玉子役など、人気作品のキャラクターを多数演じる。

作品情報

≪公開日≫
劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《前編》2021年1月8日(金)
劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」《後編》2021年2月11日(木・祝)

≪スタッフ≫
原作・総監修:武内直子「美少女戦士セーラームーン」(講談社刊)
監督:今 千秋  脚本:筆安一幸  キャラクターデザイン:只野和子  音楽:高梨康治
アニメーション制作:東映アニメーション/スタジオディーン 

≪キャスト≫
三石琴乃 金元寿子 佐藤利奈 小清水亜美 伊藤 静 福圓美里 野島健児
皆川純子 大原さやか 前田 愛 藤井ゆきよ 広橋 涼 村田太志 中川翔子 松岡禎丞
渡辺直美 菜々緒

≪主題歌情報≫
主題歌:「月色 Chainon」
作詞:白薔薇sumire 作曲:小坂明子 編曲:月蝕會議
ももいろクローバーZ with セーラームーン(CV:三石琴乃)&セーラーマーキュリー(CV:金元寿子)&セーラーマーズ(CV:佐藤利奈)&セーラージュピター(CV:小清水亜美)&セーラーヴィーナス(CV:伊藤 静) 

公式サイト:https://sailormoon-movie.jp/

©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会

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